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No.61 心を揺さぶられたビジョン

< タイトルに込めた想い >

辻

日々の仕事の中で「感動」を忘れない人間でありたい。小さなことにも感動を掬い取れる感度のいいアンテナを持っていたいという想いで毎月メッセージを発信しています。

No.61 心を揺さぶられたビジョン


先日、打ち合わせ終了後の雑談の際に、クライアントの社長に

今後のビジョンについて聞きました。

 

その社長は、現在71歳で、来年の春には後継者に

代表権をバトンタッチする予定です。

 

人は年齢を重ね、自分の人生の先が見えてしまった時に、

「俺の人生の残り時間から考えると、これくらいしかできそうに

ないな」と寂しさを感じるとともに、意欲の減退を感じる人が

いるようです。

 

しかし、この社長からは、そんなことは微塵も感じません。

むしろ、まだまだチャレンジしようという姿勢と意欲を感じます。

 

以下が、社長からお聞きしたビジョンです。

 

◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆

 

「辻さん、私はね、91歳と3ヶ月まで生きることを決めてるんですよ。

 私の誕生日は7月10日なので、私が91歳になるのは、2034年7月10日です。

 私が死ぬのは、その3ヶ月後の10月10日です。

 カレンダーにその日を記入しています。

 なぜ、その日にしたかというと、私の父が91歳と2ヶ月生きたので、

 私は少しでも父を超えたいと思い、その日まで生きることを決めました」

 

「死んだ後、私があの世に行く時に、

 お父さんとお母さんがゼウスのごとく、手を差しのべて、

 『よくやったな』と声をかけてくれる。

 私は、両親の手を握り、『俺、やったよ』と答えたいんです。

 このビジョンを描くと『死にがいがあるな~』と思って、

 今を前向きに生きれるんです」

 

「父は、年を取ってから事業を立上げ、時流に乗り遅れないように

 様々な勉強をし、工夫を重ね、会社を発展させてきました。

 49歳で子供を作り、65歳で車の免許を取りました。

 父は年を取っても、常にチャレンジしてきた人生でした。 

 自分自身の人生と父の人生を振り返った時、

 ふと、『父に負けない人生を送ろう』と思いました。

 そして、父に負けない、誇りを持てる人生にしようと思うと、

 代表から引退しても、自分の好き勝手に過ごしたり、怠けたり

 してられないんですよね」

 

「自分が残りの20年でやっていきたいことは、自分が経験し、

 学んできたことを後世に残すことです。 

 これまでかなりの時間とお金を使い、学んできました。

 採用と教育にこの10年間で約3億円くらい使ってきました。

 不器用だったので、人一倍いろんな経験をしたと思います。

 それら経験と教訓をきっちりと整理して、生かせるようになれば、

 この会社はもっと大きくなれるし、もっと良い会社になれる。

 自分が得たものをきちんと伝えたいんです。ハチャメチャだった

 自分が、学ぶことによって人生を変えることができました。

 今の社員ももっと豊かな人生にしていけると思うんです」

 

◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆

 

この話を聞き、鳥肌が立ちました。(特にゼウスのくだり)

 

自分の人生を見つめ直し、本当にやりたいことや使命を感じることを

ビジョンにすることで、日々の生活や仕事への取組み姿勢を変える。

 

この社長の経営の真骨頂を垣間見た気がします。

そして、このビジョンをお聞きし、改めてこの社長のことを

熱烈にサポートしたくなりました。

 

そして、2034年10月10日、社長が亡くなられた時に、

「社長、お父さんとお母さんに『よくやったな』と迎え入れてもらえて

 良かったですね。私も微力ながら、社長の力になれたなら、嬉しいです」

と見送りたいと思います。

 

ビジョンの重要性を感じた出来事でした。