株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

代表取締役パートナー小川晴寿のブログ

Something H

当社の社名でもあり、コンサルティングのコンセプトであるH(アッシュ)。
Humanity,Honest,Hospitality,Humor, Health,Hard,Historyの
7つのH以外にもHのつく言葉にこだわって、
いい会社づくりに役立つ情報を提供していきたいと思います。

#160

二十歳の君へ ~その2~

2021年7月28日

東京オリンピックが始まりました。
コロナ禍で開催されるオリンピックは、神経質さとの同居を余儀なくされるでしょう。
開催を反対する人々の声も方々から聞こえてくると思います。

アスリートの皆さんには、とにかく競技に集中して欲しい。
そして、今出せるベストのパフォーマンスを出してもらいたい。
できたら、開催を反対している人々とも、一緒になって、
彼らの活躍に声援を送り、喜びを分かち合えたらと思います。

今月のコラムは、先月に引き続き、二十歳になった息子へのメッセージです。
前回のコラムは、これまで執筆した159本の中で、もっとも大きな反響がありました。
SNSでコメントをいただいたり、お目にかかった際に直接お声がけいただいたりと
拙文をお読みいただいていることがひしひしと伝わってきました。
なので、今回は少々プレッシャーも感じています(笑)

それでは、<二十歳になった君へ伝えたい20のこと>の後半をお楽しみください。

11. 情報収集よりも情報編集

一説によると現代人は、平安時代の人が一生かけて得ていた情報を
たった1日で受け取っているらしい。
私が君くらいの年齢だった時には、知っていることが価値だった。
だから、皆、こぞって知識を詰め込んだ。
勉強はしなかったが、How to本は読み漁ったものだ。
しかし、今は知らなくても掌で検索すれば秒でキャッチアップできる。
だから、知っていること自体の価値は低い。
また、君が得ている情報には、ほぼすべてに発信者都合のバイアスが掛かっている。
だから、受け取った情報を発信者の意見や感情と事実を切り分け、
自分で編集する能力が必要なんだ。
誰かの情報を受け取って、それを右から左に流すだけの人間になってはいけない。
君の名前に「創」という漢字をつけた私の想いも、そういうところにあるんだぞ。

 

12. 夢中は無敵(努力は夢中に勝てない)

私の好きなアスリートに為末大さんがいる。
彼は、日本人で初めてオリンピック・世界陸上のトラック競技で表彰台に上がった
日本陸上界のレジェンドとも言える人物です。
彼が書いた本に「努力は夢中に勝てない」という言葉がある。
私はこの言葉がとても好きです。そして、真理だと思っています。
君には、集中して取り組んで気がついたらビックリするくらい時間が経っていた
という経験があるだろうか。
ちなみに、ソファに寝っ転がりながら見るYouTubeは含まないからな。
努力は大事だ。学生時代の私はシュート練習が好きだった。
あと、アルバイトでやっていた塾講師の仕事のためにオリジナルの教材を作ること。
オリジナルの教材を作っても、給料が増えるわけじゃい。それでも夢中で作った。
今の仕事を楽しくやれているルーツはこういうところにあるんだと思う。
だから、君にも夢中になれる何かを見つけてもらいたい。
きっと、それが君の比類なき武器となり、君の人生を豊かに、
楽しいものにしてくれるはずだから。

 

13. 「助けて」と言える勇気を持とう

君の父は、とてもええ格好しいで、人に助けを請うのが得意ではなかった。
助ける側は「強く」「カッコよく」て、助けられる側は「弱く」「情けない」存在だ
という固定観念が根底にあるのだと思う。
しかし、社会に出ると自分一人ではできないことばかりです。
だから、勇気を出して「助けて」と言おう。
もし、誰かに助けてもらったら、後で自分のできることをお返しすればいい。
「助けて」が言える人は、弱い自分を向き合える人。だから、他人にも優しくできる。
助けてほしいくせに、「助けて」が言えずにモジモジしているより、
本当は何倍もカッコいいことを私も最近知ったよ。

 

14. 縁を人的資産に

君もこれからたくさんの人と出会うことになる。
政治家や芸能人のように特別な職業につかない限り、
一生の中で出会う人の数というのはそんなに変わらないらしい。
1万人と2万人では2倍も違うじゃないかと思うかも知れないが、
地球で暮らす78億人の人口からすればそんなのは誤差の範囲。
そして、大切なのは出会った人の数ではない。
晩年になって人生をふり返った時に
友人や先輩、後輩、上司、部下、恩師、恩人など、
「知り合い」という言葉以外で表現する人の数だよ。
縁が同じだけ存在しても、それを人的資産にできなければ意味がない。
どんな人に囲まれるかによって、人生の豊かさは決まる。
だから、縁を人的資産に変えていこう。
そして、そのコツは自分のできる何かをご縁をいただいた人々のために
やって差し上げること。いい出会いがたくさんあるといいね。

 

15. 今の幸福は先人たちの努力の賜物

大谷翔平や大坂なおみを見ていると、イマドキの若いアスリートは本当にスゴイと思う。
MLBでホームランダービーのトップを走ったり、テニスの4大大会で優勝するなんて
私が子どもの頃は考えられなかった。
でもな、これって大谷翔平や大坂なおみだけが凄いんじゃないだぞ。
彼らが無駄な努力をしなくてよかったり、最先端のトレーニングを受けられたりするのは、
それよりも前に、正解が何かわからない中で、
たくさんの試行錯誤を重ねてくれた先人がいるからなんだ。
パソコンを使うとキレイな資料が速くできるけれど、
それはパソコンを操作している人がスゴイのではなく、
パソコンを作った人がスゴイ。そういう当たり前を忘れないようにね。
君がこれからするであろう仕事は、自分の今だけでなく、
誰かの未来を幸福にするためにやるものだ。

 

16. 社会人に補欠はいない

仕事はスポーツに、会社はスポーツチームに例えられることが多い。
兎角、私と同年代のオジサンたちは、そういう話が好きだ。
この種の例え話は、学生時代にスポーツに励んできた人にはわかりやすい。
ただ、前提として一つ決定的に異なる点がある。
それは「社会人に補欠はいない」ということ。
スポーツと違って、会社の一員になったら全員が試合に出なければならない。
「私は下手だから見ています」は通用しない。
君がバスケを始めたばかりの頃、試合に出なくても
「自分が出るつもりで試合をよく見ていなさい」
「ベンチでもできることを見つけてやりなさい」と言ったのは、
いずれなる社会人を意識してのことなんだ。
多分、「オヤジ、うるせぇな」と思っただけで覚えていないだろう。
だから、あらためてここに書いておく。
社会人に補欠はいないよ。

 

17. つくる人になりなさい

つい先日、君は「何かを開発する仕事に興味がある」と言ったね。
私は、とても良いことだと思った。
それでこそ「創」という名前をつけた甲斐があるというものだ。
世の中には「つくる人」と「つかう人」がいる。
昨日、一緒に観たテレビ番組ではコンビニのスイーツ開発担当者が、
有名なパティシエたちからコテンパンに評価されていたよね。
何かを作る人は、ああやって常に評価に晒される。
使うだけの人は、評価することはあっても評価に晒されることはない。
ただ、評価されないということは、成長の機会がないことと同じで、
とても怖いことなんだよ。
作るのは何でもいいよ。
製品、農作物、システム、アプリ、料理、お店、事業、サービス、ストーリー、人間。
たくさん作って、たくさん評価されなさい。
それがより良いものを創り出す原動力になるから。

 

18. 社会に貢献するために、まずは自分が幸せになる

就活をしている大学生と話をしていると
「社会貢献をしたい」という言葉を聞くことが多い。
私は、学生時代にそんなことを微塵も思わなかったので、とにかく感心する。
ただ、もし実現したい私欲があるなら、
最初はそれに正直に生きた方がいいと思っている。
社会や他人に貢献するには、自分の心が満たされている方がいい。
そうしないと、どこかで被害者意識が生まれたり、
見返りがないことを恨んだりしてしまうから。
社会貢献することが自分の幸せとイコールなら問題はないけれど、
就職活動用に準備した台詞なんだとしたら、
安易に「社会貢献」を口にするのはリスクだよ。
社会貢献は、マズローの唱えた5段階の欲求を満たしてからで十分だ。

 

19. 世の中はキレイごとばかりではない。それでも、捨てたもんじゃない

核ミサイルの脅威を盾に交渉を仕掛けてくるヤツもいれば、
中国の人権侵害を非難する企業が中国で手広く事業を展開していたりする。
詐欺や子どもの誘拐もなくならないし、サイバー攻撃もこれから益々激化するだろう。
身近な人に裏切られたり、思いもよらない言葉を浴びせられたりするかも知れない。
道徳や倫理、理想に忠実に生きようとしても、
状況がそれを許してくれない時もあるだろう。
それでも君には、この世界に生まれたことに喜びを感じ、
ポジティブに生きて欲しいと思う。
そう、君が生きる世の中は、そんなに捨てたもんじゃない。

 

20. 私たちは、あなたがいくつになってもあなたの親です

君のお祖父ちゃんやお祖母ちゃんが、私を子ども扱いするのは、
いくつになっても親子の関係が変わることがないからです。
お祖母ちゃんは、つねに「元気?病気してない?」と聞くし、
お祖父ちゃんは「会社はどうだ?仕事はあるのか?」と心配してくれます。
最初は鬱陶しかったけれど、君が大きくなるにつれて、
段々と気持ちがわかるようになってきました。
だから、先に宣言しておきます。
私とお母さんは君にとって、この先も今と変わらず鬱陶しい存在です。
ただし、君に自分の人生を生きろと言っているのだから、
君の人生を気にはしても邪魔するようなことはしません。
お祖父ちゃんとお祖母ちゃんがそうであるように、
私は君の人生の応援団長でいたい、そう考えます。

 

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今回も3900文字を超えてしまいました。本当に恐縮です(苦笑)
駄文・拙文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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代表取締役パートナー

小川 晴寿

Ogawa Haruhisa

小川 晴寿

1969年生まれ。千葉県出身。

経歴

経営コンサルティング会社に8年半勤務した後、ベンチャー企業の取締役として経営に参画。同社が3年で東証マザーズへ上場を果たす一翼を担う。その後、“やりがいを感じられる職場を1つでも多く増やしたい”という想いから、平堀と共にアッシュ・マネジメント・コンサルティングを設立。

コンサルティング・ポリシー

『1ミリの変化を心から喜ぶ』

支援実績(得意分野)

  • ◆経営者の想いをワクワクする言葉で表現する理念策定支援
  • ◆採用ビギナー企業に対する適正コストでの新卒採用支援
  • ◆自ら考える人材を育成するケーススタディ研修の開発
  • ◆評価制度の運用・定着を通じたマネジメントの仕組みづくり
  • ◆ミッションやバリューの浸透を促す人事評価制度策定支援

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