株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

代表取締役パートナー小川晴寿のブログ

Something H

当社の社名でもあり、コンサルティングのコンセプトであるH(アッシュ)。
Humanity,Honest,Hospitality,Humor, Health,Hard,Historyの
7つのH以外にもHのつく言葉にこだわって、
いい会社づくりに役立つ情報を提供していきたいと思います。

#91

HOJINKAKU ~法人格~

2015年9月15日

コンサルタントという仕事をしていると、

稀にお客様から契約書のチェックをお願いされることがあります。

 

弁護士に頼むほどではないけれど

変な契約書にサインするわけにはいかないという思いが、

そういう依頼へと繋がっているのでしょう。

 

実は、先月もそういう機会があり、ある企業の契約書のチェックをしました。

契約書をチェックしていて思うのは、契約書には法人としての人格がにじみ出るということです。

 

 

今回、私が契約書をチェックすることになった企業をA社、

私にチェックを依頼してきたお客様をB社とします。

 

A社は企業に対して、人材採用と教育研修のサービスを提供しています。

実は、A社については、他でもよくない評判を聞いていました。

 

A社がB社に提示した契約書をチェックして最も気になったこと、

それは、

 

すべての条文がA社にとって有利に、 何が起こってもA社は損をしないように書かれている

(それもかなり強烈に!!)

 

ということでした。

 

契約書ですから、多少なりともそういう側面があることは承知しています。

しかし、A社の契約書は、少し首を傾げるものが多かったです。

 

具体的な条文の紹介は避けますが、A社の契約書によると、

契約開始日は記載されていても契約期間の記載はどこにも見当たりませんでした。

 

実は、私が聞いたA社のよくない評判は、決して返品には応じず、

顧客が契約回数のサービス利用を終えるまで、キャリーオーバーを繰り返すというものでした。

「ちょっとこのサービスはうちには向かないな。もういいから、お金返して」は“一切なし”ということです。

 

契約終了日の記載がないのは、

延々とキャリーオーバーを繰り返す前提なんだろうなと勘繰りたくなります。

 

ちなみに、B社からそのことを指摘しもらい、契約終了日を記載するように要請したところ、

契約終了日は記載されましたが、

 

B社からの申し出によって契約を終了する場合は、いかなる理由があっても金員は返金しない

 

という主旨の条文が加わっていました。返品のリスクを察知したのでしょうね。

 

 

また、研修に関する契約書には、こんな内容の条文もありました。

 

研修の内容ならびにB社が研修を通じて入手した情報等について、

その安全性、正確性、有用性等について、いかなる責任も負わないものとする

 

研修を提供する側がそこで提供される内容や情報に

一切の責任を負わないというのは一体どういうことなのでしょう?

 

それだけ適当なことを教えるということなのでしょうか?

それともこの条文を書かなかったことで、過去に痛い目にあったのでしょうか?

いずれにしても、一方的であまり気持ちのいい感じはしません。

 

 

A社の契約書は、法律に抵触してはいないと思います。

だからこそ、そこに法人格、つまり法人としての人格や在り方が色濃く出てくるように思うのです。

A社の契約書から感じるのは「契約相手への不信感」「自社利益の絶対死守」

 

私は、法律に触れないからと言って、

自社の利益にのみ焦点を当てるような契約は結びたくないなって思うんです。

甘いかもしれないけれど、お互いを信頼し、何かあった時には話し合いで解決する、

そんな関係の中で仕事をしていきたいと思います。

 

今回のことをFacebookに投稿した時に、ある方から以下のようなコメントをいただきました。

 

++++++++++++++++++++++++

(前略)

契約時の交渉は、当然自社に有利な形に進めたいとの思いから、条文はその方向で書かれるものだ。

日本では契約は相手不信が前提にあって、相手を拘束する手段として考えがちである。

しかし、契約は相手に対する信頼の証として取り交わすべきものと思う。ビジネスは相互信頼関係が

あって成り立つものだからである。

(後略)

++++++++++++++++++++++++

 

契約書は信頼の証、私もこの考えに同意します。

 

ちなみに、当社は、協議による金額の見直しや中途解約はOKとしています。

先方から中途解約を言い渡された場合でも損害賠償の請求はしません。

 

だから、我が社の法人格が優れているなんで言うつもりは毛頭ありません。

そういうやり方が気持ちがいいし、そういう契約内容に賛同していただける方と仕事をしたい。

 

でも、今回の件を受けて、自社の契約書がお客様からどのように見えるのかを

今一度見直してみようと思いました。人のふり見て我がふり直せです。

 

もしかすると自分たちが考えている以上に、

自社の利益にしがみついたものになっている可能性も否定できませんから(笑)

※下記サイトもご覧ください。

日本初のレジリエンス研修専門サイト
>>>レジリエンス研修

弊社オウンドメディア
>>>マネジメントDX

動画マニュアル『Teachmebiz』の専用サイトはこちら。
>>>https://teachme.h-mbo.com/

 

2015年9 月10日現在の東日本大震災の被害状況(警視庁・復興庁調べ)

死者:15,893人(前回から1名増)

行方不明者:2,572人(前回より2名減)

 

 

代表取締役パートナー

小川 晴寿

Ogawa Haruhisa

小川 晴寿

1969年生まれ。千葉県出身。

経歴

経営コンサルティング会社に8年半勤務した後、ベンチャー企業の取締役として経営に参画。同社が3年で東証マザーズへ上場を果たす一翼を担う。その後、“やりがいを感じられる職場を1つでも多く増やしたい”という想いから、平堀と共にアッシュ・マネジメント・コンサルティングを設立。

コンサルティング・ポリシー

『1ミリの変化を心から喜ぶ』

支援実績(得意分野)

  • ◆経営者の想いをワクワクする言葉で表現する理念策定支援
  • ◆採用ビギナー企業に対する適正コストでの新卒採用支援
  • ◆自ら考える人材を育成するケーススタディ研修の開発
  • ◆評価制度の運用・定着を通じたマネジメントの仕組みづくり
  • ◆ミッションやバリューの浸透を促す人事評価制度策定支援

当社での役割

  • ◆社員が作成したドキュメントに対する厳しくもやさしい品質チェック
  • ◆個人が開発したナレッジを他のメンバーが使えるノウハウに標準化すること
  • ◆仕事に使えそうな流行りのエンタメ情報を社員に共有すること
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