株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

コンサルタント辻勇作のブログ

ちょっと感動した話

日々の仕事の中で「感動」を忘れない人間でありたい。
小さなことにも感動を掬い取れる感度のいいアンテナを
持っていたいという想いで毎月メッセージを発信しています。

#63

如何にして自分事にしてもらうか

2015年8月18日

 

 

◆仕事の成否を分ける大きな要因

 

 

 

仕事において、成否を分ける大きな要因の1つとして、

 

「仕事が自分事になっているかどうか」ということが挙げられます。

 

 

 

例えば、うちの会社では暑中見舞いや年賀状を必ず作成するのですが、

 

ありふれた暑中見舞いや年賀状ではなく、受け取った人が笑顔になるように

 

ユーモアのあるハガキを作ります。

 

 

 

ハガキを作る際、

 

”たくさん届くハガキの中で埋もれない(目に留めてもらえる)”

 

”受け取った人が笑顔になる”

 

”アッシュらしい”

 

”ハガキをお届けした方と次にお会いした時にハガキの話題から話が始まる”

 

という条件を設定しています。

 

 

 

よって、他の仕事のボリュームがそれなりにある中で、通常の仕事と並行して

 

”本気”の暑中見舞いを作るのは、時間も労力もかかり大変なため、

 

「適当に済ませたい」「やりたくないな」と思うこともあります。

 

今は、かなりマシになりましたが、以前は「(弊社代表の)小川のイメージを聞き、

 

その通りに作っていればいいや」という感覚でやっていて、完全に自分事でない

 

仕事の仕方でした。

 

 

 

このようなケースに限らず、多くの会社では、指示された仕事が自分事にならず、

 

その仕事に力が入らず、言われた範囲で作業としてこなしてしまうケースが多いようです。

 

 

 

たまたま、友人が登壇しているセミナーに参加した際に、

 

「如何にして海外の現地法人のスタッフが主体性を持って、事業を推進できるように

 

するのか」「現地スタッフが会社の問題を自分事として捉え、解決するようになるのか」

 

といった話をしていたので、ご紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

◆海外の現地法人スタッフの意識改革

 

 

 

背景を簡単にご説明します。

 

友人は大手食品メーカーの人事として、海外にある子会社の人事のマネジメントを

 

行っています。彼の管轄の1つである中国の子会社は、かなり意欲的な事業計画を

 

描いており、それと連動して大量の人員を採用する計画になっていました。

 

一方で「人を育てる風土がない」「日本人駐在員の存在によるやらされ感と主体者

 

意識の欠如」といった課題を抱えており、人を採用したとしても、今のままでは

 

新しく入った人が定着・活躍してもらえる可能性が低いため、対策を講じる必要が

 

ありました。

 

 

 

取組みとしては以下の通りです。

 

(1)現地法人の幹部で会社の将来像をディスカッション。ステークホルダー別に、

 

どのように見られたいか、どのような会社になることを期待されているかを整理。

 

(2)次に(1)の中で特に社員に関する部分を重点的に深堀りする。「どんな状態に

 

したいのか」「そのために何が必要か」を議論する。

 

(3)(2)を実現するためには、「自分たちはどんな人物になれば良いのか」「自分

 

たちの会社にふさわしい人物像」を整理する。※目指す人物像の中に「入社して

 

くる人の教育は自分たちの仕事である」ということが含まれている。

 

 

 

ここまで徹底的に議論を重ねてきたことで、

 

目指す人物像が自分事として腑に落ちた状態ができる。

 

 

 

(4)現地法人のメンバーで作った「目指す人物像」をベースに評価制度を見直していく。

 

(現地法人のメンバーにとっては「自分たちの作ったものが、会社の基幹となる制度

 

に反映された」という感覚を持つ)

 

(5)現地法人のメンバーに、採用した人向けのオリエンテーションで「目指す人物像」を

 

語ってもらう機会を作る。たくさんの人が入ってくるため、何度も何度も語るうちに、

 

自分のものとして浸透していく。

 

 

 

この取り組みを通じて、「人を育てることは自分の仕事ではない」という認識を持っていた

 

スタッフが、人を育成できるようになりたいと幹部全員が答え、実際に入社して来た人の

 

面倒を見るようになったという。

 

 

 

 

 

◆如何にして自分事にしてもらうか

 

 

 

中国人であっても日本人であっても、人は同じように自分が関って作ったものに愛着を持つ。

 

そして、その役割や仕事を大切に思い、主体的に行動するようになっていく。

 

このプロセスは、相当の忍耐と粘り強さが必要になる。一定の品質を維持するために、

 

経営者やマネージャーが介入してしまうことはよくある。しかし、あくまで彼らが自分事

 

として捉えることができるようになるには、介入し過ぎず、自分たちの手で作ったものという

 

感覚を持たせる必要がある。一定の品質を維持したい気持ちと彼らの主体性を引き出す

 

気持ちのバランスを取りながら、粘り強くサポートしていかなければ、このような結果には

 

ならない。

 

 

 

大手企業でも中小企業でも、生き残っていくためには、社員一人ひとりが、自分の仕事を

 

自分事として捉え、結果にこだわり、粘り強く取り組んでいかなければならない。

 

 

 

上司が部下に対して「自分事で取り組むように!」と指導するだけでは、当然ながら実現

 

しない(それでなったら苦労しないですよね) だからこそ、経営者・マネージャー側が

 

粘り強く、本人が仕事を自分事にすることができるように、巻き込みながら、見守りながら、

 

適度に介入するというように、相手の状況を見ながら、サポートしていく必要があります。

 

 

 

友人のセミナーを聞きに行って、改めて主体性を引き出すマネジメントの重要性を感じた

 

出来事でした。

 

 

 

コンサルタント

辻 勇作

Tsuji Yusaku

辻 勇作

1978年生まれ。奈良県出身。

経歴

新卒で経営コンサルティング会社に入社。アウトプレースメント事業、自動車関連の新規事業立ち上げを経験後、社内人事として評価制度改訂・採用方法の刷新など組織変革を推進。7年半勤務後、2009年12月アッシュ・マネジメント・コンサルティングに入社。

コンサルティング・ポリシー

『人の可能性を最後まで信じる』

コンサルティング実績(得意分野)

  • ◆サーベイに基づく経営者に対する事業構想研修
  • ◆新規事業の黎明期における営業活動の基盤づくり
  • ◆同行による密着型の営業力強化支援
  • ◆ベンチャー企業における“重たくない”人事評価制度の策定

当社での役割

  • ◆明石家さんまを彷彿とさせる常人離れした関西ノリのリアクションで平堀と小川をその気にさせること
  • ◆小川がブレークダウンしたタスクを粛々と消化し、納品物に仕立て上げること(一番汗をかいてます!)
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