株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

コンサルタント辻勇作のブログ

ちょっと感動した話

日々の仕事の中で「感動」を忘れない人間でありたい。
小さなことにも感動を掬い取れる感度のいいアンテナを
持っていたいという想いで毎月メッセージを発信しています。

#73

教育とは何か? ~驚異的な成果を上げるNPO法人の取組み~

2016年7月26日

◆業界の常識を超える成果を生み出すNPO法人

私のクライアントで、圧倒的な成果を出しているNPO法人があります。

そのNPO法人は、障がいを持った方々が就職をするために、
就職活動のサポートや職業訓練を行う”就労移行支援”という事業を行っています。

就労移行支援では、”定着率”を重要な指標としています。
一般的に入社6ヶ月後の定着率は40%台ですが、このNPO法人は80%を超えます。
さらに、入社1年後の定着率は75%を超えており、圧倒的な成果を上げています。

この成果の最大の要因は、
「本人が自分の進路を自分で決めている」
ことにあります。

一般的には、本人が自分の進路を自分で決めるのではなく、
職員から紹介された企業の選考を受けて、内定が出れば、その企業に入社する人が多いようです。

しかし、このNPO法人では企業を紹介しません。
本人がハローワークに通い、応募したい企業を探し、自分で履歴書を書いて、選考に臨みます。
そして、自力で内定を獲得します。
その会社に入社するかどうかも本人が決めます。

入社後、仕事をするのも、困難を乗り越えるのも本人です。
就労移行支援の職員は、就職するまでのプロセスを支援するだけで、
入社後は何もできません。だからこそ、本人が自分の行動によって、
機会を作り出し、成長していくことが大切なのです。

 

◆創業時の想い

事業を立ち上げる際、創業メンバーで多くの福祉施設を見学したそうです。
それらの施設では、障がいを持った人たちが、毎日同じ単純作業の繰り返しで、
職業能力を高める機会に恵まれずに、人としての尊厳が確保されていないことに、
強い憤りを感じたそうです。

障がいを持っているからといって、成長の機会が与えられず、居場所の確保が
目的になっていることが残念でならなかったそうです。

そして、「障がいを持っている人=保護しなければならない対象」として見るのではなく、
「障害を持っていても、持っていなくても、人は成長することができる」
「誰もが自分の可能性を信じ、成長することで、自立することができる」
という考え方で、施設を運営していきたいと強く想ったそうです。

 

◆一貫した支援や体制の在り方

支援の仕方は、他の施設とは大きく異なります。
訓練を開始する前に、訓練計画を作るのですが、一般的に施設の職員が作ります。
しかし、このNPO法人では、本人が作ります。職員にその理由を聞くと、
「実行するのは本人だから、当たり前ですよね。
他人が決めるのではなく、本人が自分の状況をしっかりと考えて、
計画を立てた方が良いに決まってますよね」と仰います。
もちろん、計画を立てる際のアドバイスは職員の方が行っています。

研修や実務訓練においても、簡単に答えを与えることをしません。
原理原則を教え、あとは本人が、自分で考えて答えを導き出します。

その答えに対して、職員が様々な視点で質問することで、多面的に物事を考えたり、
深堀りして考えるサポートをします。答えが与えられないため、本人にとっては、
厳しい訓練になりますが、考える力を養うことができます。

この環境を整えるために、職員は専門的なトレーニングを行っています。
実際、ほとんどの職員が研修の講師ができます。だからこそ、質の高い教育を
提供することができるのです。

また、職員は本業である障がい者の支援だけでなく、
全社横断の様々なプロジェクトに参加し、本業以外の知識・経験を積み、
成長できる機会を作っています。

さらに、毎年、多くの職員が「ミッション・ビジョン・バリュー」の議論に参加し、
見直しをかけています。
そうすることで、このNPO法人のコアとなる考え方の浸透を図っています。

このように、障がいを持った方に、良質な教育機会を提供するために、
一貫した方針のもと、職員が能力だけでなく、人間的にも成長する環境を整えています。

 

◆教育とは、何か?

このNPO法人と接する中で、教育とは、”自立する力を養うこと”
という定義に気づかされます。

さて、皆さんの会社では、どのような教育を行っていますか?
マネージャーの皆さんは、部下が自立できるような教育を行っていますか?

あえて、答えは出しません。
考えてみてください(笑)

コンサルタント

辻 勇作

Tsuji Yusaku

辻 勇作

1978年生まれ。奈良県出身。

経歴

新卒で経営コンサルティング会社に入社。アウトプレースメント事業、自動車関連の新規事業立ち上げを経験後、社内人事として評価制度改訂・採用方法の刷新など組織変革を推進。7年半勤務後、2009年12月アッシュ・マネジメント・コンサルティングに入社。

コンサルティング・ポリシー

『人の可能性を最後まで信じる』

コンサルティング実績(得意分野)

  • ◆サーベイに基づく経営者に対する事業構想研修
  • ◆新規事業の黎明期における営業活動の基盤づくり
  • ◆同行による密着型の営業力強化支援
  • ◆ベンチャー企業における“重たくない”人事評価制度の策定

当社での役割

  • ◆明石家さんまを彷彿とさせる常人離れした関西ノリのリアクションで平堀と小川をその気にさせること
  • ◆小川がブレークダウンしたタスクを粛々と消化し、納品物に仕立て上げること(一番汗をかいてます!)
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