#139
Hikita-san Gokainindesuyo ~ヒキタさん!ご懐妊ですよ~
私と妻の共通の趣味、
というか、合うと思っている嗜好性の1つに“ドラマ好き”というのがあります。
『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』『3年B組金八先生』等に
熱中した世代ということを割り引いても私と妻はドラマ好きだと断言できます。
齢50を数えた今でも同じドラマを見ては、感想を言い合って盛り上がります。
また、2時間ドラマを見る感覚で、日本の映画も一緒に観に行くことが多いです。
ここ数年だけをとってみても
『僕の妻と結婚してください』『君の膵臓を食べたい』『三度目の殺人』
『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『マスカレードホテル』『記憶にございません』等、
とそこそこの本数の映画を観てきました。
そんな私たちが観た最も新しい映画が、『ヒキタさん!ご懐妊ですよ』
49歳の夫を松重豊さん、33歳の妻を北川景子さんが演じる不妊治療がテーマの映画です。
◆
不妊治療と言っても、
この映画のテーマは『男性の不妊治療』です。
子どもは作らない約束で結婚した二人でしたが、
妻の「ヒキタさんの子どもが見てみたい」という言葉と共に妊活がスタート。
妊活当初は自然なカタチでの妊娠を目指すのですが、
なかなかうまくいかず病院で検査をしてみると夫に原因があることが判明します。
ここからが本格的な男の妊活がスタート。
自分の精子の運動率を高めるために、食事に運動、
妊婦の握ったおにぎりを食べる等の都市伝説の類も実践。
タイミング法から人工授精、体外受精、顕微授精と妊娠医療が高度化し、
最終的にめでたく妊娠に至る、ざっくりいうとそんなストーリーです。
◆
正直言ってこの映画、最初はそんなに期待していませんでした。
知ったキッカケは、三谷幸喜の『記憶にございません』を観に行った時の宣伝映像だし、
行くことに決めたのは、妻が申し込んだ出演者・監督の舞台挨拶付きの上映が当選したからです。
リアル北川景子を見られる!!!
それだけではないけれど、
限りなく、それだけと言ってもいいくらいの動機しかありませんでした。
ところが、いざ映画が始まると、なんだかわからないんですが何度も涙を流しました。
隣を見ると妻もボロボロ泣いてます。
見終わって、立ち寄ったカフェでも話は盛り上がり、
「二人で見た映画の中で一番良かった」が共通の感想でした。
◆
何でそんな気持ちになったんだろう・・・
たぶん、一人の人間が生まれてくるという物語において
リスクや肉体的負荷、心理的負荷のすべてを背負っているのが女性であり、
男性があまりにも無力であることを、まざまざと思い知らされたから。
しかも、原因は男に、自分にある、
にも関わらず、リスクに晒され、たいへんな思いをするのは最愛の妻。
いくら夫婦で合意の上だと言っても、
妻が「私は大丈夫だから」と言ってくれたとしても、
これはツライ・・・。
何度目かの体外受精に失敗した後、
病院の廊下で、松重豊が「ダメ金玉」と大声で言いながら、
自分の股間を力一杯殴りつけるシーンは涙が止まりませんでした。
◆
そのシーンを見ながら、自分の家庭に思いを馳せる。
私たちも、
子どもが欲しいと思ってから、子どもを授かるまで年単位の月日を要しました。
実は「これでダメなら病院へ行かないといけないのかな」と思ったこともあるんです。
そんな頃を思い出し、
最近では、少し生意気で、こまっしゃくれたこと言う二人の子どもも、
子どもたちと暮らしてきた幸せな日々も、
すべて妻がリスクや負荷を背負って生んでくれたからなんだって思ったら
またまた、泣けました(T T)
妻よ、ありがとう。 本当にありがとう。
今の私が幸せなのは、あなたのおかげです。
以前から、近しいことは思っていたけれど、
この映画を一緒に観て、心からそう思えた22回目の結婚記念日でした。
皆さんもご興味をお持ちになったなら
『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』 ぜひご観賞ください。
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