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仕事が楽しい人を増やす会Meeting to Increase People Who Enjoy Work

「本当に仕事を楽しくするには、本気の努力が必要だ」
「本当の仕事の楽しみを得るには、それ相応の苦しみがともなう」
これらの実体験話を、あらゆる業種・職種に従事する人たちから教えていただき、
その内容をレポートします。

このレポートを多くの人たちに読んでいただくことで、
その人たちがこれまで培ってきた仕事の楽しみを再発見していただき、
この気づきをきっかけとして、今まで以上に価値のある仕事に取り組んでいく。
このような好循環の流れを生みだす一助を担えたらという思いで、
これから楽しく仕事をする人を増やす会を運営し、取材レポートを作成していきます。

仕事が楽しい人 File.77

関谷衿菜さん

職業:エステティシャン
所属:株式会社スイート・ピア

親に負担をかけておいて、途中でやめるなんて言えない

第77番目の仕事の楽しい人は、エステティシャンの
関谷衿菜さんです。

関谷さんは、中学生のころから美容の分野に関心を抱き始めていました。
高校卒業が間近になった時、「もうしばらく働かず、学生の身分でいたい」という理由で進学することにしたのですが、
商業高校に通っていたにも関わらず簿記を好きになれなかったため、
大学で同じようになりたくないと思い、トータルビューティーの専門学校への進学を選びました。

トータルビューティーの学科は、エステ、ネイル、メイクにわかれていて、関谷さんはエステのコースを選択。
必須科目には、法律、化学、デッサン、カラー、皮膚学などがあり、
エステの施術に関するノウハウには関心は高かったものの、それ以外の専門知識系の科目には興味が持てず、
授業を受けるのが苦痛でたまりませんでした。

ということで、専門学校でどのような勉強をしたのかと関谷さんに尋ねると、
「すみません、ほとんど覚えていないんですけど」
と、言いながら、記憶を手繰り寄せるようにして、授業の内容を次のように教えてくれました。

皮膚についての科目では、皮膚の構造や担う役割についての講義。
例えば、皮膚は、「表皮」と「真皮」の2層に分かれ、その下に「皮下組織」がある。
とか、
汗は、運動でかく汗の種類と、緊張でかく汗の種類が違う。
とか。

デッサンでは、人の顔の写真を渡されて、キャンパスノートに4Bの鉛筆で、
髪の毛や、まつげを一本一本描写。
当時は、どんな意味があるのかまったくわからないまま、これらの授業を受けていました。

科目は12~13あったようなのですが、定期テストの採点が70点未満になると赤点になり、
追試を受けなければなりませんでした。
追試には、1回1,000円の費用がかかるため、関谷さんは、赤点を取らないように勉強したそうです。
そもそもは、勉強をしたくなくて専門学校を選んだ関谷さんでしたが、
この有料の追試を受けたくないとの一心で、死ぬほど勉強をしました。

マッサージの実習は楽しかったのですが、
関谷さんは、自称“スーパー不器用”なため、マッサージの手順をなかなか覚えられませんでした。
他の生徒が、4回でマスターできる施術を関谷さんは20回やらないと身に着けられない。
結果、追試に次ぐ追試だったそうです。

この話を聞いて私は関谷さんに、
「学科の勉強には興味がわかず、マッサージの実習でもなかなかマスターできない状況で、よく継続できましたね」
と尋ねました。
すると、関谷さんは、
「エステティシャンになろうという思いは、決して、揺るぎませんでした。
だって、教材の購入に多額を費やし、しかも、学費は何百万円も支払っています。
これだけの費用を両親に出してもらっておいて、
『私、“スーパー不器用”で向いていないからやめる』なんて言えるはずないじゃないですか」
と、答えてくれました。

確かに、関谷さんの言う通りなのですが、このことを差し置いて、
「やっぱりやめた」
と言い出す人は、決して少なくありません。
なので、
「親に負担をかけておいて、途中でやめるなんて言えないじゃないですか」
と、真顔で答えた関谷さんが、私には、とても新鮮に感じられました。

 

関谷さんが大切にするキーワード

生産性と効率
自分がエステティシャンの技能を習得するのに、普通の人と比べて倍以上の時間を有しました。
なので、生産性を上げたいという思いが強くなり、無駄な仕事を極力排除したいと考えています。

 

関谷さんのパワー○○

成功している人の話を聞くこと
テレビのドキュメンタリーで、何かを成し遂げた人の実話を観るとテンションが上がります。
エステのサービスに結びつくヒントを自然に探してもしまいます。

 

関谷さんのコツコツ

勉強
1週間に3回の頻度でエステに通ってくるお客様に、色んなネタの話ができるように常に勉強しています。
学生時代は、勉強が大嫌いだったのですが、お客様に喜んでもらいたいとの思いから、日々の勉強が習慣化しました。
学生時代は、勉強のための勉強だったのが、今は、お客様のための勉強になりました。

 

エステで、お客様の性格を、前向きに変えられる

専門学校を卒業した関谷さんは、
知人から「少数精鋭でスタッフ同士の仲が良く、楽しく働ける会社があるよ」と紹介されスイート・ピアを応募。
晴れて採用面接を通過し、今日に至ります。

同期入社者数は、約40人。
大半のメンバーには、同じ専門学校を卒業してきた顔なじみが数人いて、
入社当初から和気あいあいとしていたのですが、
関谷さんは知人伝いだったため、同じ専門学校の仲間がいなくて、少しだけ寂しい思いをしたそうです。

研修期間は3ヶ月。
15日間、本社でトレーニングを受けて、15日間、店舗にて実習。
この研修と実習のサイクルを3カ月間回しながら施術の基礎技術を身に着けて、店舗に本配属されるシステムでした。

この研修期間も、関谷さんは“スーパー不器用”なため、技術の習得にとても苦労します。
本社トレーニングで合格した施術が、店舗に行くと忘れていて手順通りにできない。
こんなことが度重なったからです。
エステの施術個所は、足、背中、お腹と別れ、施術方法も複数あるため、
一度は、施術個所に合わせたマッサージができるようになっても、
実習店舗に行き店長から、「ここをやってみて」と言われると、「あれっ、どうするんだっけ」と、戸惑ってしまう。
そして、店長に、一から手順を教えてもらう。
このことを繰り返す関谷さんに、店長は優しく指導をしてくれました。

“スーパー不器用”と自覚する関谷さんは、施術の手順やポイントをメモに取り、
時にはメモに書かれた施術の流れを声に出して、懸命に施術方法の習得に励みました。
声に出すとは、
「力を抜かないで~」
とか、
「ここは、触るように」
とか、
「マシュマロにするようにもみほぐす」
という感じで。

関谷さんは、一通りの施術ができるようになるまで、7カ月間かかりました。
同期の中でも2~3番目に遅い習得速度。
この時も関谷さんは、専門学校時代と同じようにめげませんでした。
どうしてか。
専門学校時代は、「親に負担をかけておいて、途中でやめるなんて言えない」という理由でしたが、
スイート・ピアに入社してからは、違いました。
“スーパー不器用”で技術の習得に時間がかかってもへこたれないわけ。
それは、
「お客様に喜んでもらえるから」
になっていました。

実習期間の、まだまともにエステに関する専門的なアドバイスができない時、
関谷さんはお客様がする話に全力で耳を傾けました。
趣味に関することや家族、そして、最近評判になっていることなどなど、
お客様がされる話を必死に聴き施術をしたところ、お客様から、
「ああ、すっきりした。おかげで、身体が軽くなったわ。ありがとう。」
と言われ、関谷さんは、エステは色んなアプローチからお客様に喜んでもらえる仕事なのだと実感でき、モチベ―ションが上がりました。
そして、技術を磨き、専門知識を高めていけば、もっと多くの方々に喜んでもらえると思え、エステの仕事のやりがいが見えてきました。

この思いを抱きながら、エステティシャンの仕事をしていくと、
お客様の性格が明るく変わる瞬間を、何度も目にするようになりました。
例えば、
「私の年齢では、もう体形は変わらないわよね」
と、半ばあきらめた言葉を口にして通いだした60歳代のお客様。
この時、関谷さんは、このお客様の言葉の裏側の本音を感じとります。
それは、言葉とは逆に、
「ひょっとしたら、まだ、私も変われるのではないか」
との希望の声。
関谷さんは、このお客様の希望に寄り添い、ほんの少しの変化も捉えようと、
「お家では何をなさっているんですか?」
「軽くでも毎日体を動かしているんですか。だから、お腹の周りが少し絞れて来ているんですね。」
「マッサージをしていても、以前より血行がよくなったのがわかります。お腹が、すぐに温まるようになりましたからね。」
と、意識的にプラスの言葉をお客様に発していきます。
すると、通いはじめた当初は、
「どうせ、私なんて」
が、口癖だったお客様からこの言葉が消え、前向きな発言ばかりになってきます。
結果、お腹のサイズが、7㎝も下がる。

関谷さんは、この実例を話しながら、こう言い切ります。
「エステで、お客様の性格を、前向きに変えられるんです」
と。

関谷さんは、今、ホルモンの勉強をしていて、
・マイナスなホルモンは、代謝を下げ、体脂肪を増やす
・プラスのホルモンは甲状腺から出て代謝を高め、体脂肪を減らす
ことを学びました。
なので、以前よりも増して、意識的にお客様にプラスの言葉を投げかけるのだそうです。
それは、プラスのホルモンは、他者からの期待の言葉で増長すると専門書に書かれているから。

学生時代、勉強が大嫌いだった関谷さんが、今は、日々、色んな分野の勉強をするようになりました。
その理由は、ただ一つ。
週に2回、3回と通ってこられるお客様に、新鮮でためになる情報を提供したいから。

エステを通じて、最も変化したのは、ひょっとして関谷さんなのかもしれません。

 

関谷さんのプロフィール

職業:エステティシャン
所属:株式会社スイート・ピア(https://www.sweetpea-net.com/

 

エステティシャンとは?

(13歳からのハローワーク公式サイトから抜粋しました)
髪以外の全身美容を手がける施術者のこと。
カウンセリングから始まり、顧客の体質や要望にあったトリートメントやマッサージ、痩身、脱毛を行う。
中でも、顔を専門に行うのがフェイシャルエステティシャンである。
専門学校等で技術を習得した後、エステティックサロンや化粧品メーカーなどに就職し、
その後フリーランサーになったり独立開業したりするケースが一般的。
また、人に教えるのが得意な人はインストラクターとなることもできる。
人の体を単に綺麗にするだけでなく、メンタル面もケアしなくてはならない職業なので、非常に細やかな接客技術が必須である。

 

エステティシャンに求められる能力

やめない力:一度やると決めたことを途中で投げ出さない力
反復訓練力:不器用を言い訳にせず、習得するまで繰り返しの練習をする力
傾聴力:他者の話を親身になって聴く力
ポジティブ力:どんな話でもプラス表現に転換する力
学習力:お客様の関心事に応えるために専門知識を学ぶ力

仕事が楽しい人 Back Number

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