株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

コンサルタント辻勇作のブログ

ちょっと感動した話

日々の仕事の中で「感動」を忘れない人間でありたい。
小さなことにも感動を掬い取れる感度のいいアンテナを
持っていたいという想いで毎月メッセージを発信しています。

#42

人は無意識に他人のせいにしてしまう

2013年6月21日

『7つの習慣』という本の中に

「影響の輪と関心の輪」という考え方があります。

 

簡単に言うと、

「自分のコントロールできることに集中しましょう。

一方、コントロールできないことに関心を向けたり、力を注いだりしても

時間や労力の無駄であるばかりか、周囲との人間関係を壊してしまう

可能性があるので注意しましょう」

ということです。

 

つまり

「自分のコントロールできること=自分の影響の輪の中のこと」に集中しよう。

「関心はあるが自分にコントロールできないこと=関心の輪の中のこと」には

時間や労力を割くことを辞めましょう、

ということです。

 

 

先日、こんな話を聞きました。

 

飼っている犬が病気になって、手術をした。

医者からは、犬のえさは市販のドッグフードではなく、

今回の病気の療養を目的とした病院指定のドッグフードをあげるように言われました。

そのドッグフードは市販していないため、動物病院で買う必要があります。

 

ある時、ドッグフードの残りを見ると、あと1~2食分しかありませんでした。

注文しようと、動物病院に電話をすると、ドッグフードの在庫がないとのこと。

困って、ネットで調べたら、動物のえさの専門サイトで売っていたので

すぐに発注し、翌日の夕方に届くことになった。

 

その犬の飼い主は翌日は仕事だったが、仕事が終わってすぐに家に帰れば、

ドッグフードを受け取れると思っていたら、上司から急遽、今月末納期の

仕事を今日中にやって欲しいと指示を受けた。

 

「急に納期を変更されても困る。今日の夕方にはドッグフードが届くのに・・・」

と思いながらも、やむを得ずその仕事を終わらせて家に帰ると20時すぎになってしまい、

結果、ドッグフードを受け取ることができなかった。

 

この出来事に対して、犬の飼い主は

「上司が急に仕事を依頼してきたから、ドッグフードを受け取れず、

その結果、自分の飼っている可愛い犬の健康に良いご飯をあげられなかった。

納期は本来、月末だったから、その段取りで仕事を進めていたのに・・・・

今回の件だけでなく、この上司はいつもめちゃくちゃな指示を出したり、

一貫性の欠いた判断をするダメな上司だから・・・ こんな人の下で働いてられない。

人の都合も考えず、自分のやり方ばかりを押しとおして・・・ この会社を辞めよう」

という感情を持ちました。

 

確かに、今回の問題の直接的な発生源は上司による急な仕事の依頼です。

但し、冷静に考えると、それだけが原因ではありません。

 

例えば、飼い主自身が

・ドッグフードの残りの量をしっかり確認していなかったこと

・仮にドッグフードの残りの量を確認したとしても、すぐに動物病院に発注しなかったこと

(いくら忙しかったとしても、動物病院に電話一本することは3分程度でできるでしょう)

という要因も挙げられます。

 

このように、

・飼い主がドッグフードの発注のタイミングを逸したこと

・それが上司から突発で仕事の依頼があった日と重なってしまったこと

の2つが原因となり、この問題は発生しました。

 

このように、冷静に考えると、問題の発生源は上司だけでなく、自分にあることを

理解できるのですが、人には、過去の経験から基づいた「ものの見方」(色眼鏡)があります。

この場合では、「うちの会社はダメ上司ばかりだ」「そんな人を上司に据えている会社もダメだ」

と感じる過去の様々な経験の蓄積があり、その経験に基づいたものの見方によって、

問題の原因を上司や会社に求める思考になるのです。

 

結局は、人は”見たい現実”を見ようとする傾向があります。

「うちの上司や会社は悪い」と言うものの見方をしていれば、

事実をその方向性で解釈してしまいます。

つまり、自分のものの見方が、事実の解釈を決めてしまします。

それも無意識にやっているのです。

 

「喧嘩両成敗」という言葉があるように、

問題は常に片方だけが100%悪い訳ではないということは、

誰もが頭ではわかっています。

 

しかし、実際に問題に直面すると、無意識に自分のものの見方を反映し、

偏った問題の捉え方をしてしまいます。

しかも、大抵は、自分の問題点・改善点を探すのではなく、

相手の問題点・改善点に目を向け、嘆いたり、批判したりしてしまいます。

 

それは、人には自らを正当化する心理がはたらくからです。

「自分は出来る限りのことをやっている。なのに相手はそれに応えてくれない。

わかってくれない。おかしいのは相手だ。相手が行動を変えるべきだ」

と考え、相手が行動を変えるように仕向けたり、陰で避難したりします。

その結果、人間関係が悪化したり、職場の雰囲気が悪くなります。

 

 

これが、冒頭に説明した

「自分のコントロールできることに集中しましょう。

コントロールできないことに関心を向けたり、力を注いだりしても無駄になるだけです」

ということを意味します。

 

 

私たちは、日々仕事をしていて、様々な課題に直面します。

それらの課題解決を考える時に、

「自分は間違ってない。相手が間違っている」とか

「自分は常識的に正しいことをしている。相手が非常識なだけだ」

という考えになり、自分のできる改善策を打ち出すのではなく、

相手を変えようと仕向けることが多々あります。

 

これは、自分のコントロールできない、他人のことに関心を示し、

他人を変えようとしていることになります。

そして、他人を変えようとすることを続ければ、

人間関係が悪化していくことは明らかでしょう。

 

 

「思考の限界が自分の限界」

 

これは、前職の社長から教わったことです。

問題解決について、考えることを止めたり、諦めたら、そこで限界が訪れる。

特に、人は自分が正しいと信じている常識は疑おうとしない。

正しいと信じているので、その領域について考えようとしない。

 

だからこそ、無意識的に考えてない領域、「当たり前」と思っている領域に

意識的に改善のメスを入れる必要がある。

考えることを止めて、自分の信じている領域にメスを入れようとしないことが

自分の限界を作ってしまうことになる。

 

 

ドッグフードの問題を通じて、

7つの習慣の考えや前職の社長から教わったことを思い出し、

自らのものの見方や考え方を見つめなければならないと思った出来事でした。

 

コンサルタント

辻 勇作

Tsuji Yusaku

辻 勇作

1978年生まれ。奈良県出身。

経歴

新卒で経営コンサルティング会社に入社。アウトプレースメント事業、自動車関連の新規事業立ち上げを経験後、社内人事として評価制度改訂・採用方法の刷新など組織変革を推進。7年半勤務後、2009年12月アッシュ・マネジメント・コンサルティングに入社。

コンサルティング・ポリシー

『人の可能性を最後まで信じる』

コンサルティング実績(得意分野)

  • ◆サーベイに基づく経営者に対する事業構想研修
  • ◆新規事業の黎明期における営業活動の基盤づくり
  • ◆同行による密着型の営業力強化支援
  • ◆ベンチャー企業における“重たくない”人事評価制度の策定

当社での役割

  • ◆明石家さんまを彷彿とさせる常人離れした関西ノリのリアクションで平堀と小川をその気にさせること
  • ◆小川がブレークダウンしたタスクを粛々と消化し、納品物に仕立て上げること(一番汗をかいてます!)
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