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No.67 自分を変える動機を持った人たちと彼らを支える人たち

< タイトルに込めた想い >

辻

日々の仕事の中で「感動」を忘れない人間でありたい。小さなことにも感動を掬い取れる感度のいいアンテナを持っていたいという想いで毎月メッセージを発信しています。

No.67 自分を変える動機を持った人たちと彼らを支える人たち


皆さんは「貧困の悪循環」という言葉を知っていますか?

 

ウィキペディアで調べると、

「一度入ってしまうと外部からの介入がない限り継続する貧困の

要因・事象のこと」だそうです。

 

私は、1年程前、NPO法人に勤めている前職の先輩から、

生活困窮のサイクルから抜けることができずに、苦しんでいる人たちが

世の中にはたくさんいることを教えてもらいました。

 

                    ◆

 

現在、NPO法人の助成事業で、仕事の基礎力を高めるための

全12回シリーズの研修をやっています。

 

研修の対象は、就労において困難を抱えた方々です。

例えば、

・前職で職場の人間関係が上手くいかず、就労に自信の持てない方

・卒業後、自宅にひきこもりがちで、社会に出ることに不安を抱えている方

・軽度の障害を持っており、現状のままでは職場環境への適応が難しい方

など就労困難と言っても、状況や程度は様々です。

 

研修は11月中旬から開始し、毎週1回で計6回が終了しました。

現時点で、受講生の皆さんの変化は目覚ましいものがあります。

 

例えば、

・自ら挨拶する(自分から声をかける)

・失敗を恐れずに、自ら挙手して発言する

・他人の意見に対して、良かった点だけでなく課題もフィードバックし合う

・他人の良い点を真似し、自分のものにしようとする

・自分と異なる意見を積極的に聞こうとする

・他人の好ましくない行動や立ち居振る舞いに対して、嫌みなく、指摘し合う

など、小さな変化を起こそうと取り組んでいる受講生の皆さんと接する中で、

彼らの「自分の課題を克服しよう」という内に秘めた動機を感じていました。

 

                    ◆

 

先日、この研修の受講生が普段通っている支援機関の方から、

研修参加の背景について話を聞く機会がありました。

 

そこで出てきた話は、家庭環境の複雑さ、日々の生活の苦しさと孤独感、

職場でのトラウマなど、想定していないことばかりでした。

この背景を聞き、受講生全員が自分の人生を変えようと努力していることが

理解できました。

 

そして、受講生は研修を通じて、仲間ができたり、新しい学びがあったり、

自分を表現できるようになってきたりしており、以前よりも笑顔が増えてきていると

支援機関の方は嬉しそうに話してくれました。

 

このNPO法人の助成事業(仕事の基礎力を高めるための研修)は、

社会的に非常に価値があることを実感するとともに、

ふと、前職の先輩から教わった「貧困の悪循環」を思い出しました。

 

子供にとって、生まれ育つ環境は選べないし、障害を抱えるか否かも選べない。

貧困の悪循環に陥ってしまっている子供にとっては、一生懸命やってきても、

うまくいかないし、その悪循環から抜けることができない。

そんな彼らにとって、辛く生きにくい世の中を少しでも変えようと

取り組んでいる人たちがいる。

 

彼らが通う支援機関の方々の話を聞き、世の中のことを真剣に考え、

使命感を持って働いている人たちに接し、感動した出来事でした。