#6
とてつもない世界がある
今回の「ちょっと感動した話」では、先日読んだ本をご紹介したいと思います。
本のタイトルは『一歩を越える勇気』という本で、著者は栗城史多(くりきのぶかず)さんという方です。
この本を読んだ感想は「すごい!こんなにとてつもない世界があるんだ・・・」「こんなとんでもないことにチャレンジする人っているんだ・・・・」という驚きでした。
これでは全く分からないと思いますので、ちょっとご説明します。
著者の栗城さんは1982年生まれ(今年28歳)。高校までは目立たない生徒で、将来の夢を持つような子供ではなかったようです。大学時代に登山に出会い、のめり込んでいきます。そして、登山を始めて3年で世界6大陸の最高峰を単独(一人で)・無酸素(酸素ボンベなし)で登頂に成功し、さらにヒマラヤ山脈の8000m級の3つ山も制覇してきたそうです。この栗城さんの本には単独・無酸素で8000m級の山を登る数々の過酷なシーンやこのチャレンジをしようと決意した理由などが書かれています。
この本で強く印象に残ったことは
●とてつもないチャレンジをする人がいるもんだ・・・
8000m級の登山はいつ死ぬかわからない、とんでもない世界。
一歩進む度に十回も深呼吸しなければ前に進むことが出来ないくらい体力的につらい。
登山の途中、雪に隠れて見えないクレバスに落ちると(100m以上落下して)即死。
体力がほとんどない中で強風に飛ばされて滑落し即死。
酸素が薄すぎて夜、気を抜いて眠ると凍死。
このとてつもなく孤独で死と隣り合わせの恐怖を感じながらも、それらを全て乗り越え、
登頂した時の絶頂の気持ちとその時に見える景色の素晴らしさ。
その景色は地上8000m、周りに何もない。空と山しかない。夜は星が上だけでなく
横にも見える景色。
●すごいチャレンジをする栗城さんを支える両親の存在の大きさ
お父さんは誰もやらない夢に挑戦し続けている人。
栗城さんは小さい頃からお父さんに憧れている。
お母さんは栗城さんが高校時代に亡くなったが、お母さんの生き方から、栗城さんは
「決して弱音を吐かないこと、最後にありがとうと言ってこの世から去れる人間になること」
を強く決意し、それが今につながっている。
といったことでした。
「どんな困難があっても、夢を持ってチャレンジし続けること」ということは誰もが知っていることですが、この本を読み改めて、夢を持ち行動し続けることの大切さを実感しました。また、自分自身、「困難にぶつかった時、何を考え、どんな行動をとっているのか」「楽な方、簡単な方ばかりを選択していないか」と考えさせられました。私も栗城さんと同様、次々とチャレンジし、多くの人に元気を与える存在になりたいと思います。