株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

代表取締役パートナー小川晴寿のブログ

Something H

当社の社名でもあり、コンサルティングのコンセプトであるH(アッシュ)。
Humanity,Honest,Hospitality,Humor, Health,Hard,Historyの
7つのH以外にもHのつく言葉にこだわって、
いい会社づくりに役立つ情報を提供していきたいと思います。

#106

HAKONE EKIDEN 2

2017年1月17日

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

今年の箱根駅伝は、皆さんもご存じの通り、青山学院の三冠&三連覇で幕を閉じました。
しかし、ここで取り上げるのは最強軍団青山学院大学ではなく、
12年ぶりにシード権を獲得した母校、神奈川大学についてです。

「そんな時代があったの?」と言われる方もいるかもしれませんが、
神奈川大学も73回、74回の大会を連覇したことがあります。
当時強かった山梨学院大学、駒沢大学と並び称してYKKなんて言われていました。

私の在学中は、予選会を突破ギリギリのラインで、
4年生の時に久しぶりの本選出場を果たした時には、
キャンパスが盛り上がったのを覚えています。

その後、順調に強化が進み、73回、74回大会辺りでは
上位入賞が当たり前の強豪校の雰囲気を醸し出していました。

しかし、平成17年の81回大会の10位を最後に
「最低でも」という枕詞で表現されていたシード権から遠ざかることになります。

82回大会以降、昨年92回大会までの成績は以下の通りです。

第82回(平成18年) 16位
第83回(平成19年) 17位
第84回(平成20年) 15位
第85回(平成21年) 15位
第86回(平成22年) 予選会敗退
第87回(平成23年) 15位
第88回(平成24年) 15位
第89回(平成25年) 16位
第90回(平成26年) 18位
第91回(平成27年) 17位
第92回(平成28年) 13位

シード権(=10位以内)を目標に掲げても、かすりもしない日々。
正に「暗黒の時代」です(笑)

この成績を見ると、選手、周囲も、「箱根で上位を狙う」のが当たり前だったはずなのに、
「予選会を突破して、本選でシード権が取れたら御の字」という意識に変わっていったんじゃないかと推測します。

時を同じくして、青山学院を筆頭に、
中央学院、城西、帝京、上武等の新興勢力が頭角を現し、
一方で、日体大、大東文化、明治等の古豪も復活。
予選会を勝ち上がることすら厳しくなっていきました。

豊富なスポーツ推薦枠があるわけでもなく、
選手のリクルートは県内のダイヤの原石のような選手の発掘が中心で
都大路で活躍した高校陸上界のスーパースターが入ってくる可能性はほぼゼロ。

なので、より一層
「予選会だって厳しい、それを突破するだけでも大したもの」
という意識が強くなったと思います。

こういう空気の変化は、本当に怖い。
選手だって、コーチだって、予選会を突破しても「本番は正月」って思っていたでしょうし、口に出していたと思います。
練習だって怠けているわけじゃない、素人ランナーの私には想像もつかないような厳しい練習をしていたでしょう。

それでも、意識は変わり、変わった意識で作り上げられた思考は現実化してしまうんだなって思いました。

では、なぜ今回12年ぶりにシード権を獲得できたのか?
素人の下手な考えですが、私は以下のように分析しました。

1. 序盤(1区、2区)にエースを投入し、いい順位を確保できた
2. 快走ではなく、ブレーキ(=大失速)の排除に注力した

1. 序盤(1区、2区)にエースを投入し、いい順位を確保できた
ここ数年、予選会を“ただ突破する”のではなく、
全体の1位通過だったり、個人成績で上位のランナーを輩出したり、
“突破の質”が上がっていました。

今年は二区で区間賞を取った鈴木選手が日本人1位、
レース前から注目されていました。

一区4位と好走した山藤選手も
予選会では全体で10位、日本人では5位でした。

この2枚看板が期待通りの走りをし、
望外な1位という順位で序盤の流れを作れたことが1つ目の要因だと思います。

ちなみに、山藤選手の記録は、一昨年の一区走者よりも1分半近く遅いタイムです。
しかし、トップから5秒差の4位。

一昨年はトップから34秒差の6位なので、
駅伝はタイムではなく、タイム差や順位といった駆け引きが重要なのかがわかります。

2.快走ではなく、ブレーキ(=大失速)の排除に注力した
3日のスポーツ新聞で以下のような大後監督のコメントが紹介されていました。

「往路は合格点。1年間取り組んできた事が出し切れたと思う。
復路は…快走はいらないので一人一人が責任を果たしてくれれば、
結果はついてくる。6区で上手く乗れればそのまま流れていくと思う」

“快走はいらない”
この言葉に12年ぶりのシード権に掛ける大後監督の想いが集約されています。

第90回(平成26年) 11時間11分55秒  *総合7位相当
第91回(平成27年) 11時間08分18秒  *総合8位相当
第92回(平成28年) 11時間13分57秒  *総合10位相当
第93回(平成29年) 11時間18分02秒  *総合11位相当

これらのタイムは、大会毎に区間10位の記録を合計したものです。
今大会こそ11位とシード権外のタイムですが、
区間賞や区間新のような“快走”でなくとも、
区間10位の成績を繋げば十分にシード権を獲れることがわかります。
そして、区間10位なら出場するすべての選手に可能性があります。

一方で怖いのがブレーキ。
走力が拮抗している中で、一区間で3~5分ものビハインドを追っては
ほぼ挽回は不可能となってしまいます。

往路でいいポジションを確保できたからこそ、
復路を走る選手には「快走不要」を徹底したのだと思います。

私の仕事でも同じようなことが言えます。

序盤でいい流れを作れば、年間や月間の目標達成の確度はグンと高まります。
何よりも難しいと思っていた目標達成に対するモチベーションが上がります。

そして、一発逆転の大型受注(=快走)はあるに越したことはありませんが、
極度の業績不振の月がなく、コンスタントに業績を上げているセールスマンの方が
最終的にはいい結果を残すでしょう。

箱根駅伝での後輩たちの力走を見ながら、そんなことを考えた一年のはじまりでした。

選手・コーチ・関係者の皆さん、12年ぶりのシード権、本当におめでとうございます。
そして、誇らしい気持ちにしていただき、ありがとうございました。
来年も楽しみにしています。

 

 

●2016年12月14日現在の熊本地震の被害状況
死者:157人(前回から26人増)
→内訳:直接死50人・関連死102人・豪雨被害関連死5人
行方不明者:0人
負傷者:2,337人(前回から増減なし)
被害総額:最大4.6兆円

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代表取締役パートナー

小川 晴寿

Ogawa Haruhisa

小川 晴寿

1969年生まれ。千葉県出身。

経歴

経営コンサルティング会社に8年半勤務した後、ベンチャー企業の取締役として経営に参画。同社が3年で東証マザーズへ上場を果たす一翼を担う。その後、“やりがいを感じられる職場を1つでも多く増やしたい”という想いから、平堀と共にアッシュ・マネジメント・コンサルティングを設立。

コンサルティング・ポリシー

『1ミリの変化を心から喜ぶ』

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  • ◆経営者の想いをワクワクする言葉で表現する理念策定支援
  • ◆採用ビギナー企業に対する適正コストでの新卒採用支援
  • ◆自ら考える人材を育成するケーススタディ研修の開発
  • ◆評価制度の運用・定着を通じたマネジメントの仕組みづくり
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