株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

コンサルタント辻勇作のブログ

ちょっと感動した話

日々の仕事の中で「感動」を忘れない人間でありたい。
小さなことにも感動を掬い取れる感度のいいアンテナを
持っていたいという想いで毎月メッセージを発信しています。

#64

死ぬこと以外は、かすりキズみたいなもの

2015年10月23日

先日、私の好きなお店の料理人(かつクライアントの社員)の方が、

うちのオフィスを訪ねてきてくれました。

 

その方は、1年ほど前に脳梗塞で倒れ、闘病生活を送っていましたが、

今年の4月に職場に復帰されました。

 

職場に復帰した現在でも後遺症と闘っており、

・左半身の感覚はマヒしていて、言葉がはっきりと出てこないことがある。

そんな時は家族に「ん?何を言ってるの?良く分からないから、もう一度はっきり言って!」と

突っ込んでもらい、言葉を絞り出すようにしている

・体の温度に対する感覚が過敏になっており、炉端の火が異状に熱く感じる。これでは仕事に

ならないため、温度に手を慣らすために、熱せられた網で手のひらを焼いて、皮を厚くしている

・今まで通りにテキパキと、スピーディーに仕事を進めることができないため、周りに迷惑をかけている。

今の自分では、あれもこれもできないので、同僚の指示を仰いで出来る範囲のことを1つずつやる

など様々な努力をしながら、少しでも職場の環境に順応しようとされています。

 

前向きな取り組みの一方で、今も自分の現状を受け入れることができないそうです。

 

仕事中、過去の自分の姿と比べて、

「何でこれだけしかできないんだ!」

「こんな自分が職場にいても周りの迷惑になるだけだ。俺なんていない方がいいんじゃないか」

「努力してもなかなか良くならない。一体いつになったら、前の自分に戻れるんだろう・・・

戻れなかったらどうしよう」

といった悩みが次から次へと湧いてくるそうです。

 

リハビリの日は、図書館で新聞や書籍を読んで過ごしたりするそうですが、

仕事の悩みがふとした時に思い出され、頭の中をぐるぐると巡ります。

一人でいる時の方が、不安に苛(さいな)まれやすく、

「『気持ちを切り替えなきゃ』と思いながらも、今となってはどうしようもないことなのに悩んでしまいます」

と仰います。

 

だからこそ、

「こんな自分を受けて止めてくれている職場や仲間には本当に感謝しかありません。

嫁からも『この命はあんたのものじゃないよ。どれだけたくさんの人に持ち上げてもらって、今があるのよ』

と言われますが、本当にそうだと思います。」と仰り、

これまでと比較にならない位、感謝の気持ちを強く感じるようになったそうです。

 

さらに、こんな話もしてくれました。

・「今、仕事で仕込み作業をしている時、お店の前を顔見知りのお客様が通ったら、

必ず声をかけてしまいます。お客様に会えることが本当に嬉しいんです。

『もし、声をかけずに、明日自分が死んだら後悔する』と思うと、つい声をかけて

しまうんです。今は『思い立ったらやっちゃおう!』と、いろんな行動に対して

勇気が持てるようになりました。社長からは『仕込みが進まないから、ほどほどに

してよ』と注意されていますが・・・」

 

・「家族が集まった会議で問題について話し合った時、以前なら私は何も言わずに

聞いているだけでしたが、今回は伝えるべきことを話すことができました。『言うべき

ことは言わないと!』という気持ちがありました。これまでは、躊躇して行動できなかったことが、

今は、死ぬこと以外はかすりキズみたいなものだと思っています。」

 

この「死ぬこと以外はかすりキズみたいなもの」という言葉が、強く印象に残りました。

 

私を含めて、多くの人は過去の習慣にないことにチャレンジする時に尻込みしてしまうことが

あります。例えば、上司や部下に自分の本当の気持ちを打ち明ける。自分の意図に

そぐわない場合は、はっきりとNOを言う。自分の非を認め、ごめんなさいを言う。

相手の話を評価せず、否定せず、最後まで聞くなど、課題は人ぞれぞれだが、

自分を変えようと思ってもなかなかできません。

 

でも、この「死ぬこと以外はかすりキズみたいなもの」という言葉の意味を考えてみると、

『私たちはかすりキズを嫌がって、大切なことを選択しようとしない。しかし、冷静に考えれば、

かすりキズなんて大したことのないものであり、大切なことを選択するためには、

些細なことは思い切って捨てよう』という教訓を教えてくれているのだろうと思いました。

 

なかなか、「死ぬこと以外は、かすりキズみたいなもの」と自分の言葉で言うことはできませんが、

過去の習慣を打破し、新しい一歩を踏み出そうとする時に、思い出したい言葉です。

 

 

コンサルタント

辻 勇作

Tsuji Yusaku

辻 勇作

1978年生まれ。奈良県出身。

経歴

新卒で経営コンサルティング会社に入社。アウトプレースメント事業、自動車関連の新規事業立ち上げを経験後、社内人事として評価制度改訂・採用方法の刷新など組織変革を推進。7年半勤務後、2009年12月アッシュ・マネジメント・コンサルティングに入社。

コンサルティング・ポリシー

『人の可能性を最後まで信じる』

コンサルティング実績(得意分野)

  • ◆サーベイに基づく経営者に対する事業構想研修
  • ◆新規事業の黎明期における営業活動の基盤づくり
  • ◆同行による密着型の営業力強化支援
  • ◆ベンチャー企業における“重たくない”人事評価制度の策定

当社での役割

  • ◆明石家さんまを彷彿とさせる常人離れした関西ノリのリアクションで平堀と小川をその気にさせること
  • ◆小川がブレークダウンしたタスクを粛々と消化し、納品物に仕立て上げること(一番汗をかいてます!)
記事一覧

Contact

お問い合わせ

03-5795-1142
受付時間 平日10:00-17:00

Follow us

情報配信

アッシュ・マネジメント・コンサルティングでは、みなさまのビジネスのお役に立つ情報を発信しております。
Facebookもしくはメールマガジンにて最新情報をご確認ください。