#18
最新の保育園を見学して気づいたこと
●5月29日の日曜日の14時すぎ、私は友人と保育園を見学しに行きました。
子どもがいない32歳男性が、何のために保育園を見学するのか?
客観的に見ると、少々あやしい感じがするのだろうと思いながらも、
純粋に子どもの教育に興味があり、
「日本だけでなく世界の将来は子どもの教育の果たすところが大きい、
いつかは子どもの教育に関わりたい」と思っていました。
そして今回、私の友人がこの「まちの保育園」の立ち上げに関わっていて、
その友人から「良かったら見学しにこない?」と誘ってもらったことがきっかけでした。
●その保育園は小竹向原駅から徒歩7~8分くらい、閑静な住宅街にありました。
保育園の建物をひと目見た時に、「なんだ、このおしゃれな建物は!」と
誰もが思うような建物で、全面ガラス張りで視界をさえぎる壁が全く無く、
建物の中が筒抜けで見えます。
外からガラス越しに建物の中を見ると、壁にいろんなものが飾ってあったり、
遊具があったり、子どもが走り回っていたり、外からでも保育園の雰囲気を
感じることができます。
おそらく、保育園の中で遊んでいる子どもたちにとっても解放感たっぷりの保育園なのだろうと
思いました。「これが最先端の保育園か~ 凄い保育園があるんだな~」と
見学が始まる前から感心しきりでした。
見学が始まり、この保育園の関わった友人が、施設や保育でのこだわりポイント、
保育の考え方を1つ1つ丁寧に説明してくれました。
その説明を聞くたびに、細部までこだわって作り上げた保育園であることが伝わってきました。
自分の子どもを入れる保育園を探している親がこの説明を聞いたら、
ほとんどの親が「自分の子どもはこの保育園に入れたい!」と思うでしょう。
私と一緒に見学に行っていた友人も
「この保育園は子ども以上に大人が入りたいって思うよね」と言っていました。
●その説明の中で特に印象に残ったことが2つあります。
1つ目は保育園専属の大工のような役割があることです。
役割の正式名称は忘れてしまいましたが、この役割は日々子どもが施設を利用している
状況を見ながら、必要に応じて次々と施設を改善する仕事をしています。
子どもの成長に合せて椅子の高さを調整したり、園内をしきっている柵の高さや取っ手の
部分を調整したり、棚を作ったり、より安全に快適に過ごせるように日々施設を改善し
続けているそうです。
一度作ったら、使い勝手が良くない部分があってもずっとそのままにするのではなく、
運用に合せて次々とバージョンアップさせていくことは、より良いものを作るために
必須の取り組みであり、継続することで必ず今よりも素晴らしい保育園になって
いくんだろうなと思いました。
2つ目は「大人が子どもの世界の邪魔をしない」という考え方です。
この保育園では保育士でない一般の大人が保育に参加することができるそうです。
その際に注意していることは、大人は自分の価値観で子どもを評価して、褒めたり、
叱ったりすることをしないということです。例えば、ご飯をたくさん食べたら、
「えらいね、よく食べたね」と褒めたりしないということであったり、
子どもなりに道具を使って自由に遊び方を考えたり、試行錯誤している時に大人が
「こうやって遊ぶんだよ」と教えたりしないようにしているそうです。
これは子どもに大人の既成概念を与えるのではなく、自由に発想し、子どもの発想力や
創造力、その子どもならではの素晴らしさを発揮しやすいようにするためなのだそうです。
我々は良かれと思って、声をかけたり、手を差し伸べたりしている行動が、
子どもにとって悪影響を及ぼしていることもあることに気づかされました。
子育てには正解がないのかもしれませんが、少なくとも、子育てについてもっと勉強を
する必要があるのでしょうし、子育てする側の大人が成長しなければならないと
感じました。
普段接点を持つことのない保育園というものに接し、子どものことを真剣に考え、
取り組んでいる人たちに感動するとともに、我々大人のレベルアップこそが子どもに
良い影響を与え、将来の社会を作っていくんだろうなと改めて感じた出来事でした。
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