#78
白状 -Hakujo-
以下のコメントは、ある女性ファッションモデルに寄せられたウェブサイトでのコメントです。
・すごい!きれい!
・世界にはこういうモデルさんもいるのか。なんか、見とれちゃうね。
・素敵だと思う。モデルとして障害を昇華できてて。でも自分だったら絶対嫌だ。
・すごいです。でも正直自分だったら嫌です。
・ごめんなさい。気持ち悪いです。 Etc.
コメントは称賛が8割、嫌悪が2割といった感じでしょうか。
彼女は、一体、どんなモデルなのでしょう?
彼女の名前は、ウィニー・ハーロウ。
尋常性白斑という皮膚の病気を患っています。
彼女の写真が掲載されているサイトはこちら↓↓↓
http://girlschannel.net/topics/141452/
(見慣れていないとギョッとするかも知れません)
尋常性白斑とは、皮膚の色がぬけ、白い斑点ができる皮疾患です。
原因は、自己免疫現象。
皮膚のメラニン色素をつくるメラノサイトという色素細胞に対して免疫反応が働き、
その色素細胞を壊してしまうために肌の色が抜けると考えられています。
発症率は1~2%。
有名人では、マイケル・ジャクソンや森光子さんが同じ病気だったと言われています。
白斑は三大難治皮膚疾患と言われ、痛くも、痒くもないのだけれど、なかなか治りません。
そして・・・
ここで白状 -Hakujo- すると
私も、この尋常性白斑を患ってしまいました。
正確には、3~4年くらい前から、
ウェストの辺りと脇の下の色が抜け、気にはなっていましたが、
人様にお見せするような場所でもないし、
難治皮膚病ということもあって諦めて、放っていました。
それが、なぜ白状する気になったのかと言えば、
理由は「視線」です。
みなさんには、他人の視線が気になるという経験はありますか?
ふつうは経験しませんよね。
私は両の掌に白斑があります。
最近、打ち合わせや講演の最中に何気なく差し出した私の掌に
一瞬ですが視線を止める方が多くなってきました。
本人としては受け入れているし、気長に治療するしかないと割り切っているのですが、
見慣れていない方からすれば「この話題に触れちゃいけないのかな」と
気を使われるのも分かる気がします。
そのような場面に遭遇した時には、隠さずに白斑のことを説明するのですが、
気を使われるのも悪いなぁと思うし、イチイチ説明するのも面倒なので、
この場を借りて白状 -Hakujo- することにしました(笑)
白斑になって考えたことがあります。
もし、私の罹患が幼少期だったら、どんな人生になっていたんだろう?
タンクトップ一枚でやるバスケットを選んだだろうか?
学級委員や児童会長に立候補しただろうか?
人前に立つ機会の多いコンサルタントという仕事を選んだだろうか?
前出の黒人モデル、ウィニー・ハーロウは4歳で罹患。
幼い時にはイジメにあったそうです。
彼女のように強く、生きられただろうか?
視線を感じるようになって思うのは、
「奇異の視線はイヤだけどお気の毒にと同情されるのも嬉しくない、お願いだから普通に接して」
という感情です。
でも、この普通に接するというのが、難しいんだろうなというのも分かります。
視界に入る絵面はどう見ても普通じゃないわけですからね。
今のところ、白斑になり失ったものは特にありません。
娘も喜んで手をつないでくれます(笑)
得たものは、白斑に対する知識と前述の感情でしょうか。
でも、この先、顔や腕といった露出部分に白斑が出て来たら、元気がなくなるかもしれません。
なので、きちんと治療することにしました。
人間はイメージしたことしか実現できない - 研修でも好んで使う言葉です。
治ると思えば治る、治らないと思えば、治るものも治らない。
根治した姿を強くイメージして、長い、長い闘いの始まりです。
東日本大震災の被害状況(警視庁・復興庁調べ)
死者:15,887人/行方不明者:2,615人 2014年6月10日現在