株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

Information

インフォメーション

仕事が楽しい人を増やす会Meeting to Increase People Who Enjoy Work

「本当に仕事を楽しくするには、本気の努力が必要だ」
「本当の仕事の楽しみを得るには、それ相応の苦しみがともなう」
これらの実体験話を、あらゆる業種・職種に従事する人たちから教えていただき、
その内容をレポートします。

このレポートを多くの人たちに読んでいただくことで、
その人たちがこれまで培ってきた仕事の楽しみを再発見していただき、
この気づきをきっかけとして、今まで以上に価値のある仕事に取り組んでいく。
このような好循環の流れを生みだす一助を担えたらという思いで、
これから楽しく仕事をする人を増やす会を運営し、取材レポートを作成していきます。

仕事が楽しい人 File.76

ケイモト シュンスケさん

職業:デザイナー
所属:天才デザイン

左脳も右脳も使いこなすのがデザイナー

第76番目の仕事の楽しい人は、デザイナーの
ケイモト シュンスケさん。
名刺に“慶本”ではなく“ケイモト”と表記しているのは、
慶本が“ヨシモト”と読まれやすいので、この紛らわしさを排除するためとのこと。
このように名刺交換からデザイナーの本領発揮という雰囲気で、インタビューが始まりました。

ケイモトさんは、子どものころから絵を描くのが好きで美大への進学を考えていましたが、両親からの反対で断念。
進路を総合大学に変更しました。
そんな中で、芸術に関連した学部のある大学を選んだのですが、
奨学金を返し終わるまでは自分の我を通せないと考え、就職してから4年の月日を経た後、奨学金を完済。
専門学校に通う資金も貯まったため、
「勤め先を辞めて、美術系の専門学校で学び直し、この道の仕事に就きたい」と、両親に直談判。
「今の会社を辞めるのはもったいないんじゃない」との反応が返ってきたのですが、
「40年以上の期間を仕事に費やすのなら、自分のやりたいと思う分野で努力を重ねたい」との意志を伝え、
両親からの承諾を得ました。

専門学校に入学したケイモトさんは、他の学生と比べて年齢は上。
大多数の学生は高校を卒業して直ぐに入学してくるため、当然の結果です。
大学通学期間の4年とサラリーマン時代の4年。
合わせて8年の年齢差に足るだけの実力を身につけないと、デザイン系の職には就けないと考え、
コンペで賞を取り、自身のキャリアに箔をつけようと決意。
あらゆる分野のコンペを探せるだけ探して、片っ端から応募しました。
・ポスターのコンペ
・キャッチコピーのコンペ
・広告のコンペ
・商品デザインのコンペ
・デザイン業界の中での登竜門と言われるコンペ。
などなど、2年間で百近くのコンペに挑みました。

結果、
2011年の「読売広告大賞」で、見事に“大賞”を受賞しました。
1500もの応募作品の中から選ばれる最高位の賞を、ケイモトさんは見事に獲得したのでした。
※2011年の受賞作品が下記のURLに掲載されています。

http://www.yomiuri.co.jp/adv/award/yaa/create/works/28/

ケイモトさんは、数多くのコンペに応募しながら、審査員から評価される視点を見つけ出します。
それは、次のような観察眼から。
応募作品は、体育館のような大きな広間に、“ばぁっ”と並べられる。
この1500もの作品を、審査員は、一点一点丁寧に見るなんてことはできない。
消費者も普段目にする広告をいちいち細かくは見ないので、審査の仕方は理にかなっている。
この審査の環境から導き出される選考の視点。
それは、
審査員の目を引くデザインを考案する

審査員の目に留まってからが、本当の勝負。
ここからの決め手は、ずばり、
斬新さ
斬新さとは、これまでのアワードの受賞作品のタッチとは異なる表現や最近のトレンドの趣と違うデザイン
にすることで表せる。そのためには、これらに関する事前調査が不可欠となる。

ケイモトさんは、絵を描くのも好きですが、物事を分析的に整理するのも得意なので、
コンペに参加しながら賞を獲得するための戦略を練るのもお手のモノでした。
傾向と対策が練られれば、あとは、構想したデザインを描くだけ。
大賞を受賞した作品の絵は、学生世代が感じる荒っぽい気持ちを現すために、
わざと下手なタッチで描き上げました。
水彩画風に仕上げることで学生のイメージと同調させ、
当時の広告では、あまり見られないデザインにして“斬新さ”をアピールしました。

一般的には、分析を得手とする左脳タイプと、構想を得意とする右脳タイプに分けられますが、
ケイモトさんの話からデザイナーは、左脳も右脳も使いこなせないと成立しない仕事なのだとわかりました。

ケイモトさんが大切にするキーワード

病は気から
しんどいと感じた時に、“病は気から”という格言を思い浮かべると、確かにそうだという気分になり落ち着きを取り戻せます。

ケイモトさんのパワー○○

陽にあたる
デザイナーの仕事は室内作業なので、特に用がなくても外に出て陽にあたります。
すると気分転換ができて、もうひと仕事するぞという気に満たされます。

ケイモトさんのコツコツ

毎日、勉強する
仕事に終わりはないので、勉強の時間を必ず毎日1時間確保しています。
この時間を利用して、本を読んだり映画を観たりして見分を広げています。

お客さんの思いをきちんと理解するのが仕事の始まり

ケイモトさんは、2015年10月1日に、デザイナーとして独立。
小学生時代から望んでいた仕事のステージに立ちました。
事務所名は、天才デザイン。
天才デザインという名前には、次の3つの意図が込められています。

1つめは、覚えやすさ。
ただ覚えやすいだけではなく、目にしたり、聞いた人に、何らかのインパクトを与える。

2つめは、お茶目さ。
「テンサイ」と「デザイン」は、同じ4つの文字で構成されている。
このことに気づいた人が、思わずニヤッとするようなお茶目さを盛り込んだ。

3つめは、少しだけの異質さ。
多くの人たちは、天才と自称する人に対して、「風変わりな人かもしれない」と警戒する。
にもかかわらず、コンタクトしてくる人は、
天才デザイン事務所のホームページに掲載されているデザイン実績や解説に目を通して、
相応の関心を持ってくれていることになる。
このような人は、明確な狙いを持ってデザイナーを探している合目的的な人で、
自分とのフィーリングが合うに違いないとの仮説と願いを込めた。

ケイモトさんのデザインには、このように、意図や狙いが定められているので、
ついつい話に引き込まれてしまいます。
私が以前読んだマーケティングの本にも、
「まずは、読者の感性を動かす(興味をひく)キャッチコピーやデザインで目を留めさせ、
次に、なるほどそういうことかと読者が納得する解説がなければ購買行動には結びつかない」
と解説されていたので、ケイモトさんの仕事の進め方は、この基礎に適ったものなのでしょう。

ケイモトさんは、デザイナーの仕事の醍醐味は、
「お客さんの思いをきちんと理解した上で提案することにある」
と言っています。
芸術家は、自分の拘りを作品にしていくものなのですが、
デザイナーは、依頼主の思いを作品に現し、エンドユーザーからの反響を得るのが仕事。

先に紹介した、ケイモトさんが大賞を受賞した「読売広告大賞」では、
広告主のカルチュア・コンビニエンス・クラブから、
「TSUTAYAは音楽や映画や本という人の心に響くものがある場所。
そして人にはその感動を届けたい人がいるし、共有したい人がいる。
自分のためだけではなく、他人を思いやる、優しくなれる場所がTSUTAYA。
と言う感覚を表現して頂きたいです。」
と、依頼されています。

これに対して、ケイモトさんは、
「ちょっと耳にした会話で、気になるあの子の好きな音楽や好きな映画を知った。
借りちゃおうかな?と自問自答しながら、いくつか借りるうちの一枚にそっと選んでしまうような。
そんな淡い感情を表現しました。」
と、依頼主の思いをケイモトさんなりの解釈を加えて現しています。

このやり取りから、ケイモトさんが言う、
デザイナーの仕事の醍醐味は、
「お客さんの思いをきちんと理解した上で提案することにある」
の実際が見えてきます。
お客さんの言ったことを、あるシーンに置き換えながら翻訳するのが、お客さんの思いをきちんと理解することなのだと。
オウム返しするのではなく、翻訳する。
お客さんは、この翻訳に触れ、
「そうそう、それが言いたかったことなんだよね」
と反応し、続いて「そうそう、そうなんだよ」の連鎖をエンドユーザーに拡げていく。
文字や絵を駆使して。

ケイモトさんは、
幼稚園児の時にアンパンマンの絵を描いて、友だちに「このアンパンマン上手」と言われたことや
小学生時代、自分の描いた絵が貼り出されて「これ凄くない」と言われたこと。
そして、高校の卒業文集に、先生の似顔絵を描き「おもしろい」と、みんなから言われたこと
を例に上げながら、創作意欲をかきたてる源泉が、観た人の反応にあると振り返っていました。

「じょーず」
「すご~い」
「おもしろ~い」
「そうそう、そうなんだよ」
という反響を呼び起こすことに幼いころから喜びを噛みしめてきたケイモトさんは、
なるべくしてデザイナーになったと言って過言ではないのでしょう。

ケイモトさんのプロフィール

職業:デザイナー
所属:天才デザイン(https://tensaidesign.com/

デザイナーとは?

(13歳からのハローワーク公式サイトから、ケイモトさんの仕事に近いと思われる“グラフィックデザイナー”を抜粋しました)
ポスターや商品のパッケージ、書籍、看板など、商品の宣伝・販売に関わり、かつ平面的なもののデザインをする。
最近は、メディアの多様化にともなってウェブやCMなどのデザインを含む場合もある。
書籍ならエディトリアルデザイナー、ウェブならウェブデザイナーと専門化して呼ぶことも多い。
基本的には、商品の意図をくみ取り、それに沿いつつも美しく機能的にまとめあげる。
企業のロゴなどのCIを手がける場合、会社の方向性や事業展開にも関わっていくことになり、
きちんと意志疎通を図れる能力が必要。
専門的な知識は、工芸高校、工業高校、専門学校、美術系の大学などで学ぶ。
また、パソコンを使ったデザインが多く、マルチメディア関連の知識は必須だ。
就職先は広告代理店や企業の広告宣伝部、デザイン事務所など。
アシスタントからはじめ、10年ほどで独立する人が多い。
また、数人のデザイナーをまとめるアートディレクターになる人もいる。
多様なジャンルがある世界なので、どの方向に進みたいかを考えておくとよい。

デザイナーに求められる能力

翻訳力:顧客の意図をくみ取り、わかりやすく表現する力
分析力:多くの反響を得るための市場の動向を把握する力
構想力:発案したイメージを形にする力
描く力:構想を図案に描く力
プレゼン力:構想をわかりやすく説明する力

仕事が楽しい人 Back Number

Contact

お問い合わせ

03-5795-1142
受付時間 平日10:00-17:00

Follow us

情報配信

アッシュ・マネジメント・コンサルティングでは、みなさまのビジネスのお役に立つ情報を発信しております。
Facebookもしくはメールマガジンにて最新情報をご確認ください。