株式会社亀和商店
採用手法を確立し、社長の戦略に共感する学生が毎年入社。
組織風土も変わり始め、戦略実行のスピードが加速。
概要
株式会社亀和商店
水産物卸売業、水産物加工・販売業。築地の仲卸として、ホテル・割烹・高級スーパーなどに水産物を販売。海外からの問い合わせも増えており、輸出も少しずつ伸びている。
クライアントの課題
築地仲卸の業界の慣習として、採用は中途採用が一般的であったため、社長が大卒の新卒採用をスタートすると、「現場は忙しいのに、なぜ、即戦力を採用しないのか!」「採用したら誰が教育するのか?」と社員からの反発がありました。
さらに、築地は厳しい職人が多く、「仕事は教わるものではなく、盗むもの」という考え方が根強く、人を育てる風土がありませんでした。
労働環境としても、朝早く、体力的にもハードな仕事で、若い人を採用しても、なかなか定着せず苦労されていました。
H[a∫]の支援内容
●業界・会社の知名度に応じた採用チャネルの選定
学生の就職先の選択肢として「築地仲卸」が挙がってくるケースは、ほとんどありませんでした。また、会社の知名度もゼロに等しいため、大手就職ナビのページを利用しても、学生を集めることは難しい状況でした。そこで、ナビを使う空中戦ではなく、学生と直接コンタクトできる合同企業説明会で接近戦に持ち込むことにしました。
●戦略とビジョンを徹底的に磨き込み、学生に魅力的に伝える
合同企業説明会は、人の魅力で勝負する必要があるため、会社で最も想いが強く、人を動かす魅力のある社長に毎回参加いただき、直接学生に語りかけていただきました。
その際、社長の最大の強みである発想力やビジョン構築力を活かし、徹底的に戦略とビジョンを磨き込みました。
それを学生にとってわかりやすく、魅力的に伝わるシナリオとして設計し、会社説明会を作り込んだことで、社長の戦略とビジョンに共感する優秀な学生が集まってくるようになりました。
●社長のビジョンと現場とのギャップを埋める選考プロセス
社長の戦略とビジョンを聞き、イメージを膨らませている学生が、そのまま入社してしまうと、現場とのギャップの大きさに戸惑い、早期に退職してしまう可能性があります。そこで、選考プロセスで職場実習を組み込みました。1日先輩社員に密着し、仕事を疑似体験することで、現場のイメージを持っていただきました。
職場実習後、社長から学生に対して、「現場の仕事を通じて知識・経験を身につけることが、新しい戦略やビジョンを実現につながる」という話をすることで、ギャップの解消に努めました。
結果
具体的には、先輩社員が後輩を育てるようになったり、労働環境の厳しさを緩和するために出勤時間を調整したり、役割分担を見直すなどあらゆる面で工夫するようになりました。
また、社長の戦略に共感する社員が増えたことで、戦略を実行するスピードが早くなりました。