株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

コンサルタント辻勇作のブログ

ちょっと感動した話

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持っていたいという想いで毎月メッセージを発信しています。

#34

『リブセンス 25歳の最年少上場社長村上太一の人を幸せにする仕事』を読んで

2012年10月22日

今月のコラムは、

 

『リブセンス 25歳の最年少上場社長村上太一の人を幸せにする仕事』

 

という本について書きたいと思います。

私がいつもよく行く上野のTSUTAYAで、

「何か自分の関心にひっかかる本はないかな~」と思いながら本を探していると、

「リブセンス」という単語が目に留まり、次に「上坂徹」という名前が目に入りました。

リブセンスは『史上最年少、25歳でマザーズ上場』というニュースを見た時に、

「25歳。まじで!? 大学卒業からたった3年やん・・・ たった3年で上場企業を創ったって、

どうやって? しかも求人広告市場はリクナビやデューダなどが市場を抑えてて、

新規参入しても大きな成長が見込めるような市場じゃないのに・・・」

と気になっていました。

そして、上阪徹さんに対しては、

以前上阪さんの著書『プロ論。』 『書いて生きていく プロ文章論』を読み、

 

文章のわかりやすさ、読みやすさが抜群で、「すばらしい文章を書く人だな~」

という印象に残っていました。

そして、この本を手にとって、読んでみると、これが面白い!

 

・村上社長が学生時代からどのように取り組んでリブセンスを作り上げてきたのか

 

・事業がダメになりそうな時にどのような判断をして、乗り越えてきたのか

 

・100社以上の競合からビジネスモデルを真似されても、負けない理由

 

・25歳で上場企業を作り上げた村上社長の生い立ちや親の教育

など、私にとっては興味ある分野のど真ん中をついた内容でした。

この本を読んで、村上社長が上場企業を作れた要因は

 

・明確な理念とトップによる体現

 

・高い目標設定

 

・顧客視点

 

・常識を疑い、行動から得た情報(事実)から本当のニーズを見極める力

 

・斬新なビジネスモデル

 

・人を生かすマネジメント力

 

・村上社長の仕事への覚悟と考え方

 

などがありますが、その中でも私が注目したのは、村上社長の段取り力でした。

 

ここで村上社長の高校時代の文化祭のエピソードをご紹介します。

早稲田大学高等学院の文化祭は、2日間で1万5000人の来場者と都内でも屈指の規模で、

クラスやクラブでの催し物、露天、イベントが企画され、ポスターやパンフレットを作ってPRも

盛んにおこなわれます。数百万円規模の予算があり、運営は全て高校生に任せられ、

文化祭を運営するために、100名ものリーダーが協力して、文化祭を仕切ります。

村上社長は文化祭の全体をまとめるリーダーとして、

企画を考える部隊はいつまでに何を決めるのか、部隊の設営はどのタイミングで始めるのか、

ステージに上る生徒の練習はどのようにするのかなど、全てをピックアップし、

進捗状況を管理し、遅れているところをサポートする。全ての動きを把握しながら、

文化祭を成功に導く役割を担っていました。

村上社長はその時を振り返り、

「はっきりと成功イメージを持って、それぞれの役割を持つリーダーたちを動かしていく。

進捗の一覧表を作って、スケジュール管理を徹底する。もちろん中には思い通りに

動いてくれない人もいる。そういう場合は信頼関係が重要になります。そのためには

相手からお願いされたことを確実にやり、『こいつに任せても大丈夫だ』と

思ってもらうことが大事です」

「『こんな問題がある』とグダグダと言っている人たちがいたら、やるべきことを

あっと言う間に自分が片付けてしまう。前日の夜に何か問題があると言われたら、

翌朝に『やっておいたから』とぱっと手渡す。そうすると本人も驚きますけど、

まわりも驚くんですよね。そんなことをやっていました」

と言っています。

この文化祭は大成功に終わり、

村上社長のプロジェクトマネジメントは仲間から高い評価を受けたそうです。

 

このように、社会人顔負けの段取り力を学生時代の経験を通じて身につけたことで、

その後の起業の準備であるベンチャー起業家育成講座のコンテストの優勝への取り組みでも

如何なく発揮されています。

例えば、コンテストの選考のキーマンとなる先生の授業は必ず出席し、

ただ、出席するだけでなく、最前列の一番真ん中に座って、食い入るように授業を聞いて、

授業後にはその先生に事業計画書を持っていって、相談したそうです。

その理由を村上社長は

「先生といっても人ですから、当然やる気があって頑張っている学生とそうでない学生とでは

受ける印象が違うでしょう」「キーマンと思われ人にはしっかりと顔を売っておきました。

 

挨拶をしてコミュニケーションを交わしておくんです」

と言っています。

楽しくない授業の時も熱心に聞いて、ノートも懸命に取ったそうです。

 

実際に先生は「本当に起業したいという熱意が伝わってきた」という印象を持っています。

先生の授業を聞いていて、利益を重視する雰囲気ではなく、社会の役に立つ、

新しい価値観をもたらすというニュアンスを重要視しているように感じたため、

すでに作っていた事業計画書を作り直しています。

また、プレゼンテーションにて同じコンテストに出る有力なライバルを調べて、

そのライバルに勝つための方法を見出したり、

他の人は資料をパワーポイントで作っていたがパワーポイントで作るとデザイン性が

よくないため、イラストレーターを作ってプレゼン用の資料を作ったりしています。

起業コンテスト以外の準備でも同様です。

 

起業には営業力が必要だと思い、営業力を身につけるために、

インターネット広告の会社でテレアポのバイトを始め、

さらに商談を学ぶために社員にお願いして、営業に同行させてもらったりしています。

会社設立後も、目先の業績を追いかけつつも、将来の準備も着実に進めており、

創業2年目には上場に必要なことの準備に着手しています。

このように、起業するためにやるべきことを、全て目標から逆算して、

綿密に段取りを組んでいます。

 

この村上社長の段取り力は、

私をはじめ多くの社会人が、目先のやるべきことに忙殺され、

中長期的な目標に必要な取り組みがいつまで経っても着手できずに、

時間ばかり経ってしまうのと対象的です。

我々は目標から逆算して、やるべきことを明確にしても、

結局は目先の仕事に時間を取られてしまい、中朝的な取り組みを先延ばししてしまう

傾向があります。本来であれば、すぐに段取りを組み直さなければならないにも関わらず、

それさえも先延ばししてしまうこともあります。

しかし、村上社長は綿密な段取りを組み、リスケジューリングが必要なことが発生すれば、

 

再度段取りを組み直し、その段取り通りに仕事を進めていく。

 

その積み重ねが、段取りの精度を高め、短期的な仕事と並行して

中長期的な仕事を着実に進めていくことにつながってます。

その結果、仕事の生産性が高まり、新しい仕組みが次々と形になり、

ノウハウが蓄積されていく。そして他社が真似できない差別化されたサービスを

作り上げています。

 

組織を動かすためにも段取り力が必要です。

 

多くの会社では社長や管理者が様々なアイデアを出し、

それを部下に指示するものの、段取りは部下任せになっているところが多いようです。

特に社長や管理者がアイデアマンの場合は、その傾向が強く、

思いついたことを次々と指示してしまうため、社員がそれらの指示を実行しきれずに、

中途半端な仕事が山積みになっています。

 

その結果、山積みになった処理しきれない仕事に疲弊し、社員は退職していきます。

しかし、村上社長のように現実的で綿密な段取りを組んだ上で、

指示を出すことができれば、社員一人ひとりがやるべきことに集中し、

効率的に仕事ができます。また、組織内の連携もスムーズに運び、

着実にサービスや仕組みが形になります。社員のストレスも少なく、

気持ち良く仕事ができるため、退職する社員も少ないようです。

特に組織の規模が大きくなる程、この段取り力の影響は大きく、

組織効率の差が直接、企業の競争力に繋がります。

 

この本を読みながら、

「そもそも、段取り力って何だろう?」と考えてみると、

・ありたい姿を実現するための方法

 

・目先の仕事に流されずに、理想像に着実に近づく方法

 

・仕事を任せてもらう、自由に仕事ができる環境を手に入れる方法

 

・生活のバランスを保つ方法

 

・豊かな人生を送る方法

 

・自分で自分の人生をコントロールする方法

 

であり、一人ひとりの人生においても、組織においても、

大切なことであり、段取り力の有無が、ありたい姿の実現に大きく関わって

いることを改めて実感しました。

日常的に段取りを意識しているつもりでも、

25歳の村上社長の段取り力の高さに触れることができ、

自分のレベルままだまだであるということを気づかせてくれた1冊でした。

なお、この本はそれ以外にもためになることがたくさん書かれておりますので

興味のある方は、是非読んでみてください。

コンサルタント

辻 勇作

Tsuji Yusaku

辻 勇作

1978年生まれ。奈良県出身。

経歴

新卒で経営コンサルティング会社に入社。アウトプレースメント事業、自動車関連の新規事業立ち上げを経験後、社内人事として評価制度改訂・採用方法の刷新など組織変革を推進。7年半勤務後、2009年12月アッシュ・マネジメント・コンサルティングに入社。

コンサルティング・ポリシー

『人の可能性を最後まで信じる』

コンサルティング実績(得意分野)

  • ◆サーベイに基づく経営者に対する事業構想研修
  • ◆新規事業の黎明期における営業活動の基盤づくり
  • ◆同行による密着型の営業力強化支援
  • ◆ベンチャー企業における“重たくない”人事評価制度の策定

当社での役割

  • ◆明石家さんまを彷彿とさせる常人離れした関西ノリのリアクションで平堀と小川をその気にさせること
  • ◆小川がブレークダウンしたタスクを粛々と消化し、納品物に仕立て上げること(一番汗をかいてます!)
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