#15
この感動を復興のエネルギーにしたい
◆大和魂を感じた10日間
「私には何もできませんが、せめてこれくらいのことは・・・」-この10日間、テレビを見ていて最も多く耳にした言葉かも知れない。日頃は「謙遜しているんだな」くらいにしか感じないこの言葉に、私は忘れてかけていた日本人の美しい心を感じずにはいられません。
Twitterやブログでは、多くの人が協力し合っている姿や被災地に向かう自衛隊の家族の心境など勇気づけられる情報が数多く発信されています。今回のコラムでは、そういった元気がでる話を皆さんと共有し、復興へのエネルギーを高めていきたいと思います。(長文になりますが是非ご一読ください )
◆Twitterのつぶやき(涙なしでは読めません)
○段ボールに感動
地震発生後、電車が動かず、ホームで待ちくたびれていたら、ホームレスの人達が寒いから敷けって段ボールをくれた。いつも私達は横目で流してるのに。あたたかいです。
○呼びかけ
電車が動かないので、家までの道のりを何時間も歩き続けてたんだけど、至る所で「トイレかします」とか、「休憩できます」とか言うビルや飲食店が沢山あって感動しました。とある企業ビルの人がボランティアで、「○○線運転再開ですー!」とか、「休憩できますー!!」って呼びかけてるの見て感動して泣きそうになった
○パン屋のおばちゃん
昨日の夜中、大学から徒歩で帰宅する道すがら、とっくに閉店したパン屋のおばちゃんが無料でパン配給していた。こんな喧噪のなかでも自分にできること見つけて実践している人に感動。心温まった。
○駅員さんにありがとう
駅員さんに「昨日一生懸命電車を走らせてくれてありがとう」って言ってる小さい子達を見た。駅員さん泣いてた。俺は号泣してた。
○日本を守りたい
妹のmixi日記に泣けた…『長男@小4が、自分の財布と貯金箱の中身を全部募金したいと、号泣しながら差し出してきた。コロコロコミック買えなくてもいいから、日本まもりたいから!って』
○無理しないで
ぜんぜん眠っていないであろう旦那に、「大丈夫?無理しないで。」とメールしたら、「自衛隊なめんなよ。今無理しないでいつ無理するんだ?言葉に気をつけろ。」と返事が。
○志願
父が明日、福島原発の応援に派遣されます。半年後定年を迎える父が自ら志願したと聞き、涙が出そうになりました。「今の対応次第で原発の未来が変わる。使命感を持っていく。」家では頼りなく感じる父ですが、私は今日程誇りに思ったことはありません。無事の帰宅を祈ります。
○コードネーム
米軍の日本救援のコードネームが Operation Tomodachi。感動した。いちいち発表しないところも。被災地での活動よろしくお願いします
◆私の周りにもいたスゴイ人たち!
○従業員を家に送り届ける上司
電車が動かないため自宅に帰れない従業員をすべて見送り、安全を確認した上で、自分が家に帰ったのは午前3時過ぎになってしまった管理部門長。この方は、後日、私たちのためにかき集めたマスクを届けてくれました。
○戦争を乗り越えた人からもらった勇気
あるビジネスマンは電車で年配の女性の会話を聞いた。「今回の震災も原爆を落とされるよりはマシよ」と。そして「この人たちが、今の日本を創り上げたんだ! ここから復興することが自分たちに課された使命なのかもしれない」と意気に感じ、これまで以上に仕事に没頭しているという。
◆これらより感じたこと
・自分にできることを行動に移し、多くの人の支えになっている人たち
・鉄道やバス、飛行機など交通手段を支えてくれている人たち
・電気、ガス、水道という社会インフラを維持し、現在も緊急対応してくれている人たち
・遠い海外から日本のことを思い、応援してくれる人たち
に対して感動し、ありがたい気持ちでいっぱいになります。それと同時に、私も自分にできることを徹底的に取り組もうと強く思いました。
そして、テレビやラジオ、インターネットのメディアを作ってくれた人たちにも感謝です。彼らの存在により震災の状況をタイムリーに知ることができました。その情報により、節電や寄付など、日本全体で支え合おうとする行動につながっています。彼らの存在なしに、復興に向けて協力し合う機運を高めることは難しいでしょう。
私たちアッシュ・マネジメント・コンサルティングも、少しでも皆さまのお役にたてればと思い、地震発生後から「節電チェックリスト」「防災対策チェックリスト」や被災時に役立つケーススタディを作成し、メールマガジンで配信しています。職場やご家庭で活用いただきましたら幸いです。
◆最後に日本の復興について
日本人は「不謹慎」という言葉に敏感です。スポーツや芸能関係のイベントが数多く中止になったり、バラエティ番組の放送が取りやめになったり、少し過剰とも思える自粛ムードが広がっています。また、事態の全貌が見えてくるにつけ、企業や行政、買い占めをする人々への批判も増えてきました。
そういう気持ちがわからないでもありませんが、幸いにも命をつなぐことができた者としては、しっかりと働き、多くの人の役に立つ仕事にまい進することが復興に直結すると肝に銘じたいものです。消費を停滞させることなく、経済が循環し続ける状態をつくっていきましょう。そして、今、多くの国に支えてもらっていますが、逆にそれらの国が苦境に立った時、思いやりの気持ちと豊富な人材、潤沢な資金で支えられるように復活しましょう。
救出された80歳過ぎであろう男性が「大丈夫!大丈夫!チリ津波も体験してるし、再建しましょう!」と言っていました。私も、この男性と同じように再建に向けて、周囲を勇気づけられる存在になることを目指して、日々の業務に励みます!