#3
身近な人への感謝心
感謝心は、身近な人への接し方で養われることを、自分の反省を踏まえてお話したい。当社では、毎年3月末に中経合宿を行っている。1年間の経営活動の振り返りと今後の経営方針を策定するのだが、その際に、各人がライフプランの発表をする。ライフプランとは、今後の人生を1年後、3年後、10年後、25年後と4区分に区切り、個人と家庭、会社の3つの立場でのありたい姿と行動計画をそれぞれ10テーマずつ埋めていく。記入したことは、何が何でも達成しなければという自己管理が目的ではなく、やってみたいなぁと素直に思えることを書き出すことで、潜在意識を顕在化させるツールとして位置づけている。従って、書き上げると自身の今後の可能性を実感することができ、また、描いたことを実行できると達成感も味わえる。みなさんにもその作成をお勧めしたい手法である。ライフプランの解説が長くなってしまったが、私は今後の人生で他者への感謝心をもっともっと強く持って生きていきたいと思い、今後のライフプランを設計した。この過程で、感謝心が、身近な人ほど表しにくくなっていることに気づいた。特に長年連れ添った家内にはできていない。家事をしてくれるのが当たり前、自分のわがままを聞いてくれるのが当たり前になっている。当たり前に慣れてしまうことが、もっとも感謝心に欠落していることであり、自分の甘えを表していることでもある。当社では、結婚記念日を妻へ感謝を表す日として、夫婦での会食を制度化している。この制度に則り、当月家内と会食させていただいた。
家内に、当たり前と甘えて20年の歳月が経っていることに、自ずと頭が下がる思いがした。
身近な人への感謝心、みなさんは表すことができていますか?