#99
時には邪気を吐き出してみませんか
先日、こんな夢を見ました。
「大将、この間、大将が書いた本ですが、あれって、三島由紀夫と同じような内容ですよね」
と、私が、ある人に話しかけます。
するとその人が、ニタニタしながら、
「そうだな。三島由紀夫も、俺と同じようなことを書いていたっけな」
と答えたので、すかさず私が、
「大将、まさか、あれは、三島由紀夫の本からパクったわけじゃないですよね」
と尋ねると、
「馬鹿野郎、俺が、そんなことするわけないだろう!」
と、怒鳴られる夢です。
夢の登場人物の大将は北野武さん。
どうしてこのような夢を見たのか?
答えは単純でして、
北野武氏の「新しい道徳」という著作と、
三島由紀夫氏の著した「不道徳教育講座」のコンセプトが似ているなと思いながら床についたから。
どちらの本も、「綺麗ごとだらけの道徳なんてクソくらえ」という内容で、読んでみると、
あるある、確かに綺麗ごとの裏にこういうことはあるなと思い当たる事例がふんだんに盛り込まれています。
ちなみに、「不道徳教育講座」の目次をいくつか抜粋すると、
・教師をバカにすべし
・大いにウソをつくべし
・友人を裏切るべし
・弱い者をいじめるべし
・約束を守るなかれ
こんなこと言ってはなりませんという項目が目白押しに並んでいます。
ちょっと転載するのに躊躇するテーマもあります。
これらの本の中で似ていると思う主張を、「新しい道徳」に掲載されている老人の事例をもとに紹介すると、
道徳の教科書に、こんなイラストがあった。
電車の席に座った子どもが嫌そうな顔をしている。
隣の大人は眠ったふりをしている。
目の前に年寄りが立っているからだ。
このイラストには、次の問いが付けられていた。
「こういうときは、どうすればいいか、みんなで考えましょう」
さて、北野氏は、この事例をどのように解説しているか。
「どうぞ」といって年寄りに席を譲るっていうのが、正解なのだろう。
・・・これは、嘘じゃないのか?
嫌そうな顔をしているのは、席を譲りたくないからだろう。
その気持ちに正直じゃなくていいのだろうか。
ほんとうは座っていたいのに、年寄りには喜んで席を譲るふりをする。
これは子どもに嘘をつけといっているのと同じことだろう。
ここで抜粋を終えると、少々誤解を招くので、中略した上で、北野氏の結論を紹介すると、
優先席なんて、あのころは必要なかった。
本来電車の席は、全部が優先席だ。
前に年寄りが来たら、子どもは有無をいわずに立つ。
そこに理由なんて必要ない。
ところが、今の道徳では、年寄りに席を譲るのは、「気持ちがいいから」なんだそうだ。
何か子どもにさせるのに、こういう意義があるからだと、全てに価値づけをすることに無理があるのではと、
北野氏は問題提起しているのでしょう。
これは、私の主観ですが、今の世の中、“綺麗ごと”が蔓延し過ぎて、
人間の裏側の本性の“汚い気持ち”を表明しづらくしているのはと感じています。
これって、ある意味、危ないのではないでしょうか。
何故か?
それは、自分のダメな部分を知ってもらった上で他者と付き合った方が、よっぽど気が楽なはずだから。
汚い部分を包み隠して生きるのは、そうとう息苦しい。
正直に生きるとは、深呼吸するのと同じ。
体内の汚れた気を吐き出して、体外の澄んだ気を吸い込む要領で、
時には、自分の思いのたけを、誰かに吐き出した方がいい。
私は、そう思うのです。
いい人だねと他者から認められるのは嬉しいものですが、
時には、いい人でない自分の邪気をさらけ出す。
あなたが本当に信頼できる人にそれをしても、
その人は、この邪気を笑いながら受け止めてくれるに違いありません。
人生は綺麗ごとだけではない。
こんなことは、誰もがわかっていることなのですから、素のままでいられる空間も確保しましょう。
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