#31
「人との関わり」
◆8月7日から、夏の高校野球甲子園大会が始まる。我が息子も、高校球児として甲子園を目指し、チーム一丸となり懸命に白球を追いかけたが、残念ながら東京都予選の3回戦で涙を呑んだ。息子が野球を続けてきた影響で、神宮球場や駒澤球場にも何回も足を運びすっかり高校野球の面白さにはまってしまった。息子は、高校3年生なので敗戦と同時に引退したが、息子が出場しないこれからの予選大会も、機会があれば観戦したいと思っている。
◆ところで、息子の応援をしていて、野球というスポーツは地域に根差しているのだなと実感できる出来事が度重なった。
それは、息子の応援に、小学校時代に所属していた野球チームの監督やコーチ、そして、チームメイトの母親が駆け付けたこと。同様に、中学校時代の野球部の監督も応援に来られた。さらに、私の親戚や知人までもが、我が子の応援のために球場に足を運んでくれたのである。球場に来ていただいただけでも有難いのに、みなさんは、我が息子にために、声をからして応援してくれたそうなのだ。(伝聞形式で表現しているのは、家内からこの事実を聞いたためです。私は、息子の学校の応援席には座らず、星一徹のように、息子に分からないように、ネット裏でそっと観戦していました。ということで、意外と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私は古風な一面を持ち合わせています。)
◆以上の実体験から、野球が積み重ねてきた歴史の厚みに感服した。何故、小学校や中学時代の監督さんが応援に駆け付けるのだろうか。何故、チームメイトだったお母さん方も見に来てくれるのだろうか。と、自問自答してみると、それに値する関わりを持っていただいたからなのではとの回答が導き出される。小学校時代の監督やコーチは、土日は毎週指導に打ち込み、お母さん方は、裏方としてチームを支えていた。私の家内も、もちろん裏方の一人で、お茶当番、球場の予約等々を担当しつつ、「息子の弁当作りが大変だ」とか、「ユニフォームの泥が落ちない」と、よく愚痴をこぼしていた。面白いもので、ユニフォームが汚れていなければいないで、「怪我でもして練習できなかったのかしら」とか「レギュラーから外れて、ベンチを温めていたのでは」と気をもんでいた。とにかく、一喜一憂するほど関係者は関わったのだろう。だから、負けたときの落胆ぶりは、ある意味、当事者である息子以上のものであった。
◆伝統とは、ある事柄が繰り返されてきた期間の長さを下支えする関わりの深さによって培われるものなのだろう。親密な関わりから情が生まれ、情が人を動かす。多くの方々に応援したいただいた事実を知った息子の顔は、まんざらでもないという表情でもあり、敗戦のショックも和らいだようでもあった。この様子を見ていて、私も、親密に関わっていただいた方々に心より有難さを覚え、胸が熱くなった。人と深く関わるって、いいものですね。
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