株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

コンサルタント辻勇作のブログ

ちょっと感動した話

日々の仕事の中で「感動」を忘れない人間でありたい。
小さなことにも感動を掬い取れる感度のいいアンテナを
持っていたいという想いで毎月メッセージを発信しています。

#33

ES・CS経営の成功事例 「ネッツ南国」「でんかのヤマグチ」の取り組み

2012年9月24日

「ネッツ南国」
「でんかのヤマグチ」
という会社をご存じですか?

 

この2社は、「顧客満足」「従業員満足」「地域密着」などをコンセプトにした
独自の経営手法で他を圧倒する成果を上げ続けている会社です。

 

私は以前、この2社の取り組みを収めたDVDを見て、関心を持っていたところ、
この2社の経営者の話が同時に聞ける「おもてなし経営フォーラム」なるものが
開催されることを知り、話を聞きに行ってきました。

 

以下に講演のトピックスを紹介します。

 

<ネッツ南国の元社長、横田英毅さんの講演のトピックス>
・全国のトヨタ販売店とネッツ南国との比較
・販売台数は前年対比で伸び続けており、特にリーマンショック後には
他社は大きく業績が落ち込んだが、ネッツ南国は137%増(2009年1月)
・顧客満足度調査においても、全国の販売店と比べて、2位の会社を
圧倒的に引き離してのダントツの1位を継続中。
・リーマンショック後、お客様が「自動車業界、今厳しいんだよね。
ネッツ南国さんにつぶれてもらっては困るから、車買いにに来たよ」と考え、
車を買いに来てくれる人がたくさんいた。それは顧客満足度が高く、
お客様が会社のファン=支援者になってくれていたから。
・他社との違いを生み出す違いは、他社よりもほんのちょっとだけ
全社員のサービスが「迅速、丁寧、きめ細かい、親身、笑顔がいい」ということ。
そして、それらが会社から【やらされてない】ということが一番大切。
そのために販売台数のノルマはない。会社からの圧力で社員を動かすのではなく、
あくまで社員の内側から動機が湧いてくるようにすることが大切。
・バブル崩壊後にCS(顧客満足度)の重要性が叫ばれるようになったが、
それはあくまで、売上・利益・企業規模の拡大が目的で、そのための手段と
して、CSやESを追求しましょうという考え方をする会社が多い。
この考え方は間違っている。企業の目的は社員の幸せと顧客の幸せであり、
売上・利益・企業規模の拡大は手段にすぎない。その本質を見失っている。
・本当に社員を一番大切にしている経営とは、会議の中で「社員満足度を
高めるために、どうしよう」というテーマで話し合うのが当たり前。
そのような話し合いがないならば、社員を一番大切にしているとは言えない。
それはCSと業績のために、社員が一番と掲げているだけに過ぎない。
・社員の幸せには、仕事のやりがいを感じれれる環境を作ることが一番大切。
いくら給与や休日、福利厚生を整えても、それだけでは社員は幸せを感じない。
・ネッツ南国の報酬は他社より少しいいが、労働時間は30%程多い。
「あんまり自慢にならんのですが、うちは低賃金で働き放題の会社です」とのこと。
・仕事のやりがいは、「お客様に喜んでもらえること」と「自分が成長している実感を
得ること」からもたらされる。
・その軸がぶれることなく、人材を育成し続けることが重要。

 

<でんかのヤマグチの社長、山口勉さんの講演のトピックス>
・うちはネッツ南国さんと正反対で、将来のための人材育成とかを考える
余裕なんてまったくなく、今日明日を生きるのに必死でやってきた。
・15年前に大手量販店(コジマ電機、ヤマダ電機、ヨドバシカメラなど)が
相次いで町田に進出してきた時は、生きた心地がしなかった。
・自分たちが倒産したらお客様から「でんかのヤマグチさんは良い電気屋さん
だったのにおしかったね。あれだけ量販店が出てきたら無理だよね」と
言われるだろう・・・・と思った。「そんなことは絶対に言われたくない」
「何としても生き延びなくちゃいけない」と強烈に思った。
・生き残る術を毎日考え続け、頭がパニックってしまい、夜も寝れない。
寝たとしても目が覚めてしまう日々が続いた。
・考えに考えた結論は「量販店が安売りするなら、うちは高売りで行こう!」
だった。社員は「社長、狂っちゃったのかな?」と思った人もいたが真剣だった。
・しかし、安売りは値段を下げるだけなので、簡単にできるが、高売りは
簡単ではない。何年もの間、お客様との関係を作り、価格に見合うサービスを
提供しなければならない。
・一番最初に商圏を絞り、お客様の数を34000件から10000件に絞った。
その10000件のお客様への接触頻度を3倍にした。
・次に社内の数値目標を売上から、粗利に変えた。
・そして、業績を年次決算から月次決算、最終的には日次決算に変え、
毎日個人ごとに業績を貼り出した。上位5~6番の人には自宅にその成績表を
FAXし、家族にもお父さんががんばっていることを知ってもらうようにした。
・1万円以上の買いものをしてくれたお客様全員に御礼ハガキを送った。
・10年間で粗利率25%を35%まで高めることを目標とし、8年で達成した。
・会社の財産で特に重要なものは、「お客様からの安心と信頼」
「社員のモチベーション」の2つ。これがある会社は強い。一方でこの資産を
減らしている会社は将来的にものすごく危ない。
・本当にお客様が喜ぶことをやっている会社は、社員の目が輝いており、
やりがいを感じている社員は退職しない。
・量販店が出てきた時には、「憎らしい」と本当に思ったが、今となっては
「ありがたい」と思っている。量販店が出てきたおかげで、様々な工夫を
重ねることができた。その結果、理想の会社に近づくことができた。

 

この2名の話を聞き、感じたことは、
「横田さん・山口さんともに仕事を心底楽しんでいるんだな」
ということでした。

 

横田さんからは、社員のこと、会社のことが本当に好きなことが
ひしひしと伝わってくるし、「社員のことを自慢したくて仕方がないのだろう」
と感じました。講演の所要時間がすぎても、写真を見せながら、
社員による手作りイベントやお客様からの手紙を紹介してくれました。

 

山口さんからは、「お客様との会話や商売が好きでたまらない」
という雰囲気が出ていて、実際にセミナーの中でも参加者の方々に
ユーモアのたっぷりな質問して、そのやりとりを楽しんでいました。

 

ネッツ南国とでんかのヤマグチは上記のトピックスのように
経営手法は大きく異なります。
例えば、営業職への業績管理については、
ネッツ南国は販売ノルマを設定しないが、
でんかのヤマグチは毎日個人ごとに業績の実績を見える化して、
上位5人にはその実績を家族にFAXしています。

 

このような大きな違いがあっても、仕事を心底楽しみ、
「顧客満足」「社員満足」という経営の軸をブラさずに取り組んできたことが
素晴らしい組織風土を作り上げることにつながったのだろうと感じました。

 

逆に捉えると、様々な経営手法やテクニックを取り入れても、
「顧客満足」「社員満足」という経営の軸がブレていては、
このような組織風土を築き上げることは不可能なのだと
改めて感じた出来事でした。

コンサルタント

辻 勇作

Tsuji Yusaku

辻 勇作

1978年生まれ。奈良県出身。

経歴

新卒で経営コンサルティング会社に入社。アウトプレースメント事業、自動車関連の新規事業立ち上げを経験後、社内人事として評価制度改訂・採用方法の刷新など組織変革を推進。7年半勤務後、2009年12月アッシュ・マネジメント・コンサルティングに入社。

コンサルティング・ポリシー

『人の可能性を最後まで信じる』

コンサルティング実績(得意分野)

  • ◆サーベイに基づく経営者に対する事業構想研修
  • ◆新規事業の黎明期における営業活動の基盤づくり
  • ◆同行による密着型の営業力強化支援
  • ◆ベンチャー企業における“重たくない”人事評価制度の策定

当社での役割

  • ◆明石家さんまを彷彿とさせる常人離れした関西ノリのリアクションで平堀と小川をその気にさせること
  • ◆小川がブレークダウンしたタスクを粛々と消化し、納品物に仕立て上げること(一番汗をかいてます!)
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