#166
あっぱれ! 池田エライザのコミュ力
皆さんは、池田エライザさんをご存じでしょうか。
Z世代には抜群の認知度だと思いますが、
日頃、私の周りにいる40~60代の方々にはあまり馴染みがないとかもしれません。
彼女は、お父さんが日本人、お母さんがフィリピン人とスペイン人のハーフ、
フィリピンで生まれ、福岡で育った身長170㎝のモデル&歌手です。
高身長で、スタイルのいいモデルなら他にもたくさんいますが、
彼女の特徴はSNSの使い方にあります。
彼女は「自らの情報は自分で発信するのが得策」と考え、
所属事務所のスタッフやモデルらが、
誰もアカウントを取得していなかった時期にTwitterをスタート。
まだ無名の時期でしたが、着実にフォロワーを増やし、
その名を知られるようになりました。
特に、彼女の自撮り写真には人気が集まり、「自撮りの神」とも呼ばれています。
※現在はTwitterの運用を終了し、Instagramに一本化しています↓↓↓
https://www.instagram.com/elaiza_ikd/
◆
そして本題。
そんな池田エライザさんを先日某局のバラエティ番組で見かけました。
そして、番組の流れで
「エライザちゃんはどんな男性がタイプですか?」
と質問が。女優さんやモデルさんには定番の質問ですね。
その質問に彼女は、
「私、最初に説明書をじっくり読む人を尊敬します」と答えました。
私は、この受け答えを聞いて、
彼女は賢い! このコミュ力を使ってSNSで伸し上がってきたんだな!
と感心してしまいました。
◆
アイドル歌手や女優が、昔からある定番のこの質問に
・カッコいい人
・お金持ち
・スポーツマン
と回答せず、
・優しい人
・面白い人
・一緒にいてホッとできる人
と答える姿は、たくさん見てきました。
それが、最初に説明書をじっくり読む人ですからね。
イヤー、参りました。
◆
この回答を私が「スゴイ!!!」と思った理由は、4つあります。それは、
・誰も嫌な気持ちにならない
・やろうと思えば誰でもすぐにできる
・絶妙に日常的
・つっこみやすい、いじりやすい
一つずつ解説を。
●誰も嫌な気持ちにならない
ファンあってのお仕事をしているタレントさんは、
発言の中で敵を作らないことを意識していると聞いたことがあります。
もし、エライザさんが「面白い人」と回答したら、
「つまらない」「陰キャ」と自覚している人は、
「やっぱりそうだよな」と感じたでしょう。
「やさしい」の反対には「冷たい」が、
「ホッとする」の反対には「落ち着かない」が透けて見えて、
それに該当する人がガッカリするわけですが、
「最初に説明書をじっくり読む」の場合、反対の「読まずに操作する」が透けて見え、
該当したとしてもそこまでダメージは受けません。
なぜなら、「読まずに操作する」方が多数派だし、
「じっくり読む派」と「読まずに操作する派」に優劣は付きにくいから。
●やろうと思えば誰でもすぐにできる
もし、エライザさんの発言を聞いて、
タイプの男性に近づきたいと思った人は、すぐに実践できます。
これが「明るい」「やさしい」等のパーソナリティや性格に関するものだったり、
「料理が得意」「勉強ができる」といったスキルや知識に影響を受けるものならば、
一念発起してチャレンジしたところでタイプの男性になれないかもしれません。
でも、「最初に説明書をじっくり読む」なら誰でもできますよね。
とてもハードルが低いんです。
●絶妙に日常的
今回のエライザさんの答えが、
「美術館や博物館の説明ボードをじっくり読む人」だったらどうでしょう?
きっと、日頃から美術館や博物館に行く方はそれほど多くないので、
情報の受け手に対象者が少なすぎて“自分事”になりにくかったと思います。
「最初に説明書をじっくり読む」なら、
多くの人がこれまでに何度かは経験していて、
頭の中で「私は読む派」「俺は読まない派」という自分事への転換が進み、
関心を持って話を聞いたんだと思いました。
●つっこみやすい、いじりやすい
これはバラエティ番組ならではかもしれませんが、
エライザさんの回答は、芸人さんにとって“おいしいネタ”だったと思います。
実際に番組の中でも
「えーッ 説明書でいいの!!! 俺、明日からガン見するよ」
「きっと今、説明書を引っ張り出して読み始めている人がたくさんいるよ」
と速攻でいじられていました。
同様にお茶の間でも突っ込んでいた視聴者は多かったと思います。
スタイル抜群で美人のモデルさんですから、
もてはやされたり、持ち上げられることはあっても、
いじられたり、突っ込まれる機会は多くないでしょう。
マウントを取られるのは誰だって嫌ですが、
実力がある人が自然と序列の上に置かれることは当然だと考える人が多数派です。
その序列の上に置かれる立場の人が、つっこみネタ・いじりネタを提供することに
見ている私たちは無意識のうちに好感を抱き、
「あの人は親しみやすい」という印象を持つのだと思います。
◆
エライザさんは、ここまで考えてやっておらず、それがフツーなんでしょうね。
解説は私のこじつけや都合のいい解釈が多いかも知れません。
しかしながら、最近、自分自身のコミュニケーションを
現代向けにアップデートする必要性を強く感じる出来事もあったので
彼女の受け答えは、とても勉強になりました。
今年は、若者と繋がり、若者に学び、
頭を令和にアップデートしていきたいと思っていますので
このようなネタが多くなるかもしれませんがお付き合いください。
それでは、本年もよろしくお願い申し上げます。
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