#137
第三者の視点と責任感
お盆休み、私は、インドネシアで過ごしていた。
8月10日(土)に出国、8月18日(日)帰国のスケジュールで。
みなさんご存知の通り、この期間に香港で大規模なデモが発生した。
8月12日から14日、香港空港では欠航があいつぎ、ダイヤは乱れに乱れた。
このデモは、「逃亡犯条例」の改正案をめぐる香港市民の中国政府に対する抗議で、
一過性のモノではない。
そのため、14日以降も抗議デモにより香港空港が混乱する可能性が極めて高かった。
このような状況下で私が手配していたジャカルタから羽田への航空便は、香港経由。
これを、運が悪いと表現していいのか、偶然にもと言えばいいのか、
的確な言葉が浮かばないのだが、
外務省から諸外国の渡航危険度を表す
レベル1(十分注意してください)が発令されるタイミングに、
私たち家族の渡航が重なってしまった。
この事態で私が行えたことは、
・デモの動向に関する情報を調べる
・ジャカルタから東京への直行便を確保する
・復路の航空券のキャンセル料を確認する
の3点。
ネットニュースなどを通じて
8月18日(日)に大規模なデモが行われる可能性が高いとのニュースを確認した私は、
直行便への航路変更が妥当だと考え、家族にもそのように伝えた。
ところが、キャンセル料の負担が、心に引っかかる。
自分では手を施せない危険を回避するための負担を被ることに、納得がいかないから。
航空会社のサイトには、
デモの影響を受けた8月12日から16日までの期間はキャンセル料免除と記載されているのだが、
私たちの乗予定日の17日は期間外となっている。
これらの調査をしていたのは、8月16日。
意思決定に残された時間は、ごくわずかになっていた。
安全とキャンセル料負担のどちらが重要かと問われれば安全に決まっているのだが、
直行便に切り替えて帰国した後に
香港空港がデモの影響を受けずに通常運行していたとの事実を知った時、
何とも言えない思いに駆られる自分の姿が目に浮かび、踏ん切りがつかないのだ。
このように判断がおぼつかなくなった時
私は、第三者の視点に立った自問自答をする。
今回のケースだと、次のような問いになる。
「もし、当社(うち)の社員が同じような状況に遭遇したら、どのような指示をするか」
すると答えは、一瞬にして出る。
「安全や命は金銭には代えられない。
だからキャンセル料が発生してでも、確実に安全な航路に変更せよ」
と。
キャンセル料の負担に目がくらみ、
とんでもない事態に巻き込まれてしまうようなことは、絶対にあってはならないのだから。
このように、第三者の視点は、自分を冷静にしてくれる。
さらにこの視点を強化してくれるのは、「責任」。
今回のケースで航路変更をせず、当社の社員が万が一の事態に巻き込まれた場合、
彼の家族から私に、
「どうして、直行便を利用して即刻帰国させなかったのですか」
と問われることを想定すると、
「キャンセル料を払いたくなかったので」
と、言えるはずがないと、すぐにわかる。
そんな回答をしたら、
「あなたは、安全とキャンセル料のどちらが大切かもわからず経営者を務めているのですか」
と、追及されるのが自明の理だからだ。
重要な判断をしなければならない場合、
第三者の視点に立ち、責任を追及された時の回答を想像すると、
冷静に的確な結論を導き出せる。
さて、今回、私が最終的に下した判断だが、
「予約していた香港経由の航路の使用」
となった。
香港空港が正常に機能するという確かな情報を、複数から得られたからで、
決して、キャンセル料を惜しんでの結論ではないことをご理解いただきたい。(笑)
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