#141
還暦祝いは勘弁してください
先日、私の不用意な発言から、複数の方に心配をかける事態を引き起こしてしまった。
それは、「平堀が鬱になったのでは」という伝聞が広がったこと。
きっかけは、前職のOB会の締めの挨拶に指名された私が、
「最近、更年期鬱にかかったっぽい感じがして、今一つ、元気がでない」
というコメントをしたこと。
実際には、心身共に健康で、充実した生活を送っているので、
ある知人からは、
「元気な平堀さんが、軽々しく鬱という表現を使うのは、実際に発症している方々に失礼ですよ」
と、きつくお灸をすえられ、まったくもってその通りなので、深く反省した次第である。
“更年期鬱”と言ってしまった背景だが、マラソンの練習の不調にある。
ここ数年、記録を伸ばすための追い込み練習をすると足を痛めるという繰り返しで、
その対策として9月から加圧トレーニングに通い、
筋力の底上げをしてケガをしにくい足腰作りをしてきたのだが、
先月、ひざ痛になり、練習ができなくなってしまった。
マラソン仲間が次々にパーソナルベストを更新していて、
自分も記録を更新したいとの思いが強くなっていたので、
ケガを防ぐ対策が効かないことへのいらだちと焦燥感を募らせていた。
この気持ちが、私のコラムNo.134号(2019年5月)週一休養(58歳以上の人は)
https://www.h-mbo.com/blog/hirabori/0134/
に表れている。
加齢による体力の衰えは、如何ともしがたい現実で、受け入れざるを得ない。
白髪も増えたし、視力も落ちているのだから。
だが、心の衰えは微塵も感じていない。
なので、体力が低下している事実を、心のどこかに認めたくないとの思いがあり、
無意識の中での葛藤が生まれているのだろう。
イメージしている自分と実際の自分が食い違っているという事実を突きつけられた時に、
それを受け入れるのは、こんなにも大変なことなのだ。
そんなこんながあったのだが、
私は、自分の体力が低下している現実を素直に受け入れることにした。
ただし、これは、マラソンの自己ベストを出せないとの諦めではない。(敗北宣言ではない)
今の体力に応じた練習を重ねて、
自己ベストを更新してみせるという思いの下での受け入れだと強調しておく。
仕事も同様。
ここに記載はしないが、
当社が達成させたい事業目標は明確にあり、コンサルティング先の企業にも目標がある。
なので、体力の衰えは知恵を使うきっかけを与えてくれたと捉え、
今まで以上に創意工夫を凝らして目標達成に邁進していく。
今回のコラムの結びに、
ある年齢に達しても、心と体を若く保つための方策を提案(お願い)させていただきたい。
それは、
還暦祝いをなくすこと。
還暦祝いのはじまりは室町時代で、長寿を祝福するものだった。
このころの寿命を検索すると15歳説がヒットするが、この結果には記録による裏付けがないので、
データが残っている、およそ100年前の1921年の平均寿命を調べると、男性が42歳、女性が43歳。
この時なら、還暦となる60歳を祝うのには合点がいく。
ところが、現在の平均寿命はみなさんご承知の通り、男性が81歳、女性が87歳。
なので、長寿の祝いを還暦(60歳)でされてもピンとこない時代になったのは明らかだ。
ということで、1年と4カ月後に迫る私の還暦(60歳)については、
お祝いはなしということでお願いさせていただく。
還暦近い平堀も使っている『Teachmebiz』の専用サイトはこちら。
>>>https://teachme.h-mbo.com/