#140
HRコンサルタント的ドラマ考察 『グランメゾン東京』
ドラマ『グランメゾン東京』が熱い。
おもな出演は、木村拓哉、鈴木京香、沢村一樹、及川光博。
このコラムを書いている時点では、6話まで終了。
視聴率も12.4→13.2→11.8→13.3→12.6と安定し、
視聴熱週間ランキングでは、対象となる5週のうち3週で1位。
(6話の視聴率はまだ発表されていない)
我が妻のような熱狂的キムタク・ファンがいることを感じさせる。
あらすじをざっくり言うと、
パリでシェフとしてミシュランの星も取った破天荒な天才シェフ(キムタク)が
ある事件でレストランを首になり、一度どん底まで堕ちるが、
仲間と一緒に、東京でレストランをオープンさせ、三ッ星を取るために奮闘する物語。
一言でいうとレストランを舞台にしたガチな大人の部活動
◆
このガチな大人の部活動に、
実は、私もどっぷりハマっている。
もともとポジティブなメンツが集まって
侃侃諤諤しながら、どん底から這い上がり、
何かを成し遂げるストーリーは大好物だ。
グランメゾン東京がツボっているのは、
この大人の部活動に勤しんでいるのが
私と同世代の面々であるということ。
木村拓哉47歳、鈴木京香51歳、沢村一樹52歳、及川光博50歳。
かれらアラフィフのガチぶりが半端ない。
彼らが、夜を徹して一皿入魂で料理を作っている姿を見ると
胸の奥がウズウズしてきて、仲間たちと一緒に何かをしたくなる。
そこに、29歳の玉森裕太、28歳の吉谷彩子、23歳の寛一郎等、
熱い20代が絡んでくる。
たぶん、仕事に熱心な中年の多くが、20代の若者と交わしたいやり取りが
『グランメゾン東京』の中にはある。
そういう意味で、
『グランメゾン東京』は月曜からの仕事に
活力を与えてくれる存在になっている。
でも、人事コンサルタントの視点で
『グランメゾン東京』を見ると笑ってばかりもいられない現実に気づく。
◆
まずは、長時間労働。
さきほど、「夜を徹して一皿入魂」と書いたが、
この面々、とにかくよく働く。
何日も続けて、深夜まで、ある時は夜を徹して料理に没頭する。
36協定を結んだところで、その範囲では絶対に収まらないと断言できる。
次に、パワハラ。
主人公のキャラ設定の問題なのだろうが、
キムタク演じる尾花夏樹の物言いはキツイ、物にも当たる。
キムタクの役だから許されるけれど、
自分の上司だったらどうだろうか?
このドラマに影響されて
料理の世界に足を踏み入れる若者も
少なからずいるだろうが、
今、厨房に立つ先輩シェフが
カン違いしてキムタクの真似をしないことを祈りたい。
最後に、資金繰り。
信用金庫から5000万の融資は受けられたものの
目黒で多層階のレストランを開業し、
アラフィフやその家族を食べさせていけるだけの売上は上がっているのだろうか。
今のところ、家族がいるのは、及川光博だけ。
しかも、及川光博にはレシピ本の印税や動画サイトでの広告収入がありそうなので、
みんなが手弁当でいいと割り切っているなら
ギリギリやっていけそうな気もするが、
あのお店で関わる皆が物心共に幸せになれるのかは些か心配だ。
◆
所詮はドラマ、
この辺りの細かい設定を鬼の首でも取ったかのように
ツッコむのは野暮というものだろう。
笑って見過ごすのがいい。
そもそもアラフィフで、定職もないのにパリにいて、
女性と金銭でトラブルばかり起こしている
孤高の元天才シェフなんて設定がフィクションの極みなのだから(笑)
何だかケチばかりつけた感じになったが、
私はこのドラマのファンであり、このドラマに活力をもらっているということを
最後にあらためて書き記しておきたい。
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