#117
History repeats itself. -歴史は繰り返すー
4度目の年男として迎えた2017年も残すところ、残り10日余り。
皆さんは、一年の締めくくりの時期をどのように過ごされていますか?
今月のコラムに、平堀が「一年の計は元旦にあり」について取り上げていましたが、
毎年、年初の計画だけ立派で進歩のないオオカミ少年にならないためにも“ふり返り”が大切。
こんな時に役に立つのが日記です。
私は、2016年3月から10年日記なるものを書いています。
多分、我々アッシュのメンバー全員が。
この日記は我らが大ボス、平堀がはじめ、その効果を実感し、
皆に薦めたところからスタートしました。
それ以外にも、毎月あった出来事をシステム手帳に書き留めてふり返っているのですが、
これも平堀がやっていたのを見て、真似ることから始まりました。
そういう意味では、私の行動の中には、平堀のDNAがインストールされていると言っていいでしょう。
そして、そのDNAは次の世代に確実に受け継がれています。
今年、最後のコラムはそんな出来事について書きます。
◆
12月のある朝、10日ぶりくらいに事務所へ顔を出すと
辻と井口、小林が営業ミーティングをやっている場面に遭遇しました。
このミーティングは、
10月上旬に入社した井口、小林が早く成果を出せるようにと
多忙な辻が何とか時間を捻出して、週1回のペースで続けているものです。
支援先への準備にだって相当な時間を必要とする中で、
後輩のために時間を割き、丁寧にフィードバックを繰り返す辻の姿には本当に頭が下がります。
◆
この日のミーティングでは、
年末、顧客が何かと多忙でアポが取りにくい中で、
何に時間を投下し、どのように活動していくかが話し合われていました。
いつもならヘッドフォンをして、自分の仕事に没頭するのですが、
その日はたまたまヘッドフォンをせずに仕事をしていたため、
彼らの話が端々に聞こえてきました。
そのやり取りの中で、後輩から
「アポも取れないので、『とりあえず年末のご挨拶に来ました』と言って回ろうかと思っています」
という意見が出てきました。
それに対して辻は、こう切り返します。
(ご存知の方は辻の奈良弁を想像しながらお読みください:笑)
「とりあえずはあかんよ」
「うちのサービス・ポリシーにもあるやん、Give&Give&Giveやで。
相手だって年末の忙しい時間を割いて会ってもらうんやから、何かGiveするものを持っていかな」
「Giveするものが考えられるなら行ってもいいけど、ただ行くのは相手にだって失礼。
よそがどうかは知らんけど、アッシュはそういうのはせん」
「そやなぁ、例えばケーススタディとか、チェックリストだっていいし、
ウチの会社案内にある100年企業になるためのチェックも話し方によってはGiveになると思うよ。
行きたいという気持ちがあるなら、考えてみたらええんちゃうん」
細かいところは、多少デフォルメした感はありますが、話の大筋はだいたいこんな感じでした。
◆
このやり取りを聞いて、私は、正に
“歴史は繰り返す ~ History repeats itself.~”だなと思い、
彼らと私を隔てる本棚のこちら側でほくそ笑んでしまいました。
私が辻の立場でも、寸分違わぬ切り返しをしたと思います。
(奈良弁ではありませんが・・・)
そして、辻の切り返しコメントの内容は、
私が辻に対して、口酸っぱくなるほど伝えてきた
「アッシュらしさ」や「こだわり」そのものでした。
事務所に顔を出すことの少ない私が、
この場面に遭遇できたのは、
神様からのGiveだったのかも知れません。
◆
平堀から私へインストールされたDNAは、
私から辻へ受け継がれ、
今、辻から次世代の主役になる井口と小林に伝えられようとしています。
丁度、この原稿を書いている日に
ケータイショップのチーフクラスを対象とした研修で
「はじめてチーフになった人の心構え」をお話させていただきました。
チーフは、店長、副店長に次ぐNo.3のポジションです。
当社で言えば、辻勇作。
私は、チーフの皆さんに向かって、
辻の営業ミーティングでの発言を鮮明にイメージしながら
「チーフは、スタッフに対する組織文化の語り部になってください、
いい語り部がいる組織は、いいチームになります!」
熱く語ってしまいました。
きっと、何年かすると井口や小林が、もしかすると吉田までが、後輩に向かって、
「うちのサービス・ポリシーはGive&Give&Giveだよ、それを忘れたらアカンやん」
という日がくると思います。
その日が今から楽しみな私です。
2017年も一年、駄文雑文にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。