#54
未体験の体験の勧め(断食編)
今年度の当社の方針の一つに、「未体験の自己啓発を体験しよう」を掲げました。
この一番バッターとして、小川が写経を体験し、次に私が断食修行に臨みました。
辻は、自衛隊の体験入隊に申し込む予定ですが、期間が定められているため、
仕事との都合が合わせられるか微妙です。
何故、このような方針を掲げたのかというと、
未体験の体験により、新しい自分の可能性を発見する。
ある意味、パターン化した日常の殻を破るのが狙いです。
みなさんは、この1年間で、未体験の体験にいくつくらいチャレンジしましたか。
私は、4月から振り返ると
・クロスバイクトレーニング
・仙台七ヶ浜ボランティアツアーの参加
・ロングブレス(美木良介が推奨し大ブレイクしていますね)
・骨盤矯正タオル枕ストレッチ
・銀座しまだ、俺のイタリアン(それぞれ同じ経営者が運営する立ちの飲食業態の試食)
・江戸切子の購入(職人技の体験)
・成田山新勝寺断食参龍修行
が上げられます。
改めて列挙してみると、結構取り組んでいるものですね。
それぞれの体験談を詳しくご紹介したいところですが、紙面の都合もありますので、
興味のある方は、「○○を体験して、どうでしたか」との問い合わせメールを送っていただければ、お答えさせていただきます。
ということで、前置きが長くなりましたが、今回は、6月28日から30日の
2泊2日で体験した、断食修行についてご案内しましょう。
◆断食した場所
成田山新勝寺。
◆費用
2泊2日が5,000円(最低の日数)。
1泊追加するごとに、1,000円が加算されます。
最大の日数は、6泊6日です。
その他、指定クリニックでの健康診断料3,170円がかかります。
◆断食修行で持参を禁じられているもの
携帯電話、パソコン、カメラ、テレビ、ラジオ等の一切の電化製品
その他、本、常備薬(薬を飲んでいる人は自動的に参加できません)
◆断食修行に持参できるもの
着替え、洗面用具、タオル(風呂には入れないので体を拭くためのものとして)
筆記用具、傘
◆断食修業中の日課
4時30分 起床(夏時間の場合)
5時 掃除(約20分間)
5時30分 朝護摩(約45分間)
15時 夕勤業(説法、読経)(約20分間)
22時 消灯
◆修行の開始時刻と終了時刻
修行を開始する当日の朝8時30分に成田山の近くにある指定クリニックへ行きます。
診断書を受け取った後に、成田山新勝寺断食参籠堂に入りますので、
到着は、9時頃になります。
この時間が修行の開始となります。
終了は、早朝の清掃、朝護摩を終えた、6時30分頃です。
3泊3日以上の修行をした場合、最終日にお粥が振舞われますので、
朝食を食べたのちに終了となります。
◆その他希望により体験できること
写経と坐禅
※坐禅は、簡易なものですが、写経は2時間たっぷり受けられます。
※私は、日程の関係上、坐禅しか体験できませんでした。
◆断食修行のお勧め度
全員にお勧めです。
ちなみに、私のコンサルティング先や知人には、強力に参加をお勧めしようと考えています。
◆お勧めする理由
断食をすると、誰もが予想する通り、日常の有り難さを素直に認められます。
私が、有り難いなと思えたのは、母親の存在でした。
修行に行く前日、母から「もう若くないのだから、無理しないでよ」
と声をかけられたのですが、私は心の中で、
「そんなに年寄り扱いしないでよ」
「まだまだ、若いし、断食ぐらいで大袈裟なこと言わないで」
と呟いていました。
断食の2日目の午前中に母の慈愛に関する本を読んでいて、
今では、一人前になった気でいる自分だが、
生まれてからこれまで、どれほどの心配をかけただろうか。
・幼少時代病弱だったこと
・小学校時代は、やんちゃ盛りでいたずらをしては、先生に呼び出され
・社会人になってからも、2回の転職、そして独立などなど多数
母にかけてきた気苦労の数々が思い浮かび、気がつくと目頭が熱くなっていました。
断食修行は、先に記した日課以外に、何もすることがありません。
空腹感と格闘しながらも、結局は、自分と向き合うしかないのです。
ただし、私と断食を共にした男性は、兎に角空腹が辛いようで、
一緒にいた2日間は、朝から晩まで寝たきりで、トイレに行くと嘔吐を繰り返していましたから、自分と向き合う余裕はなかったようです。
※彼は、私より2日早く入道し、4泊4日コースだったので、断食が3日を超えると
誰もが、このようになるのかもしれません。
◆自分の心理の動き
1泊目の夜、こんな夢を見ました。
断食道場で、芋羊かんが振舞われ、みんなが食べています。
私は、夢の中で世話係に、「この芋羊かんは食べていいのですか?」と尋ねると、
「これは、道場にほどこされたモノなので、食べてもいいのです」と答えました。
そして、みんなが美味しそうに食べています。
私は、夢の中で、きっぱりと「私は、結構です」と食すのを断りました。
2日目になり空腹もピークを迎え、日中にウトウトとしてしまった時に、
タンメンが夢に現れました。
野菜が丼から盛り上がり、湯気が立ったタンメンが目の前に登場しました。
私は、麺の上に乗った野菜をムシャムシャ食べ始めました。
そして、こう言いました。
「麺は食べてはいけないけど、野菜はいいのだ」と。
そして、ハッとして目を覚ますと、口がもぐもぐと動いていました。
2日目にして、夢とはいえ、空腹に負けてしまい、
同室の男性に話すと、大笑いされました。
◆断食に持参したらいいもの
・A3ノート
小川が勧めている、A3ノートの書き方に習い、
断食中の過ごし方や、感じたこと、読書感想文などを記すと
断食の経験を振り返る、貴重な記録になります。
・ハガキと切手と住所録
普段、感謝を伝えたいと思っている方に、素直な気持ちを綴るといいのではないでしょうか。
修行の最終日に見つけたのですが、境内に昔懐かしい円筒のポストがあるので、
成田山新勝寺から、投函できます。
私は、22人の方にハガキを書きました。
以上が断食の案内になります。
是非、多くの方に、成田山新勝寺にて、断食を受けていただきたいと思います。
3泊3日か4泊4日をお勧めします。
今回、断食で得た気づきをあまり記載しませんでした。
それは、断食をして得られる気づきは、人それぞれで、
他者の気づきは、参考にするものではありません。
ですから、今回のコラムでは、私の気づきを記すより、
断食の参加をお勧めするのが筋だと考えました次第です。
みなさんが、断食をされた後に連絡をいただき、
一杯飲みながら、お互いの気づきを交流し合いできればなと思っています。
できるだけ多くの方と、飲み語り合いたいものです。
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