#127
「今の若者は」の言い回しを何とかしたい
「今の若者は」、
この言葉の後に、みなさんは、何を想起するだろうか。
・こらえしょうがない
・打たれ弱い
・安定志向
などなど、
他国との比較データを基にして、日本の若者は、夢がないと結論付ける見出しをよく目にする。
本当にそうなのだろうか?
私は、いつも疑問に思う。
「今の若者は」、
という言葉には、自分たち世代と比べて、が含まれているのだが、
今の若者は先輩世代に比べて、見劣りするのだろうか。
先の連休では、
ボクシングの世界戦で、井上尚弥が秒殺KOによる防衛。
この直後、シカゴマラソンで大迫傑が日本新記録の2時間5分50秒でゴールし、賞金1億円を獲得。
テニスの錦織圭が、楽天ジャパンオープン準優勝。
という結果を残し、
先月は、
大坂なおみが、全米オープンで優勝。
その他にも、
水泳の池江璃花子
フィギュアスケートの羽生結弦
卓球の張本智和
ゴルフの松山英樹
野球の大谷翔平
バトミントン、バスケットボール、ボルダリング、スノーボード、サーフィンなどなど、
世界のトップと渡り合う若者が多数いる。
彼女ら彼らは、先輩世代に比べて見劣りするどころか、群を抜いた成果を残している。
にも関わらず、
「今の若者は」、
の後に、ネガティブな言葉が使われるのは、どうしてなんだろうか。
古代ギリシアの哲学者プラトンも
「最近の若者は 目上の者を尊敬せず 親に反抗 法律は無視
妄想にふけって 道徳心のかけらもない このままだとどうなる?」
と言い残しているそうで、
「今の若者は、・・・」
と愚痴るのは、老いた証だとも言われている。
でも私は、それだけで片付けていいのかと、釈然としない。
先輩面して、若者の活躍を妨害しているような気がするから。
どうしたらいいか?
古代から何千年も使われている、
「今の若者は」、
という枕詞を消し去るのは難しそうなので、
「今の若者は」、
から、
「今の若者も」、
と、助詞を「は」から「も」に入れ替えるのはどうだろうか。
「今の若者も」、にすると、
今の若者に対して、否定的なことを伝える場合、
自分たちも同じだったんだけどね、
との同調の思いを込められるし、
若者を称賛する場合にも、
自分たちの世代も、それなりに頑張っていたんだよね、
とさりげなく、アピールできる。
例えると、次のような感じになる。
「今の若者も、こらえ性がないよなぁ。
まぁ、俺たちの世代も先輩から同じように言われていたんだけどね。」
「今の若者も、よく頑張っているよな。
俺たちの世代は、『元気があればなんでもできる』という猪木の名言に乗せられたもんなんだけど、
今の流行り言葉はなんなの」
なんていう会話。
私は、今の若者はと愚痴るオッサンに、
「老若男女が力を合わせないと、明るい世の中は作れない。
だから、世代に壁を作るような発想や発言は、やめようぜ」
と言いたいのである。
また、若者(私より若い人たち)には、
「その歳になって、よくやりますね」
という表現を止めてもらいたい。
歳を重ねることで衰える能力は確かにあるんだけど、
何かにチャレンジする権利は、死ぬまであるんだから。
世代に囚われず、相互にやる気になる言い回しをし合えば、明るい未来が待っている。
そう思う今日この頃。
なので、古代から続く、
「今の若者は」、・・・
というネガティブな言い回しをなんとかしませんか。
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