株式会社アッシュ・マネジメント・コンサルティング

代表取締役パートナー平堀剛のブログ

Hot Willerへのエール

Hot Willerとは「独自の志を持ち、その実現に向けた活動を
実直に続けている人」を表す当社の造語です。そういう方々に向けた
応援メッセージを贈りたいという想いで毎月書いています。

#162

会議の質は企業の問題解決力のバロメーター

2021年9月21日

議長が「みなさん、この件について、何か意見はないですか?」
と問いかけても、
誰からも発言のない会議が繰り返されている企業は、
かなり多いのではないでしょうか。

「会議が業務時間に開催されているのだから、黙っているのは業務怠慢になる。
だから、どんなことでもいいので発言しましょう」
との正論を、議長が唱えても、
「言っていることは、その通りなんだけど・・・」
という雰囲気が漂い改善されないケースを、
私はたくさん目にしてきました。

このような時の対処法として、
1)問いかけに対しての意見がでるまで待つ
2)答えやすい質問に置き換える
3)グループで討議してもらう
4)指名する

の4つがあげられます。
以下に、その詳細を解説します。

 

1)問いかけに対しての意見がでるまで待つ

これは、「意見が出るまで次には進まないぞ」という
圧力をかけることが目的ではなりません。
会議の参加者に、考える時間を与えるのが目的です。

1分を目途にして、問いかけに対する意見が出るのを待ってみましょう。
考えがまとまった人は目線があがるので、
議長は、この人にアイコンタクトして発言を促してください。
かなり高い確率で、意見を発してくれます。

 

2)答えやすい質問に置き換える

質問には、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの2種類があります。

オープンクエスチョンは、
「お昼、どこで食べようか?」というように、
相手が自由に考えて答える質問。

クローズドクエスチョンは、
「お昼だけど、牛丼とラーメン、どちらにする?」と、
選択肢を与える質問です。

選択肢を与えることで、質問に答えやすくなります。

「お昼だけど、牛丼とラーメン、どちらにする?」と問われることで、
「それよりも、スパゲティーが食べたいな」と、自分の意見が言いやすくなる。
このような経験をみなさんは、したことはあるのではないでしょうか。

 

3)グループで討議してもらう

大勢の中での発言は気が引けるけど、少数なら話しやすい
との思いを持っている人の割合はかなり多く、
また、少数になると、黙っているわけにはいかないという雰囲気も出できます。

3人を一つのグループにして、3分程度の時間でグループ討議してもらうと、
質問への答えが出てきます。

 

4)指名する

質問に答えてくれる人がいない場合に指名するのは会議の通例ですが、
少しだけ工夫を凝らしましょう。
それは、質問の解答者として適切な人を選定すること。

適切な人とは、発言力がある人という捉え方ではなく、質問の答えを持っている人。
あるいは、持っていなければならない人です。

質問の答えを持っている人について、もう少し詳しく解説すると、
会議での発言は少ないのですが、普段の業務を実直に務め、
小さな改善を重ねている人です。

議長が、このような人を指名し、
「〇〇さんは、先日、このようなことをしていましたが、
今回の議題の検討に当たって、そのことが参考になるので
詳しく説明してもらっていいですか?」
と水を向けるのです。

質問の答えを持っていなければならない人とは、
業務の役割分担からや役職上、取り上げられた課題についての
対処法を考える立場にある人です。

適切な指名者を選定し、その人から有用な解答を引き出すにあたり、
議長は各社員の普段の活動内容を把握していなければなりません。

 

以上、会議を活発にするために議長が配慮する視点を4つ紹介しましたが、
これらは、根本的な解決策にはなりません。

議長が投げかけた質問に答えてもらう本来の目的は、
会議を英知の結集の場にすることです。
数多くの意見が出たとしても、それに中身がなければ、何の価値もありません。

会議には、
「たわいもない議題には、多くの人が意見を発するが、
難題や専門性が求められる議題には、誰も意見を発しない」
という傾向があります。

難題や専門性が求められる議題に対して参加者が意見を発するには、
一定レベルの知識や経験が必要となるからです。

会議を活発にする本質的な解決策は、参加者が準備をして会議に臨むことです。
厳しい表現になりますが、会議で意見を発せられない人は、
会議への参加資格がないということになります。

会議の質は、企業の問題解決力のバロメーターになるのです。

みなさんが参加する会議の質は、いかがでしょうか。
これを機会に、会議の運営方法を見直してみてください。

 

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代表取締役パートナー

平堀 剛

Hirabori Tsuyoshi

平堀 剛

1961年生まれ。東京都出身。

経歴

大学卒業後、電機メーカーに就職。先端技術の開発に汗を流すエンジニアを目の当たりにし、自分も何かをしたいと一念発起。学生時代からの夢、事業家(経営のプロ)を志しコンサルティング会社に転職。数多くの業界の経営実務に携わり上場(マザーズ)も経験した後に、小川とともに当社を起業。

コンサルティング・ポリシー

『本当の楽しみは、苦しみを乗り越えた者のみが味わえる』

支援実績(得意分野)

  • ◆目標達成に執着する管理者の養成
  • ◆顧客を愛顧客にする営業パーソンの育成
  • ◆中途・新卒社員の早期戦力化支援
  • ◆社員定着率の圧倒的な改善

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