#60
指示やアドバイスは擬音と指示語だけでは伝わらない
今年も残りわずかとなってまいりました。
毎年この時期になると
「今年の汚れ、今年の内に♪」
このキャッチコピーが頭の中を駆け巡ります。
これは、昨年12月のコラムの冒頭なのですが、
今年はまだ一回もこのCMが見れておりません。
少し寂しい気持ちです。
今回は「指示やアドバイスは擬音と指示語」では伝わらない。
ということについて書きたいと思います。
「何を当たり前のことを」と思った方もいると思いますが、
意外と気づかないうちに使っています。
擬音コミュニケーションで有名なのが、長嶋茂雄さんです。
バッティングのアドバイスをする時に「スーっと来た球をガーンと打つ」
と言っていました。
このアドバイスを理解し、体現できる人は天才だと私は思います。
私は高校まで野球をやっていましたが、
言っていることはわかりますがこれでは実行できません。
やはりプロはすごいですね。
私としては、腕や腰の使い方や体重移動の仕方、
目線などの具体的なアドバイスが欲しいと思ってしまいます。
むしろそうじゃないとできないと思います。
できないと言っている私も実際、擬音と指示語で会話をした過去があります。
大学生の時の仲間と私の会話です。場所はスキー場です。
何について会話しているのかイメージしてください。
<シーン1>
私 「さっきのやつどうやったらできるの?クルってならないんだよね」
仲間「あれはグってやったら、ザってなるから、そしたらクルっとなるよ」
私 「んー。。。ここでグッとやるのね!OKやってみるわ!」
<シーン2>
私 「ターンする時は、体重をスッと移動させれば、サーって行けるからやってみ」
仲間「なるほど。でもやりすぎるとザザッてなってこけるから怖い」
私 「それはザってなる前にシュってやれば大丈夫だよ」
いかがでしょうか?
これを読んですぐ理解できた方は、天才だと思います。
ちなみに
シーン1はスノーボードでジャンプして横回転する際のポイントの解説と
シーン2はスノーボードでターンをする際のポイントです。
ご理解いただけましたでしょうか?
上記の話は、趣味・遊びの話なのでさほど問題にはなりませんが、
これが仕事だったらどうなるでしょうか?
例えば、新入社員のあなたが、先輩から
「さっきの”あれ”できる?ササっとやって持ってきてみて」
と言われて、
すぐに
「あれってなんですか?」
「ササっとって何時までに持って行けばよろしいですか?」
と聞けるでしょうか?
もちろん聞ける方もいると思いますが、
とりあえず「わかりました!」と返事をしてしまい
あやふやなまま依頼された業務に着手してしまう方も多いと思います。
他にも、OJTなどで新人を指導している時に、作業を見せながら
「こうやってやったらできるから」と説明してしまうことがあると思います。
これって教習所で先生が運転している車の助手席に乗って、
こうやったら運転できるからって言われているのとあまり変わらないと思います。
そのあと「じゃあ、やってみようか」と言われても恐怖でしかないですよね。
できるイメージ持てないですよね。
だからこそ人に指示を出すときは、
擬音や指示語は使わず、わかりやすく、詳しく伝える必要があります。
その際のポイントは5W1Hを意識することです。
そんなの知ってるよ!って声が聞こえてきそうですが、
今年を振り返る際に、
自分の説明は、アドバイスは、教え方は、ちゃんとできていたのだろうか?
という視点を入れていただけたら、コラムを書いたかいがあります。
ちなみに「部下へのアドバイスの仕方」については、弊社のHPのケーススタディに
「【第41号】結果が出ない部下へのアドバイス」
というコンテンツがあります。無料なので、ご興味ある方はぜひやってみてください。
https://www.h-mbo.com/pickup/cs/041
その際の不明点や疑問点などがあれば、いつでも小林までご連絡ください。
今年最後に新人研修の中でも基本中の基本的な内容をテーマにしましたが、
私自身まだ基本が習慣化されていないことを痛感した1年でした。
もっと日々、緊張感を持って、どん欲に成長できるように精進します。
最後に、本年も誠にありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。
それでは、よいお年をお過ごしください。
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