株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

代表取締役パートナー小川晴寿のブログ

Something H

当社の社名でもあり、コンサルティングのコンセプトであるH(アッシュ)。
Humanity,Honest,Hospitality,Humor, Health,Hard,Historyの
7つのH以外にもHのつく言葉にこだわって、
いい会社づくりに役立つ情報を提供していきたいと思います。

#161

隠れたスポーツ大国は?

2021年8月19日

東京オリンピックが閉幕しました。

日本選手団は、過去最高の58個のメダルを獲得し、
コロナ禍で陰鬱とした日本列島に一時の興奮と感動をもたらしてくれました。

私の感動&興奮シーン、ベスト3は以下の通り。

1位  女子バスケットボール
準々決勝ベルギー戦で見せたスラムダンクばりの大逆転勝利

2位  男子フェンシング・エペ
決勝でROCを破って金メダル獲得

3位  男子マラソン
大迫傑の6位入賞ラストラン&服部勇馬の意地の完走

また、今回のオリンピックでは、
「瑠唯(ルイ)」「萌寧(モネ)」「カノア」といった
世界を意識してつけられたであろう名前の選手が多かったように思います。

私も長男に「創(ソウ)」と外国人でも発音しやすい名前を付けましたが、
まだ、思いは届いていないようです(笑)

今回のオリンピックもアメリカと中国のメダル争いとなり、
スポーツ大国の面目躍如となりましたが、
このメダル争いを見る度に思っていたことがあります。

それは、
オーストラリアって人口が少ないのにメダルを獲得するな
ってこと。

ちなみに、オーストラリアの人口は25,203千人で
日本のおよそ1/5、アメリカで1/13、中国に至っては1/57です。

それにもかかわらず、
全体で46個(金17・銀7・銅22)ものメダルを獲得し、ランキングは6位です。

羨ましいくらいのメダル獲得効率です。

それで、これはコラムのネタになるなと思い、
オーストラリア最強説を証明しようとデータを整理してビックリ‼

オーストラリア以上のメダル獲得効率のいい国が見つかったのです。

データの整理の仕方は以下の通りです。

  • 各国が獲得したメダルの数に以下の数字を乗じて、国別のメダルポイントを算出
    ※金メダル×5000 銀メダル×3000 銅メダル×1000
    (メダルの色の価値をどう設定するかで結果は変わるので、
    私の独断的指標であることはご了承ください)
  • 国別のメダルポイントを人口で除して、国民一人当たりのメダルポイントを算出し、比較
  • 今回対象にしたのは、メダル獲得総数の上位20ヵ国です。
    (スポーツ大国を名乗るには総数も必要かと…)
  • 各国が獲得したメダルの数に以下の数字を乗じて、国別のメダルポイントを算出

 

その結果はこんな感じになりました。

順位 国名 メダル
獲得総数
メダル
ポイント
人口
(千人)
国民一人当たり
メダルポイント
メダル
ランキング
ニュージーランド 20 60,000 4,783 12.54 13
ハンガリー 20 58,000 9,685 5.98 15
オランダ 36 100,000 17,097 5.84 7
オーストラリア 46 128,000 25,203 5.07 6
キューバ 15 49,000 11,333 4.32 14
スイス 13 33,000 8,591 3.84 24
イギリス 65 195,000 67,530 2.88 4
カナダ 24 64,000 37,411 1.71 11
イタリア 40 100,000 60,550 1.65 10
10 日本 58 194,000 126,860 1.52 3
14 アメリカ 113 351,000 329,065 1.06 1
21 中国 88 304,000 1,441,860 0.21 2

 

第1位はなんと! ニュージーランド!!!

2位にダブルスコアの大差です。

オーストラリアの凄さを証明しようと調べてみたら、
隣国ニュージーランドに辿り着きました。
オセアニア、強し!

ニュージーランドって人口が4,783千人しかいなかったんですね。

これは都道府県別の人口ランキング9位である福岡県(5,138千人)よりも少ない。
それで20個のメダルを獲得とは恐れ入りました。

メダル獲得ランキングは、GDPランニングと強い相関があります。
潤沢な強化費を捻出できるお金持ちの国がたくさんメダルを取れるという図式です。

 

メダル獲得ランキングTOP10のGDPランキング

順位 国名 GDPランキング 国民一人当たり
GDPランキング
アメリカ 5
中国 63
日本 23
イギリス 22
ROC(ロシア) 11 65
オーストラリア 13 9
オランダ 17 10
フランス 7 24
ドイツ 4 16
10 イタリア 8 28

 

メダル獲得ランキングのトップ10ヵ国のうち、7ヵ国は、GDPが10位内。
10位以内に入っていない3ヵ国も、ロシアは次点の11位ですし、
オーストラリアとオランダは一人当たりGDPでは10位以内です。

ちなみに、日本は2013年の五輪招致決定から総額で730億を投入しています。

2016年のリオデジャネイロ五輪にも奏功していると考え、
リオ(41個)と東京(58個)の両大会で獲得したメダルの数、99で割ると
メダル1個の獲得に7.37億円が費やされたことになります。

各国の強化費を調べられていないので比較はできませんが、
これを高いと見るのか、安いと見るのかは判断の分かれるところでしょう。

スポーツ強化と経済力は切っても切り離せない関係にあることは、
高校野球や高校サッカー等の学生スポーツが私立優勢な状況を見ても明らかです。

そういう状況において、ニュージーランドやハンガリーといった
経済力が際立っているとは言えない国々の選手強化の在り方は、
これから東京オリンピックで多額の負債を背負い、
強化費を絞り込まなければならない日本や
公立高校の運動部にとって参考になるのかもしれません。

ちなみに、今回算出した国民一人当たりのメダルポイントを
すべての国に適用した時に、ぶっちぎりの1位だったのがサンマリノ。
イタリア中北部の山岳地帯にあるミニ国家でした。

人口は34千人でメダル3個(銀1・銅2)を獲得。
国民一人当たりのメダルポイントは147.05でニュージーランドの約12倍。
国民11,333人に一人がメダリストという計算になります。

「こんな小さな国が!」と思いますが、
サンマリノの国民一人あたりGDPは60,651ドル。

これはランキングに置き換えると6位相当なので、
サンマリノも強化費を選択と集中したのかもしれませんね。

選手の皆さん、お疲れ様でした。
興奮と感動をありがとう。

次はパリで。
その時は、気兼ねなくスポーツを楽しめる世の中になっていることを祈って。

 

<最後に・・・>

オリンピック憲章の57に
「IOCとOCOGは国ごとの世界ランキングを作成してはならない」
とあります。

52歳にして初めて知りました。

子どもの頃からオリンピックになると、
毎回当たり前のようにメダルランキングに一喜一憂してきたので
そんな規定があるとは露にも知りませんでした。

今回のコラムは、ランキングを助長する意図はありません。

与えられたデータをそのまま受け取るだけでなく、
自分でもいろいろと加工し、オリジナルのKPIを作ってみることで
別の回答や考えるキッカケを見つけられるということをお伝えしたかったのです。

ご理解いただけますと幸いです。

※下記サイトもご覧ください。

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代表取締役パートナー

小川 晴寿

Ogawa Haruhisa

小川 晴寿

1969年生まれ。千葉県出身。

経歴

経営コンサルティング会社に8年半勤務した後、ベンチャー企業の取締役として経営に参画。同社が3年で東証マザーズへ上場を果たす一翼を担う。その後、“やりがいを感じられる職場を1つでも多く増やしたい”という想いから、平堀と共にアッシュ・マネジメント・コンサルティングを設立。

コンサルティング・ポリシー

『1ミリの変化を心から喜ぶ』

支援実績(得意分野)

  • ◆経営者の想いをワクワクする言葉で表現する理念策定支援
  • ◆採用ビギナー企業に対する適正コストでの新卒採用支援
  • ◆自ら考える人材を育成するケーススタディ研修の開発
  • ◆評価制度の運用・定着を通じたマネジメントの仕組みづくり
  • ◆ミッションやバリューの浸透を促す人事評価制度策定支援

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