#87
幼児用椅子(Happy Chair)100脚作ります!
春といえば桜。
入社式、入学式。
緊張した面持ちの新入社員、新入生たちの新たな門出を、
桜の花が祝福してくれます。
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桜といえば春。
気温の上昇とともに、桜のつぼみが膨らみ、
優しい春の陽を誘われて、一気に開花します。
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春と桜、桜と春を、私は大好きです。
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実は、今年から、日曜大工で幼児用の椅子を作り始めました。
きっかけは、父が残してくれた、本棚とベッド。
私の父は、家具職人。
子どもや孫たちに、木製のベッドと本棚を作ってくれました。
ふとある時に、このベッドと本棚を見て、
「手作りのモノっていいな」
「込められたメッセージが伝わってくるようで」
こんな思いが脳裏を巡り、私も何かを作ってみたくなりました。
思いついたのが、幼児用の椅子。
「君の成長を応援するよ!」
という思いを込めて、椅子を作ることにしました。
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家具職人を目指している息子に図面を書いてもらい、
材木屋にも同行してもらい、木材を物色。
なんの木にしようかと、知識がないながらも、真剣に選びます。
これだと決めた木が、“桜”でした。
「君の成長を応援するよ!」
の思いに、桜の木はピッタリだからです。
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毛引きで、ホゾ穴の位置を決め、
ノコギリとノミで、ホゾ加工をし、
カンナで面を取り、サンドペーパーで磨き
椅子を組み立てて、油を塗り、陰干し。
たったこれだけの工程なのですが、
完成に、まる2日かかりました。
下手くそすぎて、とても人にお渡しできるモノではないのですが、
第1号の椅子は、辻の愛娘の明花(めいか)にプレゼントしました。
明花が怪我をしてはいけないので、釘は使っていません。
角を丸める面取りの作業中も、明花の歩く姿が目に浮かび、
カンナがけにも気持ちが入ります。
あっという間に時間が過ぎ、椅子が出来上がると、
何とも言えない愛着心が・・・
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この椅子は、明花の成長とともに使われ方も変わるでしょう。
時には、おもちゃになったり
時には、踏み台になったり
時には、八つ当たりで叩かれたり
時は、さらに過ぎ・・・
明花が結婚したら、この椅子を新居に連れていってくれて、
明花の子どもに、この椅子が使われる。
明花の子どもの子どもにも、この椅子が引き継がれる。
この頃に私は、間違いなくこの世から姿を消しています。
でも、私の応援魂のこもった桜の木の椅子は、子どもたち、家族たちを応援します。
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この幼児用椅子は、Happy Material Chairと名付けました。
略称は、HMC、ニックネームをHappy Chair。
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2015年は、6脚制作する予定です。
作るごとに腕は上がるので、制作番号が大きい方が出来はいいでしょう。
でも、できの悪い椅子にも、それなりの味わいがあります。
100脚の制作が当面の目標なので、もし、Happy Chairをご希望する方がいらっしゃったら、
お気軽にお声掛けください。
納品日は未定ですが、
「Happyになりますように」
との思いを、思いっきり込めて、制作いたします。