株式会社昭和螺旋管製作所
2009年度、念願だった経営品質賞を受賞。
心の在り方を加えたことで、経営理念の格調が向上。
概要
株式会社昭和螺旋管製作所
社会・生活の様々なシーンで「縁の下の力持ち」として役立っている製品をつくっています。
材質の選択から品質管理、作業工程管理、製品検査を一貫して自社工場で行っており、生産設備の設計・保全も手がけています。
クライアントの課題
当時は都内某区が主催する経営品質賞へ挑戦中でした。
挑戦する過程で経営理念は作っていらっしゃいましたが、とりあえず作文をしたという感じで幹部社員でもしっくり来ていない状態でした。
当然、社員が理念に誇りや愛着を持っている様子もありません。幹部が社員に対して理念への想いを語るどころか、自社の理念を満足に言うことすらままならないという状態が続いていました。
そんな状況で社長が当社のコンサルタントが講師を務めるセミナーに参加されたのをきっかけにご支援がスタートしました。
H[a∫]の支援内容
●幹部でプロジェクトチームを組成し、当事者意識を醸成
理念を打ち出した後、それを社員に浸透させていく段階でカギを握るのは幹部社員です。
幹部社員が理念の語り部になれるか否かで社内における理念の位置づけや扱いが変わってきます。
ミッション・理念策定後、社内でどのように浸透させていくかも見据えて、各部門の幹部社員をプロジェクトチームのメンバーとして理念づくりに参画させました。
これによって理念策定・理念浸透に対する当事者意識を醸成すると同時に、企業における理念の重要性を理解いただきました。
また、自分が考えた言葉や文章が会社のミッションや理念の一部として採用される誇らしさを抱かせ、モチベーションアップにつなげました。
●メイン商材をあいうえお作文で理念に!
メイン商材は螺旋管という蛇腹型の金属でできた配管です。
経営理念で重要な“らしさ”を出すために、メイン商材である螺旋管をローマ字で「RASEN」と表記し直し、このアルファベット5文字をあいうえお作文の形式で経営理念に変身させました。
このやり方は、比較的簡単に“らしさ”を打ち出せるのでお勧めです。
●エクセレントカンパニーのミッションを因数分解
あらためてミッションを打ち出すにあたっては、当時のエクセレントカンパニーであるマイクロソフトや本田技研、パナソニックのミッションを細かく分析しました。
すると、それらの企業のミッションにあって、当社のミッションにない要素が判明します。それが「お客様の範囲」と事業を推進する時の「心の在り方」です。
そこで元々あった当社のミッションに、新しくこの2つの要素を加え、現在のミッションを作り上げました。
結果
また、新しいミッションは“わたしたちは、世界中の人々の笑顔をイメージしながら、配管作りを通じて、便利で安全に暮らせる社会をつくることに全力を尽くします”。
“世界中の人々の笑顔をイメージしながら…”という心の在り方を加えたことでグンと格調が高くなりました。
そして当社は、2009年度、念願だった経営品質賞を受賞するに至りました。