#29
「プロ野球-パリーグが強いのは?①-」
◆昨日現在(5月31日)のプロ野球交流戦の順位は、1位埼玉西武ライオンズ、2位千葉ロッテマリーンズ、3位オリックスバファローズ、4位北海道日本ハムファイアーズ、5位東北楽天ゴールデンイーグルス、6位読売ジャイアンツとなっている。最下位は東京ヤクルトスワローズで、先日高田監督が引責辞任した。私は、子どもの時分からジャイアンツファンで、これまでセリーグの試合にしか興味がなかったのだが、交流戦が始まってからパリーグにも関心を持つようになった。
◆交流戦は、2005年から始まり年度毎の優勝チームは、2005年、2006年千葉ロッテマリーンズ、2007年北海道日本ハムファイアーズ、2008年、2009年福岡ソフトバンクという結果になっている。交流戦が始まってからこれまで、全てパリーグが優勝している。
◆ここまで調べると、交流戦が始まってからの日本シリーズの結果も知りたくなる。2005年千葉ロッテマリーンズ、2006年北海道日本ハムファイアーズ、2007年読売ジャイアンツ、2008年埼玉西武ライオンズ、2009年読売ジャイアンツ。5年間でパリーグが3勝している。
◆交流戦は、セパ両リーグのファン交流に役立っている。私が、その最たる事例だ。交流戦を実現するには数々の苦労があったようだが、プロ野球を面白くしているのに間違いはない。これまでの野球人気はジャイアンツが全国区で引っ張ってきたが、今は、ジャイアンツ以外の各球団も着実にファンを増やし、プロ野球全体の人気を底上げしている。
◆ある業界関係者の方から聞いた話だと、プロ野球球団の経営は、①チケット販売(球場への観客動員)②広告収入(TV放映権料や球場の広告看板料)③グッズ販売で成り立っているそうだ。この収益の3本柱の中で、最も大きな収益源となっていたのが②広告収入。ビジネスモデルに置き換えると、B to B(ビジネスtoビジネス)、すなわち、法人営業によって収益を上げていた。分かりやすく表現し直すと、球団のファン(チケット販売)よりもTV放映権料を払ってくれる企業や広告看板を掲載してくれる企業を重視した経営であったということになる。しかし、この環境は激変した。プロ野球のTVの放映回数が減り②広告収入が激減した。また、オーナー企業となる大手企業にも経営の選択と集中が求められ、赤字の事業体の保有が認められなくなった。従って、プロ野球経営そのものの黒字化が求められるようになったのだ。②広告収入も減り、オーナー企業からの資金的なバックアップも断たれた球団関係者は、そこで初めて①チケット販売に意識が向う。まさに、B to C(ビジネスtoコンシューマー)へのビジネスモデルの転換を迫られたのだ。
◆球団名も変わった。12団中8球団の冠に地域名が入っている。セパの内訳は、セリーグ3球団。パリーグ5球団。地域名を冠に掲げたのは、まさにB to Cへの体質転換の表れと言える。次回は、B to Cへの経営改革の実際をパリーグのある球団を事例に取り上げて紹介する。フロントと現場が一体となった経営改革をお楽しみに。
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