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仕事が楽しい人を増やす会Meeting to Increase People Who Enjoy Work

「本当に仕事を楽しくするには、本気の努力が必要だ」
「本当の仕事の楽しみを得るには、それ相応の苦しみがともなう」
これらの実体験話を、あらゆる業種・職種に従事する人たちから教えていただき、
その内容をレポートします。

このレポートを多くの人たちに読んでいただくことで、
その人たちがこれまで培ってきた仕事の楽しみを再発見していただき、
この気づきをきっかけとして、今まで以上に価値のある仕事に取り組んでいく。
このような好循環の流れを生みだす一助を担えたらという思いで、
これから楽しく仕事をする人を増やす会を運営し、取材レポートを作成していきます。

仕事が楽しい人 File.75

大嶋潤子さん

職業:シンガーソングライター
所属:全盲のシンガーソングライター

頬の筋肉を動かせるようになるまで5年

第75番目の仕事の楽しい人は、シンガーソングライターの
大嶋潤子さんです。

大嶋さんは、41歳の時に歌に出会いました。
きっかけは、当時6歳になった子どもの習い事でした。
ギター教室に通う子どもの送り迎え。
レッスン時間が30分だったため、教室の入り口で子どもを待っていました。
この30分の待ち時間がもったいないと思った大嶋さんは、自分も何か習おうと、音楽教室にラインナップされている他の課目を探しました。
すると、声楽教室に空きがあるとわかり、「カラオケで上手く歌えるようになればいい」という乗りで、このレッスンを受けることにしました。
練習曲は、「枯れ葉」。
大嶋さんが歌うと先生が、「あなたは、とても声楽にむいている」と、いきなり太鼓判を押してくれました。
小学生時代にピアノの教室には通っていたものの、歌にはまったく縁のない人生を大嶋さんは送ってきたのですが、この先生の直感にも似た一言ですっかりその気になり練習に打ち込むと、どんどん上達しました。

歌に魅了されだした大嶋さんは、しばらくすると、弾き語りをしたいと思うようになります。
MISIAの「果てなく続くストーリー」の弾き語りを猛特訓。
1年後に発表会で披露すると、多くの人たちが涙を流して大嶋さんの歌を称えてくれました。
この様に大嶋さんは、歌にのめり込んでいったのですが、子どもが小学高学年になり中学受験の準備に入った時に、歌のレッスンを休止しました。

そして、子どもの受験が終わると、歌に復帰。
この時に大嶋さんは、さらに高みを目指しました。
それは、カンツォーネの大会に出て賞を取ること。
コンクールに出るために、大嶋さんは、その道に通じた先生の教室に入門。
トレーニングを重ね、1年後にコンクールに参加すると、2次予選を通過し本選に進出。
残念ながら賞は取れなかったものの、声楽のプロが競い合う高レベルなコンテストで、このような成績を収められたのは、ある意味、快挙とも言える出来事でした。
この凄さを具体的に表すと、
一次審査には、300人が応募。
この中で、2次審査に残るのは、十数人。
そして、さらに厳選され、数人が本選に残る。
挑戦者の大半は、音楽大卒業のプロばかり。
大嶋さんのように、声楽の専門訓練を受けていない素人の応募者は、ごく少数。

本選進出という結果に満足しない大嶋さんは、翌年も挑戦を続けます。
2008年には、審査員特別賞を受賞。
そして、2009年、2010年は連続で、3位を獲得しました。

大嶋さんが、このような結果を残せたのは、日々の鍛錬。
発声練習は当然のこととして、各種ストレッチ、斜腹筋や頬の筋肉の筋トレを毎日休むことなく続けています。
この中で、頬の筋肉を上下できるようになるまでに、5年の年月を要しました。
声楽の先生は、頬の筋肉を見事に動かし、発声の音質も明らかに違う。
なので大嶋さんは自分もこの声質を手に入れたくて、毎日毎日、頬の筋肉トレーニングを重ねたのです。
通常の音楽教室に通う人の中でここまでやる人はそんなにいないと先生から言われるほどに。

大嶋さんのこの粘り強さはどこから来ているのかについては、「光より我が子」にて紹介しましょう。

大嶋さんが大切にするキーワード

不屈の精神
32歳で失明し、途方にくれていたときに子どもが生まれ、自分は我が子に何ができるのだろうかと自問して導き出された答えが、不屈の精神を見せる生き方でした。

大嶋さんのパワー○○

自分の使命に立ち返る。
不屈の精神を貫く生き方を選んだのだとの自覚を促すと、どんなことがあっても頑張ろうと思えます。

大嶋さんのコツコツ

規則正しい生活
22時就寝、4時起床の生活スタイルを10年以上続けています。

光より我が子

大嶋さんは、32歳の時に失明。
それは、突然の出来事でした。

ある朝、起きて目をあけると、目の前がグレー一色になっていました。
のんびりした性格の大嶋さんはすぐにはお医者さんにはいかず、しばらく、この状態のまま様子をみていたのですが、症状は悪化するばかりなので病院へ行くと、
「なんでこんな状態になるまで放っておいたんだ」
と、先生に叱られ、
「海でおぼれた人を、1週間たってから処置するようなモノだ」と、手遅れな状況にあると、暗に伝えられたのでした。
「ただし、今、手術すればほんのわずかではあるが、光を感じる程度の視力を残せる可能性がある」と、大嶋さんは、お医者さんから提案されました。
ところが、大嶋さんは、手術を受け入れませんでした。

それは、お腹の中に赤ちゃんが宿っていたから。

手術には麻酔が必要です。
そして、術後には、抗生剤の投与。
これらの処置が施されると、お腹の子に悪影響を及ぼす可能性があるからです。

わずかな光を感じる視力を残すより、我が子を元気に生む。
なので、手術を受けないのは、大嶋さんに取ってごく当たり前の選択でした。
無事に男の子が誕生。
生まれた子が愛おしくて、大嶋さんは子どもの顔や手足を触りまくりました。
手ではなく唇で。
目が見えないので、手では誤って子どもを傷つけてしまうかもしれないと思ったからです。

ところで、中途失明者の自立訓練。
それは、それは、大変でした。
例えば、歩行訓練。
大嶋さんは、当時、中野区在住だったので、訓練施設に行くには新宿駅を通らなければなりませんでした。目が見えなくなって歩く新宿駅は、想像に絶する怖さがあります。
頻繁に入線してくる電車。
多くの行きかう人。
駅構内の複雑な構造。
目が見ていても危ない目に合う巨大ターミナル。
訓練中は、先生が補助に付き添ってくれるものの、ほとんど手助けはしてくれません。
それは、何かに困った際に、近くにいる人に手助けを求めるのも能力の一つだから。

他の事例では、料理。
夕飯つくるのに、当初は、5時間かかりました。
ガス台の周りに何か燃えそうなものが置いてないかの確認。
ガス台に置いた鍋が中心に位置取りできているかの確認。
これらを済ましてから、火をつけます。
そして、耳で蒸気の音を聞きながら火加減をしなければなりません。
包丁の置き場所も、一定に保ちます。
沸騰した鍋の音に気づいた時に、使っていた包丁を適当な所に置いてガスの火を消したりすると、包丁を探すのに、手をあちらことらに動かさなければならず、思わぬものに触り事故に結びつくからです。
大嶋さんは、毎日毎日、朝昼晩朝昼晩と同じ作業を繰り返すことで、これらの能力を身につけていきました。
結果、今は、目が見えていたころの2倍くらいの時間で料理を作れるようになりました。

子どもの頃は、通信簿に根気がないと書かれていたと、大嶋さんは言います。
しかし、大学生時代の部活では馬術に打ち込み、大学3年の時から司法試験の勉強を開始。結果は出せませんでしたが、8年間もの間、死に物狂いで勉強した大嶋さん。
そして、目の病にかかり医者から手術を提案された時、お腹の子の安全を確保するために手術を拒否した大嶋さんは、以前から根気のある(不屈の精神を貫いた)生き方をしてきたと私には思えてなりません。
大嶋さんの歌声が心に響くのは、この強く深い不屈の精神があるからなのでしょう。

大嶋さんのプロフィール

職業:シンガーソングライター
所属:全盲のシンガーソングライター大嶋潤子(http://ashaoshima.web.fc2.com/index.html

シンガーソングライターとは?

(13歳からのハローワーク公式サイトから抜粋しました)
文字通り歌手で作詞・作曲家。基本的には自分が作詞・作曲したポピュラー音楽を歌う歌手のことをいう。
他人に楽曲を提供する場合もある。
ライブハウスやストリートで活躍するミュージシャンの中には、自称する人も多いようだ。
自分の演奏と歌声で観客にメッセージを伝えることができるが、自分の伝えたいことを詞と曲に託すため、
詞を書く感性、曲を作る音楽的なセンスが必要とされる。
ピアノやギターなどの楽器が弾けることも条件となる。

シンガーソングライターに求められる能力

笑顔力:人と接する時に、相手の気持ちを朗らかにする底抜けの笑顔
根気:毎日毎日の決めごとを、手を抜かずにやり続ける力
基礎訓練:筋トレ、ストレッチなどの基礎訓練を積み重ねる力
好奇心:これは面白いと思えたことに手を出してみる力
挑戦心:やると決めたら高みを目指す意欲

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