株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

コンサルタント辻勇作のブログ

ちょっと感動した話

日々の仕事の中で「感動」を忘れない人間でありたい。
小さなことにも感動を掬い取れる感度のいいアンテナを
持っていたいという想いで毎月メッセージを発信しています。

#30

NPO法人フォイヤーシュタインラーニングセンター

2012年6月22日

◆NPO法人フォイヤーシュタインラーニングセンターの

認知機能強化プログラム

 

皆さんが、最近受講した研修やセミナーは何ですか?

 

私は、4月・5月に計6日間、

NPO法人フォイヤーシュタインラーニングセンターの

認知機能強化プログラムの研修に参加してきました。

 

認知機能といっても、普段使わない言葉でわかりづらいのですが、

イメージとしては、人間が、ものを見たり、聞いたり、読んだりして、

それらの情報を頭の中で理解・処理・活用する機能と私は捉えています。

つまり、この研修は頭の使い方を強化するプログラムと捉えても良いでしょう。

(あくまで私なりの捉え方ですが)

 

この研修はイスラエルの世界的な心理学者フォイヤーシュタインさんが

開発したプログラムで、知的障がい者の方の認知機能を強化し、

生活の質の向上を目指すものです。

 

プログラムは体系的にまとめられており、

絶妙に丁度いい難易度の演習が盛りだくさんで、内容が素晴らしい。

成功体験が積みながら、好奇心をかきたてられるようにできており、

問題を解くことにのめり込んでしまう内容になっています。

 

この研修を一緒に受講したメンバーは私を含めて4名でした。

1人はダウン症の子どもを持つお母さん

残りの2人は発達障害の子どもたち専門の家庭教師をやっている方 そして、私。

 

この研修は1ヶ月半に渡って継続的に行われるのですが、

この研修期間中、ダウン症の子どもを持つお母さんが、

このプログラムで学んだことを家に帰って子どもに実践し、

そのお母さんと子どもが変化していくプロセスは驚くようなものでした。

 

 

◆ダウン症の子どもを持つお母さんの話

 

研修初日の昼食休憩中、そのお母さんからこのような話を聞きました。

 

・自分の子どもは障がいの影響により、感情的になったり、

行動の抑制が効かないことがある

・学校でもそのようなことが起こっている

・教育の仕方によっては、子どもの感情や行動を上手くコントロールする方法がある

・そのやり方を先生や学校に説明しても、子どもの障害のことを理解してくれない

・場合によっては、親の教育が悪いと捉えられるケースもあった

・そのようなことが、何度か続くと、子どものことを世の中が受け入れてくれないと感じ、

絶望感でいっぱいになった

・誰も頼ることができない。自分で何とかして、この子を育てなければならない

・でも、どう教育すれば、自分の子どもが日常生活を普通に行うことができるように

なるのかわからない

・思考錯誤を繰り返して教育してきたが、なかなかうまくいかない

・自分が死んだら、この子はどうなるのだろうという不安と闘ってきた

 

このような話を聞かせてもらいました。

いたたまれない気持ちになるとともに、自分も含めて世の中が

障がいを持っている人、その家族の方のことを、正しく理解しなければならないと

強く感じました。

 

「何かしてあげたい」と思う一方で、そんなに簡単なことではありません。

しかし、このお母さんと子どものことを世の中が理解するだけで、

お母さんはどれだけ安心できるだろうか、心強いだろうか

と思うと、私自身、最低限、きちんと理解することだけは絶対にしたいと思った。

 

 

◆そのお母さんの変化

 

研修1日目、そのお母さんは

「思うように演習問題が解けない」

「時間がかかる」

「解いた回答をうまく説明できない・・・」

とかなり苦戦していました。

 

しかし、研修が進むにつれ、コツをつかんだお母さんは

自身の成長を実感するとともに、子どもに教えるイメージが持てたようで、

研修2日目終了後、このような感想を話してくれました。

 

・これまで子どもに対して、自己流の教育をしてきたが、

本当にその教育法で良いいのか不安でいっぱいでした

成果が出ている実感もありませんでした

・今回、学んでいるプログラムは素晴らしく、ようやく、子どもに教えて

あげられるものが見つかりました。これなら自分の子どもでもやれる!

・このプログラムを使えば、子どもは楽しみながら取り組むことができる!

成長させてあげることもできる。

・これまでのモヤモヤしていたものが一気に晴れて、道が開けてきた気持ちに

なりました

 

お母さんが、手応えを実感している話を聞き、

他の研修受講者とともに、喜びを分かち合いました。

 

 

◆さらに研修後半のお母さんと子どものの変化

 

お母さんは研修で学んだことを家に帰って即実践しているようでした。

研修の休憩時間などで話を聞くと

 

・以前は子どもが自分から発言することはほとんどなかった。

それは、上手く発言ができないのが理由だったのだろうと思います

・しかし、このプログラムを使って教育を続けることで、以前に比べて、

言葉がスムーズに出てくるようになり、よく話をしてくれるようになりました

・以前はほとんど発言しなかったことを考えると大きな変化を感じています

 

この話をしてくれるお母さんの表情は明るく、手応えを噛みしめているように

見えました。

 

子どもの成長がお母さんをこれほどまでに元気を与えることを実感すると同時に

このプログラムの素晴らしさを強く認識しました。

 

 

◆研修最終日

 

いよいよ、このプログラムが終わりに近づいた頃、

そのお母さんはまた新しい話をしてくれました。

 

・車でガソリンスタンドに子どもと行った時の話で、

子どもにガソリンスタンドは何をする場所なのかを教えようと

「ガソリンスタンドって何をするところだと思う?」と聞きました

・子どもの反応を見ると、わからないようだったので、

「○○君はご飯食べるでしょ。車も走るのにご飯が必要なのよ」

「車にとってのご飯はガソリンなのよ」

「ではガソリンスタンドって何をすることかな?」

・子どもは「車がご飯を食べるところ」と答えてくれました

・子どもがいろんなものに興味を示してくれるようになっただけでなく、

私の子どもに対する接し方が、「教え込む」という姿勢から、

「ヒントを与えて、本人の回答を引き出す」という姿勢に変わりつつあります

・このように私が変わってから、子どもの反応も積極的になってきたように

思います

 

 

◆研修を振り返って

 

このプログラムを作った心理学者のフォイヤーシュタインさんの考え方を

私なりに解釈すると

 

・人には臨界期(限界点)はない 人間は必ず変われる可能性がある

・成功体験を積み、好奇心を刺激する、継続的にトレーニングすることで

誰もが能力を高めることができる

・能力を高めることで、自主的に考え、行動できるようになる

自分の人生を誰かに委ねるのではなく、自分自身で歩んでいくことができる

 

と考えています。

 

これは、教えられる子ども側だけでなく、教える側にも当てはまることで、

今回ではこのお母さんは、見事にその考えを実現していました。

 

私の仕事もプログラムこそ違えど、知識・ノウハウを提供し、成功体験を

積んでもらうこと、会社の業績が上がることを目指して取り組んでいる。

 

お母さんと子どもの成長の体験談を聞きながら、

自分自身の仕事の意味を改めて実感した出来事でした。

コンサルタント

辻 勇作

Tsuji Yusaku

辻 勇作

1978年生まれ。奈良県出身。

経歴

新卒で経営コンサルティング会社に入社。アウトプレースメント事業、自動車関連の新規事業立ち上げを経験後、社内人事として評価制度改訂・採用方法の刷新など組織変革を推進。7年半勤務後、2009年12月アッシュ・マネジメント・コンサルティングに入社。

コンサルティング・ポリシー

『人の可能性を最後まで信じる』

コンサルティング実績(得意分野)

  • ◆サーベイに基づく経営者に対する事業構想研修
  • ◆新規事業の黎明期における営業活動の基盤づくり
  • ◆同行による密着型の営業力強化支援
  • ◆ベンチャー企業における“重たくない”人事評価制度の策定

当社での役割

  • ◆明石家さんまを彷彿とさせる常人離れした関西ノリのリアクションで平堀と小川をその気にさせること
  • ◆小川がブレークダウンしたタスクを粛々と消化し、納品物に仕立て上げること(一番汗をかいてます!)
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