#102
試行錯誤(trial and error)を楽しもう
最近、AI(人工知能)に関連するニュースが増えていますね。
チェス、将棋、囲碁の対戦で、コンピューターがトッププロに勝利。
音楽、映画分野にも人工知能が進出。(作曲やシナリオ作成)
自動車の自動運転の実用化。
などなど、話題に事欠きません。
これらの情報に触れると、私は、童心に帰ります。
それは、子どもの頃に見ていたアニメのワクワク感が蘇るから。
スーパージェッタ―が、「流星号、流星号、応答せよ!」と呼び出す、空飛ぶ車の流星号。
人と同等の感情を持った少年ロボット、鉄腕アトム。
腕時計(ウェアラブル)への指示を介して動く、ジャイアントロボ。
このように、私の脳裏に深々と刻み込まれていたアニメ―の象徴的シーンが現実のモノとなりつつある。
こんな思いを抱きながら、AI関連のニュースを見ています。
今、私が期待を寄せているAI技術。
それは、自動運転。
「○○へ行って」と指示すれば、あとは、自動車が目的地に連れていってくれる。
運転嫌い(正確には渋滞嫌い)の私にとって、運転から解放されるのは、夢のような出来事です。
(自分がスーパージェッタ―になれるような感覚)
こんな期待感を持ちながらAIに関連した本を読んでいると、自動運転の実用化には、次のような難題があると知りました。
自動運転車が走行中、目の前を走っていた車が急停車したとする。自動運転車が追突を避けるには、右か左にそれるしかない。
しかし、道の片側には小さな子どもがいて、もう反対側にはお年寄りがいる。
自動運転車はどちらかにそれなければならないが、それはどちらかをひくことになる。どうすべきなのか。
・・・中略
命の重さに優劣をつけることなどできないと感じる人も多いだろう。
しかし、AIは、人間がこうした命の優劣を含む判断基準を与えなければ行動できない。
カブラン氏は、次のように話す。
「今後、エンジニアは、こうした功利主義的な選択をAIに入れることで、機械がどう振る舞うかを決めることになる。
しかし、その前に、まずはこうした価値判断について十分に考える必要があるのではないか」
(宮地ゆう著、「ルポ シリコンバレーで起きている本当のこと」より抜粋)
この究極の選択の答えを誰かが出さなければならない。
様々な技術の発展により、我々人間の生活の利便性が高まります。
利便とは、過酷な肉体労働からの解放。
例えば、炊事洗濯。
昔は、釜戸でご飯を炊き、洗濯は、洗濯板を使っていました。
工場の作業も楽になりました。
それは、フォークリフトがない時代を思い浮かべれば想像できるでしょう。
今の利便のステージは、試行錯誤からの解放。
キーワードを入力すれば、欲しい情報が手に入る時代。
(ある意味、考えなくてもいい)
過酷な肉体労働からの解放は、全面的に歓迎すべき事柄ですが、
試行錯誤からの解放は、部分的にしか歓迎してはいけない。
という警鐘を、自動運転の事故発生時の究極の選択の事例は、鳴らしてくれている気がします。
試行錯誤から答えを導き出し、行動に移す。
この行動が成果に結びつく様に、試行錯誤する。
この楽しみを、AIに渡してはならない。
ですので、みなさん、試行錯誤を大いに楽しみましょう。
備考
試行錯誤(trial and error)
新しい物事をするとき、試みと失敗を繰り返しながら次第に見通しを立てて、解決策や適切な方法を見いだしていくこと。
(goo辞書より抜粋)
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