#172
本当に残念なのは?
今回は、残念なイタリアンレストランについてのコラムです。
以下、店員との会話を「」で、
その時に抱いた感情を()内に併記する形式でまとめました。
入店時
「お客様、何名でしょうか?」
「二人です」
「ご予約はいただいていますか?」
「いえ、予約はしていないです」
「少々、お待ちください」
このやり取りの後、1分ほど入り口で待機させられました。
すると、店長らしき人が出てきて、
「お席ご案内できますが、アルコールは飲みますか?」
と、尋ねてきました。
「ええ、アルコールは、かなり飲みますが、何かあるんですか?」
「お食事だけの場合は90分制にしているので、その確認でした」
(店内はガラガラなのに時間制を取っているんだ。
ここまでの対応が、紋切り型のマニュアルっぽくて、
この店外したかなと、ちょっと嫌な予感が脳裏を走る)
店長からフロア係に担当が入れ替わり、「こちらの席へどうぞ」と案内され、
「当店のおすすめを、先にご説明させていただきますね」と、
メニューの解説が始まりました。
「手打ちのパスタと、焼き加減に拘ったピザは、是非、お召し上がりください。
ご注文は、このQRコードを読み取ってのモバイルオーダーでお願いします」
この指示に従って、QRコードを読み取ったのですが、
パスコードがどこにあるのかわかりません。
キョロキョロと店員さんを探しますが気づいてくれないため、声をかけると、
「パスコードは、こちらの壁にあるんですが…」
(小さな文字で表示しているけど、壁と同色系の貼り紙なので、わかんないよ)
後から入店した顧客には、別の店員が接客していて、
QRコード読み取り後のパスコードの説明をしっかりしていたので、
自分たちにも、同じようにしてくれればよかったのにという気持ちになりました。
注文した前菜やメインの鶏のローストまで、複数回料理提供してくれましたが、
小皿やナイフがことごとく1人前だったので、そのたびに、
「お皿をもう一枚」「ナイフをもう一本」と、スタッフに依頼。
(鶏のローストは骨付きなので、ナイフなしでは食べられない料理なのに、
どんな気でいるんだろう)
(でも、せっかく来たのだから、
最後に、おすすめのピザを頼んでみようと思いなおす)
カミさんも、生地がカリっと焼き上がったピザは大好きなので、
ピザが出てくるのが楽しみでした。
そして、とても残念なピザが提供されました。
生地はカリっとには程遠い、ヘロンとした、焼きがあまい仕上がりでした。
カミさんと私は、しょぼんとした残念な思いを抱きつつ、
お会計をして帰路につきました。
ホールスタッフは、おそらく学生のアルバイト。
女性も男性も、見た感じはとても清潔でまじめ風。一生懸命さもある。
ところが、サービスも料理も、残念な部分ばかりが目立ってしまっていた。
この原因はというと、十中八九、初期教育にあると断定できます。
基本的なサービスのレベルが低いと、お客さんから、
「あれ頂戴、これどうなっているの、まだなの」と、
お小言を言われてしまいます。
そうすると、担当している仕事に自信が持てなくなってきます。
自信を無くす前に、先輩がサポートできればいいのですが、そうではない場合、
この新人さんは、「自分は、この仕事には向いていない」との思いになり、
辞めてしまうでしょう。
この悪循環を断ち切るには、新人スタッフの初期教育が必須となります。
お客さんから、
「美味しかったよ」とか、「楽しかったよ、また来るね」と、
声をかけられるサービス力を早期に身に着けさせる人材育成の仕組みがあれば、
このレストランで働いているアルバイトスタッフたちも、
笑顔にあふれて仕事をするはずです。
なので、本当に残念なのは、このレストランを運営する会社。
新人でも楽しく仕事をする仕組みがあれば、
お客さんの満足度も高まり、店内は笑顔につつまれるのですから。
※初期教育の仕組みづくりに、ぴったりです。
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