株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

代表取締役パートナー平堀剛のブログ

Hot Willerへのエール

Hot Willerとは「独自の志を持ち、その実現に向けた活動を
実直に続けている人」を表す当社の造語です。そういう方々に向けた
応援メッセージを贈りたいという想いで毎月書いています。

#35

技能コンテスト(課題を真摯に受け止める)

2010年12月2日

◆私が監査役を務めている㈱HUGEで、先日技能コンテストが開催された。㈱HUGEはレストランチェーンで、ファインダイニングの『DAZZLE』、スパニッシュイタリアンの『Café Rigoletto』、和食の『新』等、11店舗を展開している。(㈱HUGEホームページ:http://www.huge.co.jp/)

 

◆技能コンテストは、ホール部門、バー部門、キッチン部門に分かれて実施された。対象者は、㈱HUGEで働くアルバイトスタッフ。筆記試験の予選を通過したスタッフが、実技審査の本選を競い合う。本選の内容は、ホール部門、ご案内~オーダーテイク~料理提供・説明~お会計~お見送り、の流れに則ったロールプレイング。評価項目は、1)アピアランス、2)サービス、3)気配り、4)トーク(商品知識)の4項目。16名が審査を受け、3名が決勝に残る。バー部門もホール部門と同様にロールプレイング方式で、カクテルの1)味、2)技術、3)トークを審査する。9名が審査を受け、3名が決勝に進出。決勝では、創作力を求められるカクテルがお題として与えられ、技を競い合う。キッチン部門は、1)包丁の使い方、2)基本料理、3)規定メニュー料理の3項目により審査する。14名のキッチンスタッフが参加し、3名が決勝に進出。決勝では、料理の鉄人方式で、与えられた食材を基にしてオリジナル料理を作る。

 

◆私は、ホール部門の審査員長を務めたため、ホール部門で実施された全てのロールプレイングに参加した。お客様役の演技、競技者の観察、審査を多数繰り返すのは、精神的にも肉体的にもかなりハードだった。しかし、この苦労に余りあるほどの貴重な体験をさせていただいた。その最大のモノは、“人はちょっとしたしぐさや話し方で、大いにその印象が変わる”という実体験を積めたことである。繰り返しの試技に触れたため、微妙な言動の違いが、大きな印象の違いに結びつく事実を、身を持って理解できた。まさに、細部に拘る意義を実感した。以下に決勝に進出したものの残念ながら3位に終わったスタッフへ向けた、私からのコメントを抜粋したのでご一読いただきたい。 『品位の高さは感じますが、料理の説明が長く、今一つ心に入ってきません。説明の時間の長さと言うより、気持ちが入っていない感じですかね。○○さんがお勧めする料理にどんな思いを持っているのか。まるで、自分の感情が入っていない感じです。卵アレルギーの対応で、アイスクリームを出してしまったのも大幅減点となりました。締めの飲み物の、ハーブティーとコーヒーの提供を、私と、△△ちゃんとで間違えたのもまずかったですね。○○さんがもっともっとお客様に喜ばれるサービスをするには、このようなミスを減らすことは当然のこととして、実は、それ以上に、ミス後の対応が課題です。アイスクリームの提供時に、□□が、小声で、「アイスは卵大丈夫」と声をかけましたよね。この時の○○さんの対応はどうだったでしょうか?ハーブティーとコーヒーの提供を間違えたとき、私が、「違いますよ」と声をかけましたね。この時の○○さんの対応はどうでしたか?ここに、○○さんの改善の余地があると感じています』。 如何でしょうか。ロールプレイングを実施すると、その人の“人間力”が明確にあぶり出される様が理解いただけるのではないでしょうか。知識の不足やミスは傍目にも認識できますが、その人の“人間力”は、当事者同士でないと分かりません。日常の業務中に、当事者同士でしか分からない課題をズバリと指摘するのは、現実的にはかなり難しいことです。それは、浮かび上がった課題をその都度指摘していては、あるいは、指摘されていては、精神衛生上よろしくないからです。従って、自己の課題を真摯に受け止める場を設けるために、すべての業種や職種を対象として、定期的に技能コンテストを開催する必要があるのではないでしょうか。このコンテストを通じて“人間力”を含めた課題を、ズバリ指摘し合える組織風土が醸成されれば、強いチームができあがるに違いありません。 課題を指摘されるのは、誰もが嫌なことです。しかし、課題を改善しなければ、成長はありません。自己の問題点と勇気を持って対峙して、素直に改善していく。そんな清々(すがすが)しさと真剣さを、㈱HUGEのアルバイトスタッフのみなさんから教えてもらいました。もし、彼ら彼女らに、課題を受け止める真摯さが備わっていなければ、抜粋したようなコメントはできなかったでしょうから。

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代表取締役パートナー

平堀 剛

Hirabori Tsuyoshi

平堀 剛

1961年生まれ。東京都出身。

経歴

大学卒業後、電機メーカーに就職。先端技術の開発に汗を流すエンジニアを目の当たりにし、自分も何かをしたいと一念発起。学生時代からの夢、事業家(経営のプロ)を志しコンサルティング会社に転職。数多くの業界の経営実務に携わり上場(マザーズ)も経験した後に、小川とともに当社を起業。

コンサルティング・ポリシー

『本当の楽しみは、苦しみを乗り越えた者のみが味わえる』

支援実績(得意分野)

  • ◆目標達成に執着する管理者の養成
  • ◆顧客を愛顧客にする営業パーソンの育成
  • ◆中途・新卒社員の早期戦力化支援
  • ◆社員定着率の圧倒的な改善

当社での役割

  • ◆当社社員の家族への感謝の手紙発送
  • ◆社内懇親会のお店探しと予約
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