#101
健康の手抜きは不作法と同じ
とある企業の教育課題に“礼儀作法”が浮上したため、本を数冊購入し勉強しました。
その中で、山口瞳さんの著書“礼儀作法入門”の“「他人に迷惑をかけない」
という意味”の項に記載されていた内容が目を引きました。
(以下抜粋:14頁)
礼儀作法とは何か。もう一度、振り出しにもどって考えてみるときに、
私には、どうしても「他人に迷惑をかけない」という一条が浮かび上がってくる。
「他人に迷惑をかけない」というときに、いろいろな事態が考えられるが、
これを突きつめてゆけば、あるいは、その最大なるものは「健康」ではないかと思われる。
健康であることは、自分のためであり、他人のためである。
何月何日に誰(だれ)某(それ)と食事をする約束をしたとする。
ところが前日に友人と会って、ついつい飲み過ぎてしまった。
頭はぼんやりしている。顔色は冴えない。
「いやあ、すみません。これこれこうで、今夜は一滴も飲めません。
酒を見るのも嫌だ。喰い物を見るだけで吐き気がする」
こんなことを言ったとしたら、これほど不作法なことはない。
健康に留意するということは、他人との交際において不可欠のものである。
私はこれまで、
社会人は給料をもらって仕事をしているのだから、健康管理に責任を持つべきだ。
スポーツ選手に例えるなら、試合の前に、暴飲暴食、睡眠不足になるような愚行はしない。
だから、我々ビジネスパーソンが健康な状態で仕事に臨むのは当たり前。
というような視点から、健康管理の意義を理解していました。
ですので、山口さんが主張する「不健康は不作法」という観点が新鮮で、
妙に納得してしまいました。
頭痛、歯痛、腹痛、倦怠感、睡眠不足、
あるいは、イライラや悶々といった精神面の不調など、
仕事への集中を妨げる症状は限りなくあります。
山口さん流の観点からすると、このような状態のまま、人と接したり仕事に臨むのは、
作法がなっていないということになるわけです。
ここで気をつけなければならないのは、直ぐに取り戻せる健康と、
そうではない健康を区分けすること。
例えば、睡眠不足。
ゲームを止められず就寝時刻が遅くなっているのであれば改善は簡単ですが、
床についても眠れない、眠りが浅くすぐに目が覚めてしまうというような症状の改善は難しい。
頭痛も同様で、原因が特定できずに、
頭痛の予兆を感じると痛み止めを飲むといった対処療法を続けている方が多く存在します。
ちなみに、私の家内もその一人です。
従って、山口さん流の“不健康は不作法”の不健康の前提に、
「手抜きによる」を加えるのが正解なのでしょう。
健康を維持するのに、適度な睡眠・食事・運動が必要なのは、誰もが知っています。
ですから、睡眠・食事・運動をないがしろにしない。
これが、社会人としての最低限のマナー(礼儀作法)なのだと心得たいものです。
かくいう私も手抜きをしてしまうのが、食事。その中でも、飲酒。
人との会話が楽しくて、ついつい夜半まで飲んでしまいます。
すると、睡眠不足にもなる。
ということで、山口さんの著書を読んで私は、
「こんなことを繰り返しているあなたはマナーがなっていない」と指摘された気分になり、
恥かしくなったわけです。
恥かしさの度合いは、次の例えに近いです。
“洋食レストランで食事をしていて、テーブルの上に乗っていた
フィンガーボールの用途を捉え違え、思わず口にしてしまった”。
若ければ笑い話ですみますが、私の様な年齢になって、こんな
ことをしたら閉口モノですよね。
今回のコラムは、
適度な睡眠・食事・運動は、社会人のマナーの基本。
これができていない自分を戒めるために書きました。
この機会にみなさんも、手抜きをしている健康管理を是正してみてください。
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