#82
人間は理想をなくした時に老いる
10月末に、我が母校の成城大学にて講演をしました。
演題は、「1%の成長を促すコンサルティングの最前線」
大学2年生を対象とした、中小企業へのコンサルティングの実際を解説する内容です。
現役の学生にこのような話をするのは初めてなので、
私の話に学生たちがどのような反応を示すのか楽しみでした。
授業の開始時刻が近づくと、広い階段教室に250名ほどの学生が集まってきました。
入室してくる後輩を見ていて、30年前の自分が懐かしく思い出されました。
当時の自分と今の自分の圧倒的な違いは・・・?
そうです。年齢です。
私も20歳前後の時代があったのです。(笑い)
20歳前後の学生たちが醸し出す雰囲気を一言で表すと、
(大声で)「若~い!」
です。
彼ら・彼女らを目の当たりにして、
自分は年老いたと感じたのかというとそうではありません。
そうではなくて、当時の感覚が呼び起こされた、そんな清々しさに浸ったわけです。
人生を航海に例えると、
30年前は、大海原に出る前に抱いたワクワク感。
まさに、未知なる人生航路への期待感、好奇心で一杯でした。
(これが、学生時代の若さの感覚)
港を出航してみると、海の荒々しさや勇猛さに襲われ遭難しそうになったり、
時には、海の雄大さや穏やかさに助けられたりしながら人生の舵を取ってきました。
航海に出て30年経った今の心境は、
海の何たるかを少しだけわかっただけで、未知なる世界は計り知れなく大きい。
海と比べてまったくもってちっぽけな自分がなんぼのもんか、さらに挑んでいくぞ!
という感じでしょうか。
多くの後輩たちに触れられたお蔭で、
当時と比べて、体力の衰えは受け入れざるを得ないが、
チャレンジ精神については、相変わらずというか、当時以上のものがあると、
自覚し直せました。
そして、サミュエル・ウルマンの詩、
“青春とは”
に記されている、次の一文が脳裏に浮かびました。
「人間は年齢(とし)を重ねた時老いるのではない。理想をなくした時老いるのである。」
今回のコラムの結びに、“青春とは”を抜粋します。
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青春とは人生の一時期のことではなく心のあり方のことだ。
若くあるためには、創造力・強い意志・情熱・勇気が必要であり、
安易(やすき)に就こうとする心を叱咤する冒険への希求がなければならない。
人間は年齢(とし)を重ねた時老いるのではない。理想をなくした時老いるのである。
歳月は人間の皮膚に皺を刻むが情熱の消失は心に皺を作る。
悩みや疑い・不安や恐怖・失望、これらのものこそ若さを消滅させ、
雲ひとつない空のような心をだいなしにしてしまう元凶である。
六十歳になろうと十六歳であろうと人間は、
驚きへの憧憬・夜空に輝く星座の煌きにも似た事象や思想に対する敬愛・
何かに挑戦する心・子供のような探究心・人生の喜びとそれに対する興味を
変わらず胸に抱くことができる。
人間は信念とともに若くあり、疑念とともに老いる。
自信とともに若くあり、恐怖とともに老いる。
希望ある限り人間は若く、失望とともに老いるのである。
自然や神仏や他者から、美しさや喜び・勇気や力などを感じ取ることができる限り、
その人は若いのだ。
感性を失い、心が皮肉に被われ、嘆きや悲しみに閉ざされる時、
人間は真に老いるのである。
そのような人は神のあわれみを乞うしかない。
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