株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

代表取締役パートナー小川晴寿のブログ

Something H

当社の社名でもあり、コンサルティングのコンセプトであるH(アッシュ)。
Humanity,Honest,Hospitality,Humor, Health,Hard,Historyの
7つのH以外にもHのつく言葉にこだわって、
いい会社づくりに役立つ情報を提供していきたいと思います。

#150

半沢直樹2

2020年9月29日

今月も半沢直樹ネタです。

このコラムは、9月26日(土)の夕方に書いています。
そして、明日が最終回。

ここまで9回の平均視聴率が23.74%

スタートから1度も20%を切ることなく、
前評判通り、ぶっちぎりの強さを見せています。

7年前のシーズン1は、
半沢直樹の「やられたらやり返す、倍返しだ!」というセリフと
土下座に注目が集まりましたが、

今回の半沢直樹2には、
7年前とは趣の異なったいろいろな楽しむポイントがあるようです。

今回のコラムでは、
半沢直樹2にどんな楽しみ方があったのかを整理したいと思います。

 

ポイント① 原作には登場しない大和田常務

シーズン2の原作は『ロスジェネの逆襲』と『銀翼のイカロス』の2冊。

シーズン1で半沢直樹の魅力に取りつかれた私は、
2冊とも読みましたがここに大和田は登場しません。

「続編には登場しないんだ・・・」と少しセンチメンタルな気持ちになったのですが、
そこは脚本を書き換えてねじ込んできましたね。そして、あの存在感。

シーズン1では半沢の完全な敵役でしたが、
ちょいちょい共闘シーンを入れることで原作にはない面白さを醸し出しています。

 

ポイント② 「倍返し」に変わる流行語大賞候補の挿入

シーズン2は流行語大賞を大和田に託しているのだろうか。

「施されたら施し返す、恩返しです!」(第1話)
「お・し・ま・い・DEATH!」(第2話)
「死んでもイヤだねー!!!」(第4話)
「銀行沈没!頭取もチンヴォツ!!」(第6話)
「債権放棄は絶対だ! 絶対に・・・ 絶対です! です、です、DEATH!」(第7話)

と彼の口から多くのインパクトフレーズが登場しています。

シーズン2から登場した伊佐山の「詫びろ」の8連発も印象的。
白井大臣の「い・ま・じゃ・な・い」も笑わせてもらいました。

肝心の半沢は、大和田に共闘を持ちかけられたシーンでみせた
「おーねーがーいーしーまーす!!」くらいでしょうか。

「大事なのは感謝と恩返し」など、仕事に対する名言はたくさん登場していますが。

 

ポイント③ エスカレートする歌舞伎役者陣の演技

シーズン2では、前作から出演の香川照之さん、片岡愛之助さんに、
伊佐山役の市川猿之助さん、瀬名社長役の尾上松也さんが加わりました。

『顔芸』という言葉を生み出した香川照之さんのDNAは、
パワーアップして実の従兄弟である市川猿之助さんに受け継がれていました。

尾上松也さんが剣道場から出るシーンで奇声を発したのも、
先輩方に負けじと見せ場を作りたかったからだとテレビで発言していました。

 

ポイント④ シーズン1の適役との共闘

原作に登場しない大和田を登場させたことで、
シーズン2では半沢と大和田が共闘するシーンが生まれました。

また、終盤で黒崎が半沢に有力な情報を与えたり、手助けしたりと
前作では完全な敵役だった相手と協力するシーンが多いのも
シーズン2の特徴になっています。

もともと、ノーサイドの精神が好きな日本人には
昨日の敵は今日の友を感じられる場面は合っているのだと思います。

 

ポイント⑤ 昭和な女性の描かれ方

これについては不愉快に感じている方もいるかもしれませんが、
おもな女性キャラクターの描かれ方が、前時代的といいますか、
お世辞にも未来的ではありません。

結婚記念のディナーをすっぽかされても、夫を責めることなく、
仕事に精を出す夫を見守る妻、

どこか陰のある気立てのいい女将、
党の集票アイコンとして大臣に担ぎ出された元アナウンサーなど。

男が男の都合で牛耳ってきた政治や銀行が舞台のドラマですから、
こういう描かれ方になりやすいのかも知れません。

そういう意味では開発投資銀行の帝国航空担当を演じた西田尚美さんは、
その役の位置づけも趣が異なり、
債権放棄を拒絶した時の小さなガッツポーズが
多くの共感を集めたのも頷けます。

 

ポイント⑥ マニアにはたまらない小さな仕込み

池井戸ドラマでは定番となった伏線。
シーズン2では初回から全開でした。

東京セントラル証券の株価ボードには、
陸王でお馴染みのダイワ食品、アトランティスの名前が。

シーズン1で登場した伊勢志摩ホテルの社長から
メールを受信するシーンもありました。

帝国航空の社員の受入れ候補企業として、リストに挙がったのは
ノーサイドゲームに登場したトキワ自動車やカザマ商事。

半沢が使用したICレコーダーは、
19年2月公開の映画『七つの会議』に登場する企業「ゼノックス」の製品。

この7年の間に池井戸作品にハマったファンには
気づけたら嬉しい仕込みが盛りだくさんなんです。

 

ポイント⑦ 原作にない半沢直樹の辞表!?

最終話の予告で頻りに流れる半沢直樹の辞表提出シーン、
これは原作にはありません。

原作では、最後に中野渡頭取と半沢直樹が二人で話すシーンがあり、
そこで中野渡が引責辞任の意向を伝えます。

そう辞めるのは頭取なんです。

まだ最終回を見ていないので、大外れの可能性もありますが、
きっと、ドラマでも辞めるのは中野渡頭取なんだろうと思います。

半沢が出した辞表を破り捨て、
「辞めなければならないのは私の方だ。君には新しい銀行を作っていく使命がある」
という感じの台詞を言うんじゃないかと予想しています。

辞表は、原作を読んだ人にも最後の推理を楽しませる
仕掛けといったところでしょうか。

ラストを原作と変えるという手法は、
1~3月期の『テセウスの船』でも使われました。

テセウスでは見事に最終回の視聴率を上げるのに奏功しましたが、
『半沢直樹』ではどうでしょうか?

 

最後に・・・

このお化けドラマのシーズン2を期待に違わぬ仕上がりにしてくれた
TBSのドラマ担当の方には心より御礼を言いたいと思います。

最終回の放送前ですが、
2020年7月~9月シーズンの各局のドラマ平均視聴率は以下の通りで
見事TBSがダントツの1位です。

 

フジテレビ 日本テレビ テレビ朝日 TBS
8.61% 8.15% 10.96% 16.66%

 

ちなみに・・・

本クールの視聴率2位もTBSで『私の家政夫ナギサさん』の15.07%。

3位に12.63%のテレ朝『未解決の女』が入りますが、
4位は11.92%でTBSの『MIU404』と
放送した3つのドラマがすべて上位に入っており、
『半沢直樹』を除いても1位だったということです。

ちなみに、ちなみに・・・

過去3年の各クールのドラマの平均視聴率と順位を整理すると以下の通り。

 

フジテレビ 日本テレビ テレビ朝日 TBS
20年7~9月 8.61%(3) 8.15%(4) 10.96%(2) 16.66%(1)
20年4~6月 7.76%(3) 8.25%(2) 9.14%(1) 0.00%(-)
20年1~3月 8.07%(3) 8.19%(2) 6.42%(4) 11.41%(1)
19年10~12月 8.16%(3) 7.49%(4) 10.62%(1) 9.47%(2)
19年7~9月 8.94%(3) 9.03%(2) 5.99%(4) 10.14%(1)
19年4~6月 8.52%(3) 6.72%(4) 8.54%(2) 9.79%(1)
19年1~3月 8.18%(3) 8.87%(2) 6.37%(4) 9.47%(1)
18年10~12月 8.20%(3) 7.72%(4) 8.94%(2) 10.09%(1)
18年7~9月 9.27%(2) 7.10%(3) 6.49%(4) 10.60%(1)
18年4~6月 7.67%(3) 7.19%(4) 8.29%(2) 10.25%(1)
18年1~3月 6.44%(4) 6.50%(3) 8.68%(2) 12.40%(1)
17年10月~12月 6.35%(4) 7.96%(3) 13.77%(1) 12.20%(2)

 

ご覧の通り、ここ数年はTBSが圧倒的な1位なんですね。

1位をテレ朝に譲った2つのクールでは、
人気ドラマ『ドクターX』が放送されていました。

この表を整理していて気づいたのは、
TBSだけが20年4~6月期に新しいドラマを中途半端に放送することをせず、
コロナの収束を見越してすべての番組を7月からのスタートにしたこと。

満を持して7~9月で16.66%ですから、正解だったということでしょう。
常勝軍団の意思決定は勉強になりますね。

 

何とか最終回の放送前に書き上げることができました。
私の半沢直樹・愛は伝わったでしょうか。

あとは、最終回を待つばかりです。

皆さん、一緒に楽しみましょう!

※下記サイトもご覧ください。

日本初のレジリエンス研修専門サイト
>>>レジリエンス研修

※みんなで四苦八苦しながら作っているオウンドメディアのサイト『マニュアル・ラボ』はこちら。
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代表取締役パートナー

小川 晴寿

Ogawa Haruhisa

小川 晴寿

1969年生まれ。千葉県出身。

経歴

経営コンサルティング会社に8年半勤務した後、ベンチャー企業の取締役として経営に参画。同社が3年で東証マザーズへ上場を果たす一翼を担う。その後、“やりがいを感じられる職場を1つでも多く増やしたい”という想いから、平堀と共にアッシュ・マネジメント・コンサルティングを設立。

コンサルティング・ポリシー

『1ミリの変化を心から喜ぶ』

支援実績(得意分野)

  • ◆経営者の想いをワクワクする言葉で表現する理念策定支援
  • ◆採用ビギナー企業に対する適正コストでの新卒採用支援
  • ◆自ら考える人材を育成するケーススタディ研修の開発
  • ◆評価制度の運用・定着を通じたマネジメントの仕組みづくり
  • ◆ミッションやバリューの浸透を促す人事評価制度策定支援

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